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ビカムがデータフィード広告市場規模予測を公表、2018年に1,000億円規模に到達

メタップスグループ傘下で商品検索サイト “Become.co.jp” や データフィードマネジメントサービスを提供するビカムは、デジタルインファクトと共同でデータフィード広告市場調査を実施、市場規模の推計・予測結果を公表した。


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データフィード広告とは“データフィードを活用した動的なクリエイティブや配信ロジックにより自動最適化される広告”のこと。代表的なものを挙げるとCriteoやGoogleのダイナミック広告(DynamicX)やショッピング広告(旧PLA)、Indeedが提供する検索型広告などがある。近年はFacebookのダイナミック広告を筆頭に多くの媒体でデータフィードを活用した広告配信が進んでおり、更なる需要の広がりが期待されている。

調査結果によると、2016年は市場全体で前年比49%増の649億円。広告商品別内訳は、全体の8割弱を占めるディスプレイ型広告が前年比48%増の511億円、2割強の検索型広告が前年比52%増の138億円。
2017年は市場全体で前年比38%増の894億円を見込んでおり、2018年には1,090億円の大台に乗ると予測している。

【データフィード広告市場規模(広告商品別)2014年-2020年 単位:億円】

グラフ1

<ビカム/デジタルインファクト調べ>

次に、広告主業種別内訳で“Eコマース”、“人材”、“不動産”、“旅行”の主要4業種、そして“その他”を加えた計5業種で市場規模を推計・予測している。

引き続き“Eコマース”が中心に市場成長をけん引するも、動画や電子書籍などのデジタルコンテンツを提供する企業をはじめとして、データフィード広告利用のすそ野が更に広がるとしている。

【データフィード広告市場規模(広告主業種別)2014年-2020年 単位:億円】

グラフ2

<ビカム/デジタルインファクト調べ>

最後に、データフィード広告の配信面別を予測。従来は一般サイト中心であった配信面であるが、現在検索サイトやソーシャルメディアなどへと広がりを見せつつあるとしており、2016年時点で77%を占める一般サイトの比率は、2020年には67%に低下すると予測している。

【データフィード広告市場規模(配信先メディア別)2014年-2020年 単位:億円】

グラフ3

<ビカム/デジタルインファクト調べ>

今後については、多元的なデータの多目的な活用によるデジタルマーケティングの高度化を背景に、データフィード広告市場は順調な市場成長を継続して2020年には1,507億円になるとして、調査結果報告を結んでいる。

なお、リリースの内容よりも詳細の内容が報告されている調査結果サマリーは、ビカム社のHPより申し込みをして入手することが出来る。

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長  

慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。

国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。

2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。