先週のグローバルアドテクシーン:Time Inc.、オーディエンスベースのマーケティングプラットフォームのViantを買収
広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、先週に起きたグローバル市場のトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。
OpenX、メディアグループのPurchとHeader Bidding分野の提携を強化
OpenXは、1億ユーザ以上のリーチを持つメディアグループであるPurchとHedder Biddingの分野の提携を拡大させた。OpenXを経由した収益が急増かしていることが背景にある。
ロケーションターゲティングのMobsta、営業チームを強化
ロンドンに拠点を置くロケーションターゲティングソリューションを主力にするMobstaは、営業チームを強化する。
具体的には、元GroupMのMeena氏を招き、新たなディレクターとして任命した。
Krux、データシェアリングサービス「Link」の提供開始
DMP大手で日本ではcciと提携をしているkruxは、データシェアリングサービスを開始する。
これまでセキュアなことを売りにしておりデータシェアリングサービスを行ってこなかったkruxであったが、セキュアさを保ってのサービスの運用に注目が集まる。
GroupM、カナダのYahoo!などの大手媒体社とViewabilityの基準を策定
WPP傘下のメディアエージェンシーのGroupMは、カナダのYahoo!などの大手媒体社と独自のViewability基準を策定したことを発表した。
iabが定めた業界基準よりも厳しい基準となっており、50%ではなく100%が1秒以上出ていることが条件などになっている。
Merkle、ロンドンのデジタルマーケティングカンパニーのdbgを買収
デジタルマーケティングエージェンシーのMerkleは、同じくデジタルマーケティングを行うdbgを買収した。
dbgはロンドンを拠点にデータを活用したマーケティングに強みを持つ。
Twitter、ファーストビュー動画広告商品をリリース
新商品の「First View」は、その名の通りクライアントの動画広告が、対象となるユーザが最初にTwitterを開いた時に見る一番上の広告場所に表示される仕様になっている。
FactualとInMobi、ロケーションベースのPMP商品を共同で開発
ロケーションデータソリューションを提供するFactualは、スマホ広告プラットフォームのInMobiとの提携を拡大させる。
具体的には、InMobiがRubiconと共同で行っているPMPサービスにおいてもロケーションベースでの購入を可能にする。
グーグル、ディスプレイ広告でのFlash利用を2017年1月2日に停止へ
Googleは、「Flash」広告の配信を米国時間の2017年1月2日に停止すると発表した。配信停止に先立ち、米国時間の2016年6月30日以降はFlash広告の「AdWords」「DoubleClick Digital Marketing」アップロード受付を停止する。
Time Inc.、オーディエンスベースのマーケティングプラットフォームのViantを買収
Time inc.は、オーディエンスデータを利用したプログラマティックプラットフォームを提供しているViantを買収した。
老舗メディアがプログラマティックプラットフォームを買収するケースは珍しい。Time inc.は、自社のオーディエンスデータ、広告データ、閲覧データなどをViantのデータと統合させ各種の施策に利用していく。
Rocket Fuel、新CCOに元DoubleClickのBen氏を迎え入れる
Rocket Fuelは、サービスチームの強化などを目的に新たなCCOを迎え入れた。
Ben氏は、前職ではGoogleに在籍しており、GoogleAnalyticsやDoubleClickに関する上級職を務めていた。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。