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メディアが語るアドテク論-第一回:「プログラマティック広告」って何? |WireColumn

写真:新津氏

様々なメディアや場所で日々語られるアドテク。見える風景は立場によってさまざまである。本シリーズでは、メディアから見たアドテク論をお届けする。
難しいテーマについて、メディア視点で分かりやすい言葉で語られており、普段アドテクに直接関わっておられない方にもおススメである。

※本記事は、東洋経済新報社「東洋経済 for BIZ」から転載したものです。

東洋経済新報社でプログラマティック広告を担当している新津です。

プログラマティック広告という言葉を聞いたことがありますか?東洋経済オンラインではプログラマティック広告を幅広く配信しています。一般的にはあまり馴染みがないかもしれませんが、このプログラマティック広告は、東洋経済オンラインに訪れるユーザーの皆さまにも表示されています。

ちなみにプログラマティック広告というのは、以下のようなものです。

図:プログラマティック広告とは

出典:東洋経済新報社

プログラマティック広告はなかなか見分けがつきにくいのですが、広告の左上や右上に小さいボタンがついているものがおおよその目印です。

私は当社でプログラマティック広告を担当しています。媒体社がプログラマティック広告について書くことで、この広告への理解が深まればと考えています。

「プログラマティック広告」とは

プログラマティック広告はシステムを使って売買された広告配信のことを言います。1つの広告枠に対して出稿の申し出が複数あったときに、価格が折り合った広告が表示されるという合理的な仕組みです。

一方、従来からある純広告は、媒体社を指定して、特定の枠を決められた期間買う仕組みでプログラマティック広告と反対の概念になります。ここでは、アドネットワークを除いたプログラマティック広告の仕組みについて説明をいたします。

プログラマティック広告は多くの媒体社が採用しています。また、ブログやまとめサイトでも広く利用されています。

プログラマティック広告には大きく分けて2つの種類があります1つはオープンオークション(OA)で、もう1つはプライベート・マーケット・プレイス(PMP)です。

オープンオークションは、不特定多数の広告主と媒体社がいて、売値と買値が一致すれば売買が成立し広告が配信されます。一方、プライベート・マーケット・プレイスは広告主と媒体社が限定された取引なので、双方が配信の取り組みを合意して始めて広告が配信されます。

オープンオークションは一般的に在庫が多く、配信単価は安いのが特徴です。対して、プライベート・マーケット・プレイスは配信先が限定されているため配信単価が高くなります。配信単価が高い分、サイトや広告枠の指定ができ、配信もオープンオークションに比べ優先的に配信されます。

「プログラマティック広告」が広まった背景

媒体社から見たプログラマティック広告の最大の特徴は、PVに連動した収益調整が可能で、安定した媒体運営ができる点にあります。プログラマティック広告が広まった背景はここにあると考えています。また、純広告と一緒に配信できるアドサーバーや広告配信を精緻化するアドテクノロジーの登場も大きく関係しています。

東洋経済オンラインでは、グーグル、パブマティック、ヤフー、アマゾン、フェイスブックなどの配信元を通じて広告を配信しております。

次回はプログラマティック広告が登場した背景について書きたいと思います。

ABOUT 新津 尚男

新津 尚男

東洋経済新報社

ビジネスプロモーション局 メディアデザイン部

プログラマティックアド担当部長

2000年東洋経済新報社に入社。東洋経済オンライン、会社四季報オンラインのサイト構築・デイレクションに従事。2012年からプログラマティック広告の業務に就き、アドテクノロジーを使ったマネタイズに取り組んでいる。