DoubleVerify、Scope3を利用した新しい炭素排出量測定サービスを開始[ニュース]
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on 2022年6月30日 inデジタルメディア測定、データおよび分析向けソフトウェアプラットフォーム企業のDoubleVerifyは、脱炭素など地球環境に配慮した組織におけるサプライチェーン上での排出量データに関する卓越した情報源であるScope3との独占的パートナーシップを発表した。
DVとScope3のパートナーシップにより、広告主と代理店の顧客に対して、DVの主力サービスであり分析プラットフォームでもあるDV Pinnacle(R)を介したキャンペーンベースの包括的なカーボン・フットプリント指標を提供する。
Scope3は、デジタル広告ライフサイクルにおけるエンドツーエンドの排出量をマッピングするための記録システムを設計および開発し、測定対象となる全インプレッションに関連するアドテクノロジーの排出量に関するグラフを完全に把握することを可能にする。このモデルは、オープンデータ、顧客とのコラボレーション、サードパーティのデータプロバイダーとのパートナーシップ、および独立した調査と分析を組み合わせて構築されている。
現在開発中のこの新しい指標により、広告主と代理店の顧客は、デジタル広告キャンペーンに関わるサプライチェーンに包含される企業の排出に関する概要を記した詳細なキャンペーンレポートをDV Pinnacleから受け取れるほか、特定のパートナー、プラットフォーム、チャネル、インベントリ、フォーマット、地域を対象としたデータやレポートをカスタマイズすることが可能になる。
温室効果ガス排出量は、温室効果ガス(GHG)プロトコルによって3つの「Scope(スコープ)」に分類される。Scope1は、事業者自らによる直接排出を対象としている。Scope2は他社から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う間接排出を、Scope3はScope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)を対象とする。
デジタル広告におけるリアルタイム入札、機械学習、ID管理などを支える何百万台のサーバーが使用する電力の結果として、カーボン・フットプリントは相当なものであることが明らかになっている。Scope3は、デジタル広告サプライチェーン全体における排出量を、正確かつ包括的で独立した測定モデルとして提供する。
DoubleVerifyのCEOであるMark Zagorski 氏は、次のように述べている。「サプライサイドのパートナーがどのように排出量に関わっているかを包括的かつ正確に把握することなしに、広告費について脱炭素を意識した意思決定が行なわれることを期待することはできません。Scope3と協業することにより、広告主や代理店に対して、行動を起こし、真の変化を推進するために必要な情報を提供することが可能になります。この新しいサービスにより、広告主はDVの大規模な検証サービスバックボーンを介して、プロパティと広告費への影響を測定し、削減することが初めて可能にになります。」
Scope3のCEOであるBrian O’Kelley氏は、 「業界として、オンラインでのすべての広告取引に関連するすべての炭素源を測定し、それらの取引をより炭素効率の高いものにすることで、気候に影響を与えることなく、ブランドに大きな価値を提供することができるのです。気候変動との戦いに参画するために必要なツールをシームレスに統合するDVの取り組みを称賛します。メディアと広告の脱炭素化に向けて協働することを楽しみにしています。」と述べた。