先週のアドテクシーン:サイバーエージェント、ダイナミックリターゲティング動画広告「LODEO DYNAMIC」 の提供を開始
(ライター:Livit Tokyo 岡 徳之)
広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。
ユナイテッド、エージェンシー事業において、データフィードマネジメントを使った広告配信サービスの提供開始
ユナイテッドは、同社の広告運用などを行うエージェンシー事業領域において、データフィードマネジメントサービスを開始することを発表した。先日リリースされたマイクロアドのデータフィードサービス「SKY」を使用するという。「SKY」を通して作成したデータフィードを、アドネットワークやDSPといったプラットフォームを経由する場合だけでなく、100以上の有力メディアに対して直接広告を出稿できるなど、広告主にとって効率的な出稿を実現する。
Salesforce Marketing Cloud、Yahoo! DMPと連携
セールスフォースのマーケテックである「Salesforce Marketing Cloud」は、「Yahoo!DMP」との連携を発表した。セールスフォースを利用している企業は自社のCRMデータとYahoo!DMPが持つオーディエンスデータを掛け合わせて分析やキャンペーンを展開することが可能となる。顕在顧客層だけではなく、休眠顧客層の活性化、潜在顧客層の拡大などを目的とした広告配信が可能になることで、Marketing Cloudはこれまで以上に精度の高いOne to Oneカスタマージャーニーへ顧客を導く。
メタップス、スマホ向け動画広告配信プラットフォーム「Video Audience」の提供を開始
メタップスは、動画広告配信事業に参入する。スマートフォン向け動画広告配信プラットフォーム「Video Audience」は、同社がネットワークで集積した約2億ユーザーのデータを元にした配信が強みとなる。その中から広告主のターゲットにあったセグメントを抽出してピンポイントでの動画広告の配信が可能になる。
GMOアドマーケティング、スマホ向けアドネットワークサービスをネイティブアド領域に特化させ「AkaNe byGMO」としてリニューアル
GMOアドマーケティングは、これまでスマホアドネットワークとして提供をしていた「ADResult for Smartphone」をネイティブ広告に特化させ「AkaNe(アカネ)byGMO」としてリニューアルした。配信ユーザー毎のフリークエンシー管理、配信先媒体毎のクリエイティブ最適化・入札単価の自動最適化、配信時間帯毎の広告効果に応じた予算配分の自動最適化により広告効果の最大化を図る。
TAGGY、「おもてなしバナー」をルビコン・プロジェクトのSSPに対しPMP取引で配信開始
TAGGYが提供するダイナミックレコメンド広告である「おもてなしバナー」は、ルビコンプロジェクトのSSP・PMPでの利用が可能となった。今回の配信開始により、広告主は今まで以上に広告効果の上がりやすいプレミアム枠に広告を配信することが可能となったため、CTR、CVR、さらにCPAの大幅改善が期待できる。
AdRoll、広告入札アルゴリズムにタイムベースのシグナルを採用し広告キャンペーン成果の向上へ
リターゲティング広告のAdRollは、独自の広告入札アルゴリズム「BidIQ」のアップデートを発表した。コードネーム「ショパン」と名付けられたバージョンでは、これまでよりもさらに正確なタイムベースのシグナルを組み込むことで精度を上昇させた。AdRollの2万を超える広告主のキャンペーンから蓄積されたデータを活用し、ユーザーが広告によって動機付けされるタイミングや、広告を見ることでメリットを得る頻度をより効果的に予測する。
詳細は、同社ブログにて公開している。
サイバーエージェント、ダイナミックリターゲティング動画広告「LODEO DYNAMIC」の提供を開始
サイバーエージェントは、ダイナミッククリエイティブを動画にも応用したサービスの提供を開始する。ユーザー一人ひとりに適した情報を、強い伝達力をもった「動画」として表示させることで、通常のテキスト広告やバナー広告と比較し、より高いクリック率やコンバージョン率が期待できる。ユーザーの行動によって動画の内容や音声が変わるサービスは国内開発では初となる。
TOKYO FM 、米アズウィズ社とデジタル・オーディオ・アドの領域で戦略的パートナーシップを締結
TOKYO FMは、米国のデジタル・オーディオ・アド プラットフォーム「アズウィズ」とともに次世代の「音声広告ソリューション」を共同開発を開始した。(PDF) アズウィズ社が有するターゲティング・アド・テクノロジーによって、国や地域、リスナーの嗜好性に応じた効果的なPRが可能となる。いよいよ国内でも米国や英国のようにラジオ広告をバナー広告のようにプログラマティックに買い付けできる日がくるかもしれない。
サイバーエージェント、動画広告領域において慶応義塾大学と共同研究を開始
サイバーエージェントのオンラインビデオ総研は、慶応義塾大学 湘南藤沢キャンパス 熊坂賢次研究室と共同でテレビ接触頻度調査の結果を発表した。テレビをあまり観ない&全く観ない層は、10〜40代までが40%を上回った。今後、本調査の分析結果を利用して、ローテレ・ハイテレ別にWeb動画広告におけるターゲティング配信のテストを順次開始予定。
ブレインパッド、運用型広告最適化ツール「L2Mixer」にGoogle AdWordsの商品リスト広告への最適化入札機能を追加
ブレインパッドは、運用型広告最適化ツール「L2Mixer」に新機能を追加しアップデートを行った。前のバージョンでは商品リスト広告へのルール入札のみとなっていたが、今回のアップデートにより最適化入札も行うことが可能となった。これにより、広告運用者の入札作業工数を大幅に削減し、さらに効果を向上することができる。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。