グーグルの「商品リスト広告」、検索広告の3分の1を占めると効果大の予測 —マリンソフトウェア調べ
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on 2014年3月07日 in(ライター:岡 徳之)
マリンソフトウェアは、調査レポート「Googleショッピング:モバイルショッピングの増加とPLAの普及(2014 年版)」を発表した。
PLAとはProduct Listing Adsの略。グーグルが提供する「商品リスト広告」のことで、商品名、価格、企業名などの情報を商品画像とあわせてGoogle の検索結果に掲載できる。グーグルによれば、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアでは、同じ場所に掲載された標準のテキスト広告と比べて、ユーザーがクリックする確率が 2 倍に達することが分かったと言われている。
「admarketech」によると、PLAはこれまでのAdWords と同様に検索クエリに連動して表示されるものの、オークションは通常のAdWords とは区別される。PLA のトリガーになりうる検索クエリに対して、Googleマーチャントセンターに紐づけられた広告が商品画像とともに表示されるという。詳しくは、admarketechを参照してほしい。
マリンソフトウェアの調査では、2012年10月に有償ベースへと完全移行したPLAは広告主の間に広く普及し、消費者の反応も極めて良好。出稿額は順調に推移している。2013年、PLAに対する広告主の予算投入額が300%近く増加したと同時に、オンラインショッピングでクリックされた検索広告の5分の1をPLAが占めるようになった。小売業者がPLAに割り当てる広告額は、2014年末までに検索広告予算総額の3分の1に達するものと予測している。
また、2013年1月から12月の間に、PLAの平均CTRは6%上昇した一方で、テキスト広告のCTRは13%下落。2013年のショッピング広告のクリックは、5回に1回がPLAによるものであった。消費者がリッチでエンゲージメント力の高いPLAを好むことの表れかもしれない。さらに、競争の激化により、PLAのクリック当たり単価(CPC)は141%と急上昇。こうした状況にもかかわらず、2013年PLAの平均CPCは通常のテキスト広告よりも低かった。
2013年10月には、スマートフォン向けのPLAが導入されたが、PCおよびタブレット向けのPLAよりもCTRが33%高く、CPCは20%低かった。マリンソフトウェアは、2014年12月にはPLAの全クリックにスマートフォンが占める割合が40%に達すると予測している。
(編集:三橋 ゆか里)
ABOUT 大山 忍
ExchangeWire Japan 編集長
米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。
2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。