テレシー、2021年の運用型テレビCM市場は115億円、2025年には1,300億円に拡大と予測[ニュース]
運用型テレビCM大手のテレシーは、デジタルインファクトと共同で、運用型テレビCM市場調査を実施した。本調査は2021年に続き2回目の調査となる。
運用型テレビCMとは、データ分析や発注においてオンラインダッシュボードを活用し、広告主やその委託を受けた広告会社が、製品・サービスの直接的な販売促進や顧客獲得などを主たる目的に、一定のKPIを参考とし、短期的に広告クリエイティブや出稿先の変更、調整を繰り返して、広告効果の最適化を図るテレビCMの出稿方法のことである。
本調査では運用型テレビCM市場の定義を、広告主またはその委託を受けた広告会社が、運用型テレビCMのソリューションを提供するプラットフォーム各社に対して直接的に支出するテレビCMの広告費用および、テレビCM出稿に関わる分析ツール利用費とした。これに基づき調査を行った結果、2021年の国内運用型テレビCM市場は、115億円に達したと推測。
今後はデータを活用したテレビCMのプランニング、出稿、効果計測までを一元的に管理・分析することで、「テレビCMを運用する」という考え方がますます普及・定着。運用型テレビCMに対する需要が高まることで、2025年には約11.3倍の1,300億円規模に拡大すると予測した。
運用型テレビCMは当初、モバイルアプリやSaaS型サービスを提供するITベンチャー企業など、従来はデジタル広告を中心にマーケティングを行ってきた広告主による需要が中心であった。2021年は、運用型テレビCMの提供事業者による、テレビCMやタクシー広告などを活用した積極的なマーケティング活動により、幅広い業種の広告主への認知が進み、大手広告主による出稿もみられるようになったことや、潤沢なマーケティング予算を抱えるBtoB向けにSaaS事業を行うIT企業による出稿が大きく増加したことから、2021年の市場規模は前回調査での90億円との予測を上回り115億円規模と推測した。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。