DAC、15年4-6月期動画広告売上が前年同期比2.4倍に増加、動画広告の多様化進む
昨年サイバーエージェントが公表した動画広告市場予測では、2015年の動画広告市場は対前年比で6割増と予想しているが、先日DACが公表した(PDF)2015年4-6月期(同社2015年度第1四半期)の動画広告売上は、この市場全体成長率(予測)をはるかに上回るペースで増加した。
DACの4-6月期動画広告売上は16億9800万円、対前年同期比241.5%となった。
同社の2014年度年間の動画広告売上は、42億5200万円、対前年度比245%と急増した。
2015年度に入っても引き続き前年度の売上の増加トレンドを維持、またマイナスのシーズナリティーが反映されやすい4-6月において対前四半期比で増加している。
これにより、DAC単体のメディアサービス事業売上に占める動画広告の割合は、約1割(9.4%)に達した。
同社によると動画広告の売上は、昨年後半頃より本格的に増加してきたとのことであり、その背景として動画広告商品の多様化を挙げている。
従来の動画広告売上は、YouTubeやGYAO、ニコニコ動画等、動画サイト上で提供されるプレロール型の広告等に限られていたが、ニュースサイト上のインリード型、Facebook、Twitterなどのソーシャル、Antenna、SmartNews、Gunosyなどのキュレーションメディアでのインフィード型など多様な動画広告商品の提供が進み、これを受けて需要が大きく増加したとのこと。
また、今後の新たな動画広告成長要因として、Yahoo!のインフィード広告やトップのプレミアムビジョンの提供開始などが挙げられるとのこと。
動画広告の売上増も寄与し、DAC単体の四半期売上は対前年同期比122.4%と好調に推移した。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。