有店舗事業者のデジタル化と来店プロモーション最前線 -第1回:店舗集客プロモーションの過去と今 |WireColumn
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on 2018年11月13日 inO2Oやオムニチャネルに関する記事を執筆させて頂く株式会社オプトの本郷です。計4回にわたり有店舗事業者の方が直面しているデジタル化の波についてまとめたいと思います。
第1回目は「店舗集客プロモーションの過去と今」として各市場の推移をお話します。
皆さんは店舗集客プロモーションと聞いて何を思い浮かべるでしょうか?まずはTVCMはもちろん、新聞折込のチラシやポスティング、DM、看板、ティシュ配りを想像する方もいるのではないでしょうか。私は子供の頃、土日に入る新聞の折込チラシの中からおもちゃ屋さんのチラシを探し出してはずっと見ていた記憶があります。
では昨今はどうでしょうか?インターネットそしてスマートフォンの登場により消費者のメディア接触行動は大きく変化しました。元来、人の持つ可処分時間は当然のことながら有限です。
インターネット、スマートフォンの普及により消費者の可処分時間に大きな変化が起きているのがまさに今なのだと思います。
[スマートフォン普及率(世帯)](%)
出典:総務省「通信利用動向調査」
統計データによると、2012年以降スマートフォンの普及率は急激に伸び、直近だとスマートフォン保有世帯の割合が固定電話、パソコンを保有している世帯の割合を上回っています。
では、テレビの視聴状況はどうなっているでしょうか。
[テレビの視聴時間](男性)(1日当たり時間)
※出所:NHK文化研究所「2015年 国民生活時間調査」
[テレビの視聴時間](女性)(1日当たり時間)
※出所:NHK文化研究所「2015年 国民生活時間調査」
[テレビを持っていない世帯割合](%)
※出処:内閣府の消費動向調査 2016年3月調査結果
テレビに関しては若年世代を中心に視聴時間が低下傾向にあることがわかります。更にそもそもテレビを持っていない世帯割合も29歳以下では増加しています。これはインターネット、スマートフォンの普及と共に、Wi-Fi環境の整備や動画の普及に関係があると思います。
続いて新聞の購買状況を見てみましょう。
[新聞行為者率の推移](%)
※出典:国民生活時間調査
新聞においても以前と比べて新聞行為者(=新聞購読率)も年々減少傾向にあります。平日の朝の電車を思い浮かべると昔は新聞を読む人が多かった印象ですが今はスマートフォンを使っている人が圧倒的に増えたと思います。
上記のような消費者の行動変化により広告市場においても顕著な変化が起きています。
[媒体別の広告費](億円)
※出典:電通(2016年日本の広告費)
新聞の購読率が年々減少していることで、新聞広告費だけではなく新聞に折り込む折込広告費も同様に減少していることがわかります。
このように、インターネット・スマートフォンの普及により消費者の行動は大きく変化し。それに伴い今までのテレビCMや折込チラシの状況も大きく変わりつつあります。では、昨今の有店舗事業者の店舗集客プロモーションはどう変化しているのでしょうか。
最近の店舗集客プロモーションで注目を集めつつあるのはデジタルを活用した施策です。
O2O(オンラインtoオフライン)という言葉も定着しつつありますが、オンラインからオフラインへ顧客を誘導する意味で使われています。例えばアプリのPUSH通知を使って店舗のSALE情報を告知したり、TwitterのハッシュタグやLINEを活用しキャンペーンの参加を促したりと色々な手法が既に存在しています。
また、チラシの補完として注目を集めているのが位置情報を活用した店舗集客の施策です。位置情報を活用した施策は次回以降詳しくご紹介していきますが、デジタルを活用した店舗集客施策の優位点は「来店数の可視化ができる」ことです。折込チラシは実際にチラシを見た人がどの程度来店に繋がったかを計測することは困難でしたが、Web広告は広告を見た人が「どの程度来店に繋がったか」が可視化できるようになっています。これはデジタルならではの大きな進歩と言えるでしょう。
次回以降で来店計測において重要な「位置情報」について詳しく解説していきます。
ABOUT 本郷 一也
株式会社オプト オムニチャネルイノベーションセンターO2O戦略部 部長 兼
株式会社コネクトム 取締役
大学卒業後、株式会社オプトへ入社。 2007年オプトグループのクロスフィニティへ出向後、営業・プロダクトマネージャーを経て2013年2月に執行役員に就任。子会社であるクロスフィニティ台湾の董事(取締役)を経験後、2018年1月株式会社オプトへ帰任。O2Oプロジェクトの立ち上げに従事し、グループ横断組織オムニチャネルイノベーションセンターを組成。同年4月株式会社コネクトムの取締役に就任。有店舗事業者の販促課題をデジタルの力で解決に導くことをビジョンとしている。