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YouTuberの市場、2022年には2017年比約2.6倍、579億円に

 

サイバーエージェントグループで、若年層向けにYouTuberやInstagrammerに特化したマーケティング 支援を行うCA Young Labは、YouTuberの市場規模推計・予測を公表した。

市場規模の算出は、デジタルインファクトと共同で実施。2017年の219億円から2022年には約2.6倍の579億円に成長する。市場は大きくは、Google社がYouTubeの広告収入に一定量率を乗じて支払う「YouTube広告」、広告主がタイアップ動画制作費としてYouTuberに支払う「タイアップ広告収入」、消費者が、YouTuberのイベント参加やグッズ購入に支払う「イベント・グッズ収入」とに分かれており、最も割合が大きいのは「YouTube広告」で全体の6割以上(2017年時点)を占める。

参考までに触れておくと、ここでの「タイアップ広告」は、前述のとおり「動画制作費」に当たるため、サイバーエージェントが別途公表している動画広告市場規模(媒体費のみが対象)の数値には含まれていない。

図1

市場成長の理由は、人気YouTuberが提供するコンテンツの高い人気と、YouTuberの数の広がりにある。Googleからの得られる「YouTube広告」収入の増加はもとより、タイアップ案件も従来のアプリゲーム中心から、いわゆる一般広告主層へと広がりつつある。
また、YouTube上で数泊万人規模のユーザーを抱えるトップYouTuberなどは、イベント・グッズ収入などの収益手段も伸びている。

YouTubeにおいて、登録者数1万人以上のチャンネル数は前年比150%以上の増加を続けており、YouTuberの数もまた持続的な増加傾向にある。
2017年は、複数人数でコンテンツを配信するYouTuberや、女性YouTuberの活躍が顕著な傾向にあり、YouTuberの人材層の広がりがみられたが、今後の市場成長には新たなYouTuberの育成や活動支援への取り組みが不可欠とのことだ。

図2

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長  

慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。

国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。

2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。