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先週のアドテクシーン:Apple、新iOSをリリースしATTの導入を開始

 

 

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

 

 

【トップニュース】

 

Apple、新iOSをリリースしATTの導入を開始

Appleは、4月26日に iOS14.5をリリースし、ユーザープライバシー対応を強化した。

今回のiOS 14.5(およびiPadOS 14.5、tvOS 14.5)以降において、アプリデベロッパーは、ユーザーのトラッキングやデバイスの広告識別子にアクセスしたりする際には、ATT(AppTrackingTransparency)のフレームワークを通じてユーザーの許可を得る必要が生じることとなった

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調査レポート「動画広告の分析調査 2021年版」、4月20日発刊

ExchangeWire JAPANを運営する株式会社デジタルインファクトは、調査レポート「動画広告の分析調査 2021年版」を4月20日に発刊した。

広告主企業、広告会社に所属し、動画広告業務に携わる123名(広告主80名、広告会社43名)に実施したアンケート調査結果を収録。

動画広告への2020年と2021年の投資意欲や、主要動画広告商品・サービス別の認知度・利用実績と14項目にわたる評価などをとりまとめている。

■タイトル:動画広告の分析調査 2021年版

■出版日 :2021-04-20

■ページ数: A4/88ページ

■発行 :株式会社 デジタルインファクト
■価格 :PDF版+エクセル(単純集計結果)版:66,000円(税込)(本体価格60,000円)

※単純集計結果(表・グラフ)のエクセルデータ付き

 

【新サービス・新機能】

 

CCI、調剤薬局へのデジタルサイネージ広告配信可能店舗1000店規模へ

 CARTA HOLDINGSのグループ会社サイバー・コミュニケーションズは、アポプラスステーション株式会社の100%子会社である株式会社SPLENDIDが管理・運営する調剤薬局451店舗の店舗内デジタルサイネージに対して、広告の共通配信を開始することで合意した

CCIでは、これまでも全国の調剤薬局のデジタルサイネージのネットワーク化を進めてきたが、今回のSPLENDIDとの提携により、全国の調剤薬局のデジタルサイネージに対する広告動画の配信可能店舗数は、最大996店舗(2021年4月1日時点)となる。

 

 

運用型テレビCM市場の「ノバセル」、2020年の売上はを公表

ラクスルは、運用型テレビCMサービス「ノバセル」の2020年売り上げが32.1億円に達したことを公表した

「ノバセル」は2018年にラクスルの集客支援サービスの一環として提供を開始し、2020年4月に「ノバセル」として正式リリース。マーケティング戦略、企画制作、放映、分析までをワンストップで提供している。売上高は3年で約6倍になり、急成長を遂げている。

 

 

Legoliss、日本初上陸となるYouTube向け動画広告ソリューション「ZEFR」の販売を開始

Legolissは、親会社である三井物産との資本業務提携により日本初進出となるZefr, Inc.(ゼファー)が提供するYouTube動画広告ソリューションの販売を開始した

ZEFRは、Cookieに依存しない新たな手法として注目を集めており動画内容を解析しコンテンツに沿った広告を表示するコンテクスチュアルターゲティングとして、個人データの利用規制への対応やブランドセーフティーの推進、動画広告の効果向上等を目的に、多くのグローバル企業で導入が進んでいるという。

 

 

PORTO、DOOH広告で広告主の1st party データも連携した、より効果的な広告配信の実証実験を開始

CARTA HOLDINGSのグループ会社で、統合マーケティングプラットフォーム「PORTO(ポルト)」を運営する株式会社PORTOは、「PORTO Premium DOOH」において、より生活者の興味・関心に即した効果的なDOOH広告の配信を実現するため、従来より活用しているデータに、広告主の1st partyデータも連携したDOOH広告配信の実証実験を開始する

同時に、今回の実証実験にご参加いただける広告主も募集するとのことだ。

 

 

Supership、成果報酬型広告プログラム「Supershipアフィリエイト」提供開始

Supershipは、広告主のサービスを掲載したWEBサイトやブログに、成果に応じて広告費を支払う成果報酬型の広告プログラム「Supershipアフィリエイト」を提供開始した

アフィリエイトなどの成果報酬型広告では、近年、広告主の意図しないコンテンツを扱うWEBサイトへ広告が掲示されてしまう問題が起こるなど、ブランド棄損対策への必要性が高まっている。「Supershipアフィリエイト」では、KDDIグループであるSupershipの強みを活かし、KDDIグループのmedibaが運営する「au web ポータル」をはじめ、大手企業をメディアパートナーとする質の高いメディアネットワークの構築を予定しており、広告主は良質なWEBサイトへ広告を掲載することができ、意図しないコンテンツを扱うWEBサイトへ広告が掲載されるブランド棄損のリスクを回避することが可能となる。

 

 

DataCurrent、マーケティング領域特化型の 「誰でも使える」機械学習支援ツール『viz|ビズ』をリリース

CARTA HOLDINGSのグループ会社で、企業のデータ利活用の推進を行うDataCurrentは、企業のデータマーケティングをサポートする機械学習支援ツール「 dc-viz|ディーシービズ(以下「viz」)」を、2021年4月22日に正式リリースした

これにより、企業はマーケディングデータをシンプルかつ直感的に扱うことが可能となり、より高度なデータ分析ができるようになる。

 

【新会社・新組織】

 

SMN代表取締役社長交代、新任に井宮 大輔氏

SMNは、6月23日の株主総会において、新たに井宮大輔氏が代表取締役社長に就任することを公表した

井宮氏は、2000年4月にソニーに入社。現在はソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 IoT事業部・ビジネスプラットフォーム部 部長を務める。

現社長の石井 隆一氏は、代表取締役会長に就く予定。

 

 

ソウルドアウト、グループ内組織再編と 連結子会社の社名変更を実施

ソウルドアウトは、4月1日より導入開始したカンパニー制への組織改革にあたり、グループ内会社分割及び、それに伴い2021年7月1日より連結子会社である株式会社グロウスギアの社名を「アンドデジタル株式会社」へ変更することを公表した

また、グループ会社間でメディア事業やDX事業、デジタルマーケティング人材育成サービスなどの教育事業等を相互に移管することも併せて公表した。

 

【資本提携・買収】

 

シャノン、TAGGYの「おもてなしバナー」などを事業譲受

シャノンは、2021年4月7日の取締役会において、TAGGYより、同社が運営するデジタルマーケティング事業を譲り受けることを決議し、4月30日付で事業譲受を完了した

譲り受けたのは、TAGGYの自社開発製品である、「おもてなしDSP」、「おもてなしバナー」、「おもてなしフィーダー」などである。対象事業は2020年7月期売上高161百万円とのこと。

 

【調査】

 

広告主の動画広告出稿、コロナ禍で過半数が予算増

デジタルインファクトは、広告主、広告会社123名に対して、動画広告の利用動向に関するアンケート調査を実施した

前年と比較して、広告主の動画広告予算が、2020年に「増えた」という回答の割合は、52.8%となった。また、2021年の動画広告予算が「増える」という回答の割合は、53.7%となった。また、2020年は「減った」という回答の割合が21.1%であるのに対し、2021年は「減る」という回答の割合が8.9%となった。一方で、「わからない」という回答の割合は、2020年が2.4%であるのに対し、2021年は17.1%となった。

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長  

慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。

国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。

2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。