サイバーエージェント、インフルエンサー利用に関する広告主調査結果を公表
サイバーエージェントは、国内の広告主企業を対象に実施したマーケティング活動におけるインフルエンサーの活用状況に関する調査を実施した。
またこの結果を受けて、インフルエンサー・マーケティング事業の専門組織「CA Influencer-Marketing Unit」を設立したことも明らかにした。
調査は、115名のインターネットメディアに関連した広告・マーケティングに関わりのある広告主企業のマーケターを対象に実施。
インフルエンサーを活用した広告マーケティング活動について、「実施している/実施したことがある」と回答したマーケターは56%であった。
次に、インフルエンサーを起用する際に利用したことがあるプラットフォームについては、「Instagram」が64%と最も高く、次いで「YouTube」(45%)、「Facebook」(41%)という結果であった。
インフルエンサー・マーケティングの目的としては、「拡散・話題性の創出」の回答が最も多く69%、次いで、「ブランディング・認知拡大」で66%、「サービスや商品への理解を高める」で52%であった。同社は、「直接的な購入やリーチではなく、ターゲットユーザーへのアプローチや理解促進・欲求喚起を目的として、インフルエンサー施策に取り組んでいる企業が大多数という結果になった。」と結果についてコメントをしている。
起用するインフルエンサーのSNSフォロワー数については、「マイクロインフルエンサー」と呼ばれる「フォロワー数1万~10万人」と回答したマーケターが最も多く42%であり、この結果について同社は「リーチよりもブランディングや欲求喚起を目的とする企業が多いため、高い専門性と良質なフォロワーを抱え、ファンから高い支持を集めるマイクロインフルエンサーを起用するケースが増えていると考えられる。」と分析している。
また課題としては、「最適なインフルエンサーの選び方がわからない」で42%、「効果がわかりづらい(38%)」、「効果計測ができない(23%)」などを多くのマーケターが認識しているようだ。
このような市場環境を受け、同社はインフルエンサー・マーケティング事業の強化を目的に、ブログ及び各種SNSを活用したインフルエンサー・マーケティング事業の専門組織「CA Influencer-Marketing Unit」を設立したことも合わせて公表。1万人以上のファンを抱える人気インスタグラマーや、特定分野で高い専門性をもち書籍出版・テレビ出演など幅広く活躍するAmeba公式トップブロガーなど、各ソーシャルメディアで高い支持を集めるインフルエンサー500名をネットワーク化し、広告主企業のインフルエンサー・マーケティングを支援していくとのことだ。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。