直近の動画広告シーン: 2016年は縦型動画視聴が増加 -AOL予測-
広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、直近の動画広告関連トピックについて、注目すべきものをピックアップしてお届けする。
スマホ動画のApp-CM、「縦型動画」に対応した 自動再生動画広告ネットワーク商品の販売を開始
12月より販売を開始した縦型対応の自動再生動画広告ネットワーク商品は、大手動画配信メディアの縦型対応開始など、需要動向に対応したもの。
米国Yahoo!、検索結果ページでフルスクリーンサイズの自動再生動画広告のテスト配信を実施
米国Yahoo!の、検索結果ページへの動画広告テスト配信について、Search Engine Landをはじめ、各海外メディアが報じている。
アパレルブランドの「Lands End」を検索すると、検索結果ページに、フルスクリーンサイズの自動再生動画広告に音声が現れる。
賛否両論あるかもしれないが、今年GoogleやBingも、検索結果ページでの動画広告テスト配信を今年実施しており、検索サービス上の”検索×動画広告”の正式な商品化はそう遠くないかもしれない。
スマートフォンの動画広告インプレッションの69%は、20分未満の動画コンテンツで発生
eMarketerが公表した。米国動画広告プラットフォームFreeWheel実施の調査によると、FreeWheelから配信されたスマートフォン動画広告インプレッションの69%が20分未満の動画コンテンツ上で発生するとのことだ。
一方、デスクトップ、タブレットの場合はそれぞれの59%、41%がこれに該当するとのこと。
ディマージシェア、インターネット広告統合支援システム「ADMAGE」に動画広告配信SDKを追加
ディマージシェアが提供するインターネット広告支援システム「ADMAGE」は、アプリ向けに動画広告を配信するためのSDKの提供を開始した。
読み込み待ちの時間を排除する動画先読み対応、再生する動画内に他の広告を配信する動画内オーバーレイ広告、動画広告が画面の表示範囲に入ったときに自動再生を行うインリード広告、動画視聴後に広告主サイトへと誘導するジャンプページが主な特徴だ。
マイクロアドプラス、映像制作のCRAZY TVと動画広告の編集スタジオを設立
マイクロアド子会社のマイクロアドプラスが、動画広告の企画制作を行う編集スタジオ「BLADE VIDEO STUDIO」を設立した。
設立は映像制作に実績のあるCRAZY TVと共同で実施、同社が持つ都内4か所のポストプロダクションスタジオのうち、渋谷近辺の2ケ所を活用する。
Facebook、ライブストリーミングビデオを公表
Facebookが、ライブストリーミングビデオサービスのテスト配信を開始したことを公表した。
一部の米国iPhoneユーザーを対象に、サービスを限定公開している。
ライブ配信中には、視聴ユーザー数、ユーザー名が表示され、ユーザーからのコメントもリアルタイムで表示される。
ライブ配信終了後は、動画フィードとしてタイムライン上に残すことも可能。
AOLプラットフォームズ、 Dailymotionと動画広告でグローバルパートナーシップを強化
AOLが提供する広告プラットフォームの「ONE by AOL」は、Dailymotion社のプレミアムビデオマーケットプレイス「Dailymotion Exchange」との連携範囲を拡大する。
これまではPMPのみの取引であったが、Open RTBも実施することでさらに取引量を拡大させる。広告主はリアルタイムで保護されたセキュアな環境のもとDMXインベントリへアクセス可能となる。
2015年にソーシャル動画が最もシェアされたブランドはAndroid -Unrulyが調査結果を公表-
最近日本にも本格参入したNews Corp傘下の動画広告配信プラットフォームのUnrulyが、今年ソーシャルメディア上で、動画が最もユーザーにシェアされたブランドを公表した。
公表結果によると、トップに輝いたのは、Google Androidであり、ブランド全体としては年間で6,587,498のシェアを獲得、またこのうちおよそ94%(6,189,087)のシェアは、今年2月に公表された、「Friends Furever」という動画であった。
セプテーニ、日本最大級の動画メディアエージェント3Minuteと動画広告ビジネスで資本・業務提携
女性youtuberやインスタグラマー等のインフルエンサーのマネジメント・ネットワーク事業、動画制作、動画プロモーション支援、メディア運営を展開する3Minuteとの提携により、セプテーニは同社と共同で広告クリエイティブを制作し。広告販売はセプテーニが担当する。今後は共同で広告商品の開発も行っていく。
2016年は縦型動画視聴が増加-AOL予測-
AOLが、毎年恒例の2016年に向けたデジタル広告市場の潮流予測を公表した。(PDF)
「動画」、「モバイル」、「データとデジタル広告」という3つの項目に分けて、今後のトレンドについてコメントしている。
この中で、「動画」に関しては、2016年には縦型動画視聴の増加を予測。Snapchat、Periscope、Vineなどのソーシャルメディア・アプリの人気上昇がその要因となっているとしている。
現在、タテ型動画視聴はスクリーン表示時間全体の29%を占めるとのことである。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。