米国YPがCross Device Retargetingを開始、デバイスをまたいだサーチリターゲティングを実現
米国のローカル検索サービス大手で広告マーケティングプラットフォームを提供するYP(YellowPages)が1月22日にクロスデバイスリターゲティング広告をリリースした。
Tapadのクロスデバイスソリューションの導入で実現。クロスデバイスリターゲティングの仕組み
今回リリースしたプロダクトは、デバイスをまたいだリターゲティング広告の配信が可能となる。広告主は、YPでの検索カテゴリ(例えば自動車、不動産など)やターゲット地域、性別、その他属性に関するキャンペーンパラメータを設定する。すると、デバイスでYPを使って検索したユーザーに対して、デバイスをまたいでリターゲティング広告を配信することが出来る。
今回リリースされたプロダクトは、クロスデバイスターゲティングソリューションを提供するTapadのDeviceGraphの技術を導入することで実現したものだ。
< DeviceGraphの仕組み >
Tapad HPより
2013年米国モバイル広告市場シェア第3位によるアドテク本格進出
YPの前身は、米国大手通信キャリアのAT&T傘下にあったプロダクト開発部門のAT&T Interactiveと広告販売・コンシューマーサポート部門のAT&T Advertising Solutionsだ。この二つの事業部門が統合されて、2012年5月に設立された。AT&Tは2012年に過半数の株式をCerberus Capital Managementに売却している。
同社がコンシューマー向けに提供するローカルサーチのYP App(アプリ)とYP.com(ウェブ)は、米国で月間8000万人のユーザーに利用されている。同社の売上は、2013年時点で約25億ドル、Forbesが公開している米国プライベートカンパニー売上ランキングでは183位にランクインしている。
また2013年のモバイル検索広告売上は約4億ドルにのぼり、同年の米国モバイル広告市場での売上シェアは、Google、Twitterに次いで3位だった。
同社は2014年1月にターゲティング広告配信プラットフォームSenseNetworkを買収するなど、アドテクノロジー領域での事業基盤の拡充を進めている。
GoogleやFacebook、Twitterなどの大手企業に隠れており、日本では注目を集めることが少ないYPであるが、その実力と取り組みは注目に値する。
(編集:三橋 ゆか里)
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。