×

東アジアアドテクシーン: Tencent、WeChatのタイムライン型広告の一般広告主向け販売を開始

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、東アジア地域(中国、香港、韓国、台湾)に関連する直近のトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

 

 

 

中国

MadhouseがFacebook、Google、Twitterに対応したアプリマーケティングプラットフォームをリリース

中国のモバイル広告プラットフォームMadhouseがFacebook、Google、Twitterへの広告配信に対応したアプリマーケティングプラットフォームPerforMad をリリースし、広告主のグローバルアプリマーケティングサービスの拡充を行った。(英語)
同社の設立は2006年、中国とインドに計6拠点を持ち、240名以上の社員数を抱える。

 
モバイルDSP Lomarkが、DSP機能を拡張

中国モバイルDSPのLomarkが、従来のモバイルDSPの機能拡張を行ない、DSP+をリリースした。(英語)
従来のDSP機能に加え、DMP機能を統合、またPPB(プレミアムプログラマティックバイイング)機能などが新たに加わった。2010年設立の同社は深センを本拠地とし、中国国内全45か所に拠点を構え、中国地域市場をカバーしている。

 
中国裁判所、動画視聴アプリ提供事業者に対し、動画配信サービス事業者iQiyiへの賠償金支払いを命じる

中国上海の浦東新区人民裁判所が、複数の動画配信サービスを視聴可能なアプリを提供するMoreTVに対し、動画配信サービス事業者iQiyiへの賠償金支払いを命じたことをSouthChinaMorningPostが報じている。(英語)
iQiyiの訴えによると、同社はユーザーに対して広告非表示での動画視聴をする場合に課金を行なうアドフリーモデルを収益モデルとしているが、MoreTVが提供する動画視聴アプリが持つアドブロック機能が、iQiyiの収益機会を奪ったとのこと。裁判所はこれに対して、10000元の賠償金支払いと、iQiyi社の裁判費用の支払い、およびMoreTVのWebサイト上に、裁判所の判決内容の72時間の掲載を命じた。

 
Tencent、WeChatのタイムライン型広告の一般広告主向け販売を開始

中国メッセージングアプリ最大手WeChatを運営するTencentが、WeChatタイムライン上に配信する広告商品WeChat Momentsの一般広告主向け販売を開始、広告サービスページを開設した。(中国語)
サイト上で公表されているクライアント事例には、グローバルブランドをはじめ層々たる顔ぶれの企業が紹介されている。

 

香港

 
iClickが中国モバイル広告プラットフォームOptAimを買収、100%子会社に

香港を本拠地とし、中国本土や台湾に拠点を展開するプログラマティック広告プラットフォームのiClick Interactiveが、北京を本拠地とするモバイル広告プラットフォームOptAimを買収し100%子会社とした。(英語、PDFアイコンPDF)
同社は今後クロスチャネル配信の機能拡張を進めていく。

 

韓国

韓国大手メディアレップNasmediaが米国DMPのLotameと業務提携

韓国の大手メディアレップNasmediaが、米国DMPのLotameと業務提携を行った。Nasmediaは、LotameのDMPを使い、オーディエンスデータを活用したビジネスソリューションをメディアやブランド広告主に提供していく。(英語)

 
韓国YDMがタイのソーシャルメディア分析ツールベンダーComputerlogyを買収

韓国のデジタル広告マーケティング会社Yellow Digital Marketing グループが、タイのスタートアップ企業で、ソーシャルメディア分析ツールベンダーのComputerlogyの株式を過半数取得したことを、タイ現地メディアが報じている。(英語)

 

台湾

YouTubeが台湾動画広告事業でAmazonのゲーム実況サイトTwitchと連携

台湾現地メディアの英語メディアTAIPEI TIMESの報道によると、YouTubeが台湾で動画広告ネットワークを開始した。

動画アドネットワークの配信先には、現地有力ニュースメディアのAppDaily、中国最大規模の動画配信プラットフォームYouku.com とTudou.com、Sohu.comなど層々たる大手メディアが参画。また、これにAmazon.comが2014年8月に買収したゲーム実況サイトのTwitchも参画している。

 
JS Adways、台湾のゲーム実況公開スタジオ「SHIRYOUKO STUDIO」と業務提携開始、台湾や香港の人気ゲーム実況者を活用したアプリプロモーションを実現

アドウェイズの台湾子会社である傑思愛德威媒體股份有限公司(JS ADWAYS MEDIA INC.)は、台湾初のゲーム実況公開スタジオ「SHIRYOUKO STUDIO」を運営するCapsule Taiwan Inc.と業務提携を行なった。
台湾及び香港のゲーム実況者を活用した動画プロダクションである同社との提携により、台湾や香港の人気ゲーム実況者を活用した、イベント、マスコミ向けリリース発表会、実況動画制作など、多様なアプリプロモーション用プロダクトの販売を行っていく。

 

 

 

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長  

慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。

国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。

2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。