先週のアドテクシーン:Amazon、アフィリエイト報酬の削減実施
広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。
【トップニュース】
Amazon、アフィリエイト報酬の削減実施
米国Amazonは、同社がパートナーメディアやブログサイトなどに提供しているアフィリエイトプログラム「Amazonアソシエイトプログラム」の報酬率を4月21日より削減することを、登録者に対して通知した。欧米メディアが報じている。
削減の幅は商品のカテゴリによって異なっているようだが、50%以上の料率削減がなされるカテゴリもあるとのこと。
【新サービス・新機能】
新R25、インフルエンサーによる商品体験から取材までをフルリモートでコンテンツ化する「おうちアド」の提供を開始
「新R25」を運営する、サイバーエージェントグループのCyber Nowは、ビジネスインフルエンサーによる商品体験から取材までをフルリモートでコンテンツ化する広告商品「スペシャルキャスティングおうちアド」の提供を開始した。
インフルエンサーに自宅で商品を使ってもらった上で取材することで、使用後の感想を交えたリアリティのある広告コンテンツを実現。広告主もビジネスインフルエンサーも自宅にいながら、ユーザーのおうち時間を豊かにする商品情報を届けることが可能となる。
ハースト婦人画報社、ソーシャルポストを有効活用する新ディスプレイメニューを提供開始
ハースト婦人画報社は、同社メディアが運営するソーシャルメディアのクリエイティブポストを、そのままデジタルメディアのモバイルディスプレイ上へ配信できる新デジタル広告フォーマット「Share Post AD (シェアポストアド)」の提供を開始した。
SNS用に制作された上質なクリエイティブを有効活用し、効率的に高エンゲージメントの実現につなげる。
【サービス連携・業務提携】
ホットリンク、フーモアとの業務提携によりSNSマンガを活用したマーケティング支援サービスの提供を開始
ホットリンクは、ゲームのイラスト制作、マンガ・動画・WEB制作等エンタテインメントを活用したソリューションを提供するフーモアと業務提携し、SNSマンガを活用したマーケティング支援サービスの提供を開始した。
両者の強みを生かし、4コママンガ・ストーリーマンガ等を活用したSNSマーケティング支援サービス、マンガを活用したユーザー参加型企画の実施、マンガを用いた動画広告やWebページの制作等を共同で展開する。
アイレップ、toBeマーケティングと協業開始
アイレップは、 Google マーケティング プラットフォーム(GMP)とSalesforce Marketing Cloud(SMC)の連携によるOne to Oneマーケティングの推進に向け、 toBeマーケティングとの協業を開始した。
両社の知見・ノウハウを活かしたサービス提供や組織力の強化を図ることで、 GMPとSMCの連携を通じたOne to Oneマーケティングをチャネルの横断で推進し、 クライアント企業における顧客エンゲージメント・LTVの向上を推進する。
オトナルとJ-WAVE、ポッドキャスト番組でのデジタル音声広告の販売を開始
オトナルとJ-WAVEは、4月16日より、ポッドキャスト番組でのデジタル音声広告の販売を開始した。
広告主は、オトナル経由でJ-WAVEがポッドキャストに配信している各ポッドキャスト番組の広告枠をデジタル音声広告として予算に合わせて購入ができるようになる。
SEMエージェンシー、フィスコとインターネット広告サービスに関する業務提携を実施
金融分野のクライアントを多数持つインターネット総合代理店である、SEMエージェンシーは、 フィスコとインターネット広告サービスに関する業務提携契約を締結することに合意した。
双方の顧客に対して、 IRサービス、 インターネット広告を組み合わせた認知施策に関するサービスの提供や、フィスコの「フィスコアプリ」等の顧客データを活用した、 投資家向けの広告配信モデルの共同商品開発などを行っていく。
【新会社・新組織】
サイバーエージェントの広告クリエイティブ領域における特別顧問に、クリエイティブディレクター・コピーライターの仲畑貴志氏が就任
サイバーエージェントは広告クリエイティブ領域における特別顧問に、クリエイティブディレクター・コピーライターの仲畑貴志氏が就任したことを公表した。
ブランド広告企業のインターネット広告活用が進み、マス広告において重要視されてきたコピーライティング力が、インターネット広告にも求められつつあるなかで、更なる広告クリエイティブ表現の強化を図る。
【調査】
PubMatic、新型コロナウイルスによる世界の広告支出の影響を公表
PubMaticは、新型コロナウイルスによる世界の広告支出の影響を取りまとめた調査レポートを公表した。
3月初週と最終週との比較をまとめており、「旅行」、「スポーツ」、「法律/政府」の分野では、広告費の大幅な減少が見られた一方で、「ニュース」、「教育」、「趣味」の分野は、増加がみられた。
AppsFlyer、新型コロナウイルスによる日本のアプリインストール等の動向を発表
AppsFlyerは、1週間ごとに発表している、新型コロナウイルスが及ぼすアプリインストールとマーケティング予算への影響に関するレポートを更新した。
日本においては、アプリのアクティビティやインストールへの影響はまだ見られず、大きな増減はないとしている。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。