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プログラマティック・バイイングとは? 〜Rocket Fuel社発行ホワイトペーパーより

(ライター:岡 徳之

Logo_cci_RF*本記事は、Rocket Fuel社が発行し、サイバー・コミュニケーションズ社が翻訳した、プログラマティック・バイイングに関するホワイトペーパーのサマリー記事です。

 

 

 

 

今日、デジタル業界では、プログラマティック・バイイング(データに基づく自動的な広告枠買い付け)という波がますます押しせまり、進化を遂げている。IDC によると、アメリカにおいてプログラマティック・バイイングが2011年から2016 年の間に年平均53%で成長すると予想されている。さらにForresterは、最終的にプログラマティック・バイイングが、全てのデジタル広告予算のうちの大半を占めることになるだろうと考えている。

 

それほど注目とニーズを集めるプログラマティック・バイイングとはそもそも何なのか。Rocket Fuel社は次のように定義する。

1. 広告枠の取引がオークション方式であること。

2. 広告枠の取引がリアルタイムであること

3. 次のようなニーズにこたえること。

• ある特定の広告を見せる

• ある顧客に向けて

• ある特定の状況の下で

 

WP_img プログラマティック・バイイングは、マーケターが、ユーザーにインパクトを生み出せる状況下で、リーチしたいユーザーの分のみを支払うことができる。本来はターゲット対象外だが特定の内容のプロパティをたまたま訪問したというユーザー、または対象であっても想定外の状況で訪問したユーザーの場合、支払いをする必要がない。

また、クリックレスポンスデータ、人口統計データ、行動データ、その他多くのファーストパーティー、そしてサードパーティー・データポイントが、広告を見るユーザーの全体像について予測する。これは、ある状況のとあるユーザーがもっとも望ましいオーディエンスのなかの潜在顧客にマッチするかどうかを、システムが的確な精度で見極めることができることを意味する。

こういった理由からプログラマティック・バイイングの需要は高まっている。では、どのようにしてターゲットオーディエンスにリーチするのか。

 

先述のファーストパーティー・データとは、ブランド・広告主によってキャンペーンのために利用可能になったデータで、以下からのデータを含む。

・ ウェブサイト訪問とアクション・メーリングリスト購読

・ 顧客Eメール・データベース

・ ロイヤルティ・プログラム

・ CRMシステム

・ 商品取引システム・その他、エンタープライズ・オートメーション・システム

 

また、サードパーティー・データとは、媒体社やデータベース企業、その他、独立したサードパーティー業者によって収集するデータのことで、その例は以下の通り。

・ 性別や収入、教育、世帯規模などの人口統計

・ 習慣や興味、共通性などの心理学的データ

・ 最近の検索、市場のデータ、クレジットカード利用などの行動データ

 

それぞれの種類のデータがともに機能することで、理想的な顧客のデータモデルが設計される。

そして、キャンペーン目標とどのように計測するかを入力するだけで、完全に自動化されたシステムをスタートさせると、数点のユーザー属性だけでなく、 反応の良いユーザーセグメントのわずかな違いもすべて把握するために、システムが膨大なテストを行う。

システムは、キャンペーン目標に達するためにどのデータポイントがもっともユーザーの傾向を予測できるのかをすばやく学習し、特徴のあるターゲットインプレッションに予算を移行することにより、キャンペーン・パフォーマンスが向上する。

プログラマティック・バイイングを導入する際には、熟練したプロバイダと連携し、プログラマティック・バイイング戦略を構築することから始まる。Rocket Fuelの日本国内取次代理店は、サイバー・コミュニケーションズが務めている。

 

■  関連リンク

RocketFuel ホワイトペーパー: マーケターが知っておきたいプログラマティック・バイイング10の質問

 

ABOUT 大山 忍

大山 忍

ExchangeWire Japan 編集長

米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。
2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。