先週のアドテクシーン:LINE、ジェイアール東日本企画と共同で実証実験を開始
広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。
【トップニュース】
LINE、ジェイアール東日本企画と共同で実証実験を開始
LINEとジェイアール東日本企画は共同で、LINEが運営するコミュニケーションアプリ「LINE」および「LINE」関連サービスを対象とした運用型広告配信プラットフォーム「LINE Ads Platform」において、「LINE」と電車内広告の連携に関する実証実験を開始する。
実証実験では、山手線の車両内に設置した「LINE Beacon」を活用し、車両内の中づり広告やまど上チャンネル等に表示される動画広告と、乗客の「LINE」とを連携する施策を実施。「LINE Beacon」を利用中の乗客の「LINE」上に表示される「LINE Beacon」のバナー通知から、近くにある車内広告に関連したキャンペーン情報やクーポンを配信することが可能になる。
出典:同社プレスリリース
【アンケートご協力お願い】
ExchangeWire JAPAN を運営するデジタルインファクトでは、広告業界の皆様を対象にした各種アンケート調査を実施しております。
動画広告に関する調査
★アンケートの詳細とご回答は、こちらから。
調査はスクリーニングを含め、回答が必須であるものは全て選択式ですので、3分~5分ほどでご回答いただけます。
■調査対象となる方:
インターネット広告ビジネスに関わっている、広告主、広告会社(代理店・メディアレップ・トレーディングデスク)・アドテクベンダー・媒体社に所属されている方で動画広告の出稿に関連する業務にかかわっておられる方。それ以外の方は対象外となります。
■ご回答いただいた方には:
先着100名様にAmazonギフトコード500円分をお送りさせていただきます。
【新サービス・新機能】
ユナイテッドの広告統合管理プラットフォーム「ADeals」、 アプリマーケティングROI最適化機能を実装
ユナイテッドは、アプリマーケティングにおける新規ユーザー獲得のROI最適化を目的とした広告統合管理プラットフォーム「ADeals (アディールズ) 」にて、過去の配信データを分析し、ROI最適化のための独自アルゴリズムを開発し実装した。
「ADeals」は国内外の80以上のCPI課金型アドネットワークやDSP、ASPと接続をしており、多様な広告フォーマットを、豊富な広告在庫に配信が可能。2018年5月よりサービス提供を開始し、これまでの総稼働案件数は470件以上。「ADeals」を経由した広告による累計インストール数は5,000,000件以上と多くの配信実績を保有している。この当社実績データを分析し、KPI達成状況に応じた独自の配信アルゴリズムを開発し実装に至った。
【サービス連携・業務提携】
ヤフー、CyberNowと新動画広告商品「Yahoo! JAPAN AD PLUS」の提供を開始
ヤフーは、Cyber Nowとの共同商品として、ニュース形式の動画フォーマットで高い視聴完了率を実現し、動画制作から、配信、効果測定が1パッケージとなった新動画広告商品「Yahoo! JAPAN AD PLUS」の提供を開始した。
Cyber Nowは、100万PVを超える記事を多数配信する「新R25」を運営。動画コンテンツ制作に定評がある同社が動画制作を担当する。企業が伝えたい商品やサービスの情報を第三者視点で取り上げ、レポーターやインフルエンサーによる体験・取材レポートや、新商品発表などの記者会見の内容をタイムリーに配信する形式など、目的に合わせたさまざまなフォーマットで動画広告を制作する。
ログリー、グライダーアソシエイツ社とネイティブ広告領域において事業提携
ログリーは、プレミアムな広告の流通を目的として、グライダーアソシエイツとネイティブ広告領域における事業提携に合意した。
今回の事業提携では、LOGLY liftとグライダーアソシエイツが提供するcraft.が連携。両社が保有するアセットを最大限に活かすことで、媒体主に対してプレミアムな広告の流通量を増加させることができ、媒体のインプレッション価値および収益性を高めることが可能となる。
レシピ動画サービス「クラシル」とジェイアール東日本企画、山手線デジタルサイネージでタイアップ広告
レシピ動画サービス 「クラシル」を運営するdelyはジェイアール東日本企画との共同広告商品として "レシピ動画タイアップ広告「山手線レシピ Presented by クラシル」"の販売を開始した。
20-40代を中心にサービスを展開する「クラシル」のレシピ動画を活用した広告を、通勤に多く利用される山手線の「まど上チャンネル」で放映することで交通広告へのアテンションを高め、同期間に「クラシル」アプリ上でも動画配信・広告掲載を行うことで重複接触による情報の深度化を行い、広告主様商材のブランド理解向上を図る。
出典:同社プレスリリース
Teads、OMDを通しグループルノー(GROUPE RENAULT)とのグローバルパートナーシップに合意
Teadsは、OMDを通し、グループルノーとのグローバルパートナーシップに合意した。
グループルノーはTeadsのプラットフォームにアクセスし、広告ソリューションの活用が可能となる。Teadsは、グループルノーのデジタル広告における収益拡大戦略のため、インプレッションの有効性を最大限に高めるべく、Teadsの高性能な予測型AIにより最適化されたinRead®︎フォーマットで、より正確なマーケティング活動を支援していく。
【資本提携・買収】
Adjust、広告代理店CyberZのスマホ広告効果計測ツール「F.O.X」を買収
Adjustは、CyberZが運営するスマートフォン効果計測ツール「Force Operation X (F.O.X)」の買収を発表した。
F.O.Xは、国内で初めてスマートフォンアプリ向けの広告効果計測ツールとして開発され、日本における初期のスマホ広告市場の成長に大きく貢献した。
Facebookの「Facebook Mobile Measurement Partner」やTwitter公式プログラム「Twitter Official Partners」としても認定されている。
【新会社・新組織】
Zeals、自然言語処理研究分野の第一人者の関根聡氏が技術顧問に就任
チャットコマースサービスを展開するZealsは、自然言語処理研究分野の第一人者の関根聡氏が同社の技術顧問に就任したことを公表した。
今回の就任により、関根氏が持つ自然言語処理の知見を活かすことでこれまで以上にAI研究開発を進めていく。
関根氏はニューヨーク大学にて自然言語処理の研究にて1998年に博士号。その後、ニューヨーク大学にて研究准教授。
アメリカ国立科学財団 (NSF) の「オンデマンド情報抽出」プロジェクトのリーダー。
2010年6月から楽天技術研究所ニューヨークの所長を歴任。日本で言語処理に関するコンサルタント会社のランゲージ・クラフトを設立、運営している。
現在は理化学研究所 言語情報アクセス技術チーム チームリーダーとして「自分の判断を言葉で説明できる人工知能」を目指して開発研究をしている。
【事例】
ヘアカラー大手・ホーユー、データ活用のためEVERRISEのCDP「INTEGRAL-CORE」を導入
EVERRISEは、同社が提供するCDP「INTEGRAL-CORE(インテグラルコア)」が、ヘアカラー・頭髪化粧品・家庭薬の製造、販売を手がけるホーユーに導入されたことを公表した。
多数ある商品ブランドをまたいで購買する顧客の姿をオンライン・オフラインデータを紐づけることでとらえ、マーケティング施策への活用を目指す。
【決算】
UUUM19年6-8月決算、売上は前年比32%増
UUUMは2020年5月期の第一四半期(19年6-8月期)決算を公表した。
同四半期の売上は、55億800万円で前年同期比32%増、営業利益は4億2300万円で同30%増。全売上のうち、企業とのタイアップ案件売上は16億300万円、前年同期比41%増と大幅に増加した。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。