ニュース拾い読み:Facebook Exchange、2016年11月までにサービスを終了予定
Facebookが、外部のDSPに広告枠を開放するFacebook Exchange(FBX)を今年11月までに終了することを明らかにしたと、この週末にADWEEKや Wall Street Journalをはじめ、米国の各メディアが報じている。
2012年9月にサービス提供を正式に開始したFBXは、サードパーティーのDSPが入札によりFacebookのデスクトップ広告の買い付けが出来るアドエクスチェンジであり、広告主はFacebookが認定したDSPを使い、Facebookのデスクトップ(PC)ユーザーに対しリターゲティング広告の配信が可能である。Facebookが認定したDSPのパートナー企業は、サービス開始当初16サービスで、その後その数は増加したが、2015年に当時25社のパートナー数を大幅に絞り、現在は12社に限定されている。
今回のこの決定の背景には、Facebookのモバイルへの傾倒と、アドネットワークFacebook Audience Network(FAN)への注力があるといわれている。
Facebook売上の8割以上はモバイル経由であり事実上、Facebookはモバイル広告プラットフォームとなっている。そして、現在はFacebook自身の膨大なユーザーデータを活用し、Facebook以外のメディアにも広告効果の高い広告配信をする配信先の拡大を進めるためFANの事業拡大を図っている。
FANの売上は、2015年Q4をベースにすると、既に年間のランレートで10億ドル規模に達するといわれている。また日本での事業展開についてはSupershipとの提携に関するリリース(PDF)が記憶に新しい。
米国メディアの報道によるとFacebookは、LiveRailの動画広告SSPサービスも終了をする予定とのことだ。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。