DACのAudienceOneと米国AcxiomのLiveRamp Connectが国内初のデータ連携
デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(以降DAC)が、米国Acxiomとの業務提携を公表した。
提携内容は、DACが提供するDMPのAudienceOneと、Acxiomが提供するデータオンボーディングサービスのLiveRamp Connectとを連携することで、両社の蓄積データや分析結果を統合し、より効果的な広告配信につなげるというもの。
具体的なデータ連携の流れは、以下のようになる。
まず、LiveRamp側に、CRMデータや、購買データ、その他オンラインデータなど、広告主やパブリッシャーが事業活動により収集した、いわゆる1st Partyがプール(オンボード)される。これらのデータは、プライバシー準拠の安全な環境の下で、デジタル広告配信用のセグメント情報に変換され、AudienceOne側に引き渡される。
データを引き受けたAudienceOneは、これに自らが集めたデモグラフィックデータやサイコグラフィックデータ、3rdPartyデータを用いて再分析をかけて、オーディエンスセグメントを作成する。そしてこれを活用し、連携するDSPなどの広告配信パートナーを通じ、広告がターゲティング配信され、潜在層にリーチすることで、マーケティングROIの向上を図ることが可能となる。
また、博報堂DYメディアパートナーズは、2014年11月にAcxiom日本法人のアクシオムジャパンとのパートナーシップ契約を機に、放送局・新聞社・出版社・インターネットメディアなどが持つオンライン・オフラインデータを活用した新サービス開発に着手しているとのことである。
Acxiomは、米国アーカンソー州リトルロックに本社を持つ、エンタープライズ向けデータ管理・データ分析を中心としたSaaS提供企業。1969年の設立で、40年以上にわたりデータとデータを結びつけることで新たな付加価値を生み出すことをミッションとしている。全世界でのクライアント企業数は7,000社超にのぼる。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。