LIVE BOARD、電通、電通クリエーティブXが共同で「AI擬態ビジョン」を開発
株式会社 LIVE BOARD、株式会社電通、および株式会社電通クリエーティブXは共同で、生成AIを活用した「AI擬態ビジョン」を開発し、サービスの提供を開始した。
現在、広告制作において、生成AI技術のさまざまな活用が模索されている。また、屋外ビジョンにおいては、ライブ配信技術などの進化によって、その瞬間、その場所に合わせた広告表現が多くの注目を集めるケースが生まれている。
そうした背景を受けて、LIVE BOARDが持つ屋外ビジョンのライブ配信技術と、電通および電通クリエーティブXの生成AI活用知見を組み合わせ、「AI擬態ビジョン」を開発。「AI擬態ビジョン」の仕組みは、まず屋外ビジョンを含む風景を一定の間隔で撮影し、画像生成AIのAPIを利用して、その画像データの屋外ビジョン部分を背景の空や風景になじむように塗りつぶす。そして、塗りつぶした画像データ部分を、LIVE BOARDのライブ配信技術を活用してリアルタイムで屋外ビジョンに映し出す。結果として、まるで屋外ビジョンが背景の空や風景に溶け込んでいるかのような広告表現が可能となる。
「AI擬態ビジョン」では、画像生成AIとして、アドビ株式会社の協力のもと、Adobe Firefly ServicesのAPIを活用。日本において、本APIを活用した初めての広告サービスとなる。さらに、プロンプトを応用・工夫したり、手前に商品やテキストを合成したりすることで、多様な表現が可能になる。例えば、空に浮かぶ文字や商品、さらには怪獣が登場するようなダイナミックな演出など、幅広い広告表現を実現する。
この「AI擬態ビジョン」は 、リアルタイムで変化する広告や、クリエイティブ表現の自動生成により、生活者からの注目を大きく高めるなど、広告の新たな可能性を切り開くものであり、日本初の技術としてさまざまな業界での活用が期待される。
ABOUT 長野 雅俊
ExchangeWireJAPAN 副編集長
ウェストミンスター大学大学院ジャーナリズム学科修士課程修了。 ロンドンを拠点とする在欧邦人向けメディアの編集長を経て、2016年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 日本や東南アジアを中心としたデジタル広告市場の調査などを担当している。