TeadsのグローバルCMOが説く今年注目すべきアドテクのトレンド[インタビュー]
世界30カ国に拠点を構える広告プラットフォームであるTeadsが、世界的なアドテク動向をまとめた報告書を発表した。日本の市場関係者は、同報告書をいかに読み解くべきなのか。同社のグローバルCMOに話を聞いた。 独自の調査結果を発表 ―自己紹介をお願いします。 Teadsで最高マーケティング責任者(CMO)を務めるナタリー・バスティアンです。広報とマーケティング、リード獲得、イベント運営、ブランディングなどに関わる業務を統括しています。直近では、当社のオムニチャネル戦略においてとりわけ重要な位置を占めるコネクテッドテレビに対する取り組みについての周知活動を強化している最中です。 ―貴社が年明けに発表したTech Themes 2025の概要についてお聞かせください。 Tech Themes 2025は「オムニチャネル」「プライバシー」「プレミアムな広告在庫」「モーメント」「卓越したクリエイティブ」といった、2025年の広告及びマーケティング業界において注目すべき重要な要素を解説した報告書です。 北米、欧州、南米、アジア太平洋を始めとする33カ国を網羅したグローバル最新動向を反映すべく、当社独自のアンケート調査やコンテンツ消費傾向の解析ツールであるTeads Media Barometerまたは調査会社を始めとする第三者機関が提供する業界データに基づきながら、ロレアル、トヨタ自動車、ヒルトンといった大手広告主、広告代理店、メディア関係者の見解を踏まえて作成しました。 日本市場特有の傾向とは ―グローバル動向と日本市場の間には若干の乖離があるのではないでしょうか。 もちろん国によって異なる傾向が見られる場合はあるものの、共通項も多くあります。例えば、地上波テレビの役割が比較的大きいとされている日本市場においても、スマートフォンの爆発的普及とコネクテッドテレビの利用拡大を受けて、他国と同じく動画広告におけるオムニチャネル戦略がより重視されるようになってきています。 出典:Teads Tech Themes 2025 より具体的には、コネクテッドテレビならではの「リラックスして視聴する瞬間」とスマートフォン特有の「積極的に操作する瞬間」の両方で視聴者を引き付け、関連性を高め、記憶に残る体験を提供するような動画広告キャンペーンの実現が求められているのです。 ―その他に日本市場特有の注目すべき動向はありますか。 日本のユーザーはプライバシーを尊重するプレミアムな広告配信環境と、ブランドセーフティが担保された上でさらに日々の生活に密着したコンテンツを求めています。つまり、プレミアムな広告在庫と独自のコンテキストターゲティング技術を有する当社にとっては大きな可能性を持つ市場であると言えます。 ―Tech Themes 2025のデータ参照元の一つとなっている「Teads Media Barometer」についてお聞かせください。 ユーザーのプライバシーを保護しながらコンテキストターゲティングを効果的に行う上で有用となる情報を提供するツールです。コンテキストターゲティング広告の最新動向を紹介すると同時に、どのような文脈においてどのような広告を表示すればユーザーのエンゲージメントやブランド想起または購入意向を高めることができるかについての分析を提供します。 本ツールを通じて、Cookieに依拠せず、プライバシーを保護しながら、日本の消費者の需要や好みに応じた広告を関連性の高い配信面へと配信するために有用な情報を得ることができるはずです。また日本の消費者に特徴的なオンライン行動や文脈をリアルタイムで把握することで、広告効果を最大限に高めることができます。 2025年における「オムニチャネル」の意味合い ―Tech Themes 2025が取り上げた「オムニチャネル」「プライバシー」「プレミアムな広告在庫」「モーメント」「卓越したクリエイティブ」といった要素は、オンライン広告市場においては長年にわたり重視されてきた要素なのではないでしょうか。 仰る通り、これらの要素はずっと注目され続けてきました。しかしながら、例えばアテンション計測を始めとする新たな技術が実現した2025年という特有の時代環境においてはそれらの要素はこれまでとは異なる意味合いを持ち得ます。 「オムニチャネル」について言えば、AI活用を通じてコネクテッドテレビ広告在庫とモバイル広告在庫を統合する上での課題は最近になって顕在化されてきました。また「プライバシー」も広告配信に携わる上で遵守すべき基本的な概念ではあるものの、Cookieレスなターゲティング手法が本格的に検討されるようになったのはごく最近のことです。 「プレミアムな広告在庫」については、ブランドセーフティが担保され、かつコンテキストターゲティング技術を通じてユーザーと関連性のある状況を構築することが求められています。また「モーメント」に関して、当社は様々な文脈やイベントに応じてリアルタイムで柔軟に最適化を図ることで最大の広告効果を発揮する広告プラットフォームを構築してきました。そして「卓越したクリエイティブ」については、パーソナライズされたAIボイスオーバーによる多言語・多コンテキスト対応広告や、Alexaを活用した音声対応型インタラクションが可能なActionable CTVなどの仕組みをご用意しています。 ―2025年全体を通してその他に今後どのようなトレンドが見られると思いますか。 テクノロジー動向、消費者意識、プライバシー関連規制の進展などを鑑みると、今後はAIを活用したパーソナライゼーション、アテンション指標、ファーストパーティデータへの注目が一層高まるでしょう。AIを活用することでプライバシーを保護しながらパーソナライズされたユーザー体験の実現を求める声が高まっています。またCookieレス環境下でも広告の費用対効果を最大限にすることを目的としたファーストパーティデータやアテンション指標の活用も進んでいくはずです。
アドテクの新時代を切り拓く サイバーエージェントのZ世代リーダーたちの挑戦~若手社員たちが語る、成長と挑戦、そして未来へのビジョンとは~
2010年代から急成長を遂げた日本のアドテク市場。ベテランたちが豊富な経験と知識を武器とする中、新たな風を吹き込む若手社員の活躍が顕著な企業がある。 今回は、サイバーエージェントAI事業本部の「アドテクディビジョン」で活躍する若手責任者たちにインタビューを実施。彼らがなぜアドテク業界を選択し、どのようにして成果を上げているのか、そしてこの業界や自身の未来をどのように考えているかについて、熱い思いを伺った。 (Sponsored by CyberAgent) 東原佳子 サイバーエージェント AI事業本部 アドテクディビジョン 「Dynalyst」・「GAIN Ads」事業責任者 2022年新卒入社。1年目に新規ユーザー獲得向けDSP「GAIN Ads」の立ち上げプロジェクトに参画、3年目の夏からはスマートフォン向けパフォーマンス広告配信プラットフォーム「Dynalyst」と「GAIN Ads」それぞれの事業責任者として活躍中。 千手耀平 サイバーエージェント AI事業本部 アドテクディビジョン 「Dynalyst」「GAIN Ads」 開発責任者 2021年新卒入社。2年目にテックリードに就任し、「GAIN Ads」の立ち上げに従事。3年目から「Dynalyst」「GAIN Ads」開発責任者として組織を牽引。 青木みのり サイバーエージェント AI事業本部 アドテクディビジョン 「AMoAd 」マネージャー 2023年4月新卒入社。国内最大規模のスマホアドネットワーク「AMoAd」にて大手広告主向けの運用を担当。2年目で全社表彰にてベストプレーヤー賞にノミネートされ、現在は「AMoAd」全体のマネジメントに従事。 中村正義 サイバーエージェント AI事業本部 アドテクディビジョン 「AMoAd」 開発責任者 2022年5月中途入社。サイバーエージェント主催のバックエンドエンジニア育成特別プログラム「Go Academy」への参加を経て、入社後から「AMoAd」にて広告配信サーバーやSDKの開発に携わり、2024年7月から開発責任者として組織を率いる。 —アドテク業界を志望した理由を教えてください。 東原氏:一番の理由は、多角的な視点で事業を見られ、一番成長できると感じたからです。アドテクはBtoBのサービスですが、広告を見るのはユーザーなので、顧客目線だけでなくユーザー視点も考える必要があります。また、ものづくりの観点でエンジニアと関わりながらシステムがどう作られているかを学べる点も魅力でした。 青木氏:私がアドテク業界を選んだ理由は3つあります。まず、市場変化が激しいので「変化対応力」が鍛えられること。次に、サイバーエージェントの中核事業である広告事業で先輩方から勝ち方を学べること。最後に、営業や開発など事業家としての経験を積めることで、ビジネスの世界で成長できると感じたからです。 千手氏:学生時代はマッチングアプリやECの開発など主にBtoCの事業に関わっていましたが、大企業でしか得られない開発経験を積みたいと思い、アドテクを志望しました。内定者バイトで高トラフィックの広告システムに触れ、1秒間に40万リクエストが来る世界に魅了されました。自分のした仕様の変更が大きな効率化につながるなど、直接ビジネスに影響する実感が得られるのも大きな魅力です。 中村氏:僕はサイバーエージェントが提供するバックエンドエンジニアを育成するための特別プログラムGo Academyへの参加がきっかけです。面談してくれたエンジニアの方々がそれぞれ事業に熱くコミットしている姿勢に感銘を受けました。そのなかでもアドテクを選んだのは、3rd Party Cookieの廃止やATT問題など、業界変化を乗り越えてきた強い組織で、自分も新しい引き出しを開けられると感じたためです。 ビジネス・エンジニアそれぞれの立場からみた、プロダクトづくりの魅力はなんですか? 青木氏:プロダクトづくりの一番の魅力は、自分たちの手で作り上げたものがビジネスに直接影響を与えるという点です。例えば、先ほど千手さんの話にもあったように、自身が関わった機能がリリースされることで売上が上がったり、クライアントの方からのフィードバックを反映して機能が改善されたりすることを実感できると、大きな達成感を感じます。大学時代のインターンシップでは、BtoCのプロジェクトに関わることが多かったのですが、アドテクのBtoBのプロダクトでは、ビジネスモデル全体を支える技術に携わることができるので、そこに大きなロマンを感じています。 中村氏:さまざまな専門性を持つメンバーとの協働にあります。エンジニア、データサイエンティスト、営業、クリエイターといったいろんな違った能力を持つ人々が集まって、共通のゴールに向かってプロダクトを作り上げていく過程は非常に面白いなと思っています。 アドテク業界ならではのやりがいや面白さを教えて下さい。 東原氏:アドテク=成熟期かというとそうではなくて、もっとダイナミックに変化していくべき市場なのではないかなと思います。その変革を担うというのは、まさに私たちの役目ではないかなと。 確かに経験や知識では先行する方々に及ばない部分もありますが、新しい視点や発想を持ち込めるのは私たちの強みです。また、この業界はしっかりと声を上げれば確実に変化を起こせる可能性があると捉えています。そういった次世代への変革というのをモチベーションにしていますね。 千手氏:アドテクの面白さは「未知」の領域に挑戦するところにあると思います。広告がどのようにユーザーに届き、どのような影響を与えるかは、常に変動する要素です。そのため、過去のデータやトレンドに基づいて仮説を立て、それを検証していくプロセスには、常に新しい発見があります。特に、仮説が当たって広告効果が劇的に向上したときの達成感は他に代えがたいですね。 —若手でも活躍するために、必要な資質は何だと考えていますか? 中村氏:若手としてのフレッシュな視点を持ち、人を巻き込む力が非常に重要だと考えています。特に、年次が上の方が多いアドテク業界では、新しい風を吹かせるための推進力が求められます。若手ならではのエネルギーと情熱を周囲に伝えて、チーム全体を巻き込むことができる力ってすごいいいですよね。青木さんをイメージしてしゃべっているんですけど(笑) 青木氏:ありがとうございます(笑)意識できていたかは分からないけど、振り返ってみると若手であることを活かして積極的に学びに行く姿勢は大事だったのかなと思います。アドテク業界は変化が激しいので、新しい知識をどんどん吸収していく必要があります。若手でいられる時間は有限なので、今自分が事業に対してのインパクトを出すために必要な時間だと思って、わからないことは素直に質問したり、力を貸してもらっていました。周囲の先輩がそれを受け止めてくれる器の広い方たちであったということもあって、全力で教えてもらっていましたね。 東原氏:スピード感を持って行動することが大事だと考えています。直接関係していないような物事でも、どこかのタイミングで繋がることがあると信じているタイプなので、自分から動くことで運も引き寄せられると思っています。そこは自分の中の軸としても意識はしていますね。 千手氏:周囲からの信頼を得ることが最優先だと感じます。特に若手のうちは、最初から知識や経験が豊富であることは少ないので、先輩に質問しながら関係性を築くことが重要かなと思いました。積極的なコミュニケーションを意識したことで信頼関係をしっかりと築くことができ、結果として大きなタスクも任されることにつながりました。 —成果を出すために普段から心がけていることはありますか? 中村氏:エンジニアの域を超えることですね。エンジニアだから、開発だけが仕事と決めつけないようにしたいと思っていて。 例えばビジネスメンバーがやるのが当たり前になってる業務とか、やろうとして諦めてしまったことに対して、技術的なアプローチでなにかできないのかな?っていうところは日頃考えています。開発者として、ただコードを書くことに捉われるのではなく、ビジネスの課題を技術で解決する視点を持つことで、価値ある成果を生み出せると思っています。 千手氏:事業的なインパクトもありつつ、技術的に面白いっていうタスクを、できるだけメンバーに渡したいなっていうふうに意識しています。開発責任者になってからは、メンバーの成果もメンバーにこう渡したタスクがうまくいったら、それも自分の成果の一部と捉えているので。メンバーの成果を最大化するかっていうところに一番気をつけている中で、メンバーの得意不得意だったり、事業インパクトの大きさをなんとなく数値化して考えるようにはしていますね。 青木氏:チーム全体がWin-Winになる関係を築くことを意識しています。個人の成果だけでなく、チーム全体が成功することを目指し、メンバーと協力し合うことが重要です。プロジェクトを進める上で、必ずやり遂げるという強い意志を持ち、プロジェクトの先を見据えて動くよう心がけています。次のステップを常に考え、計画的に進めることで、プロジェクトの成功率を高めることができます。 東原氏:常にポジティブでいること。悩んでいる時間はもったいないので、次にどうすべきかを前向きに考えるよう心がけています。また、事業責任者としてチーム全体が前を向いて進める環境を作ることも私の役目だと思っています。メンバーがネガティブな感情になっているときには、前を向けるようにサポートして、全員が同じ目標に向かって駆け抜けることができるような状態にしておきたい。 —組織を一緒に作っていく仲間として求める人物像を教えてください 東原氏:とにかく自分を成長させたい人。自分を変えたいとかでもいいし、そういう人と一緒に働きたいですね。まさに自分も同じ思いで、その欲求をまさに叶えられる組織だと思います。 青木氏:学生の方も中途採用の方も、アドテクは比較的なじみの薄い業界かと思います。BtoB事業という特性上、日常生活での実体験に基づく親近感は持ちにくいかもしれません。だからこそ自己成長や自己実現への強い意欲がある方に適した領域だと私は捉えています。 千手氏:アドテク業界については、入社時点でほとんどの方が詳しいわけではありません。ただ、業務上必要な知識量は決して少なくありません。専門用語も多く、広告の配信の仕組みやコスト構造など、理解すべき要素が多岐にわたります。正直技術力の高さ云々とかっていうよりは、自分の中で仮説を持って調べるとか、そういう調べるのが上手な人が来てくれると嬉しいです。まとめると自走力みたいな感じなのかな。 中村氏:僕もそうだと思います。あえて違う言い方をするなら、自分の成果物に対して強いこだわりを持てる方かな。単に指示された通りに作業をこなすのではなく、明確な目的意識と根拠を持って取り組める方、つまり「自走できる人」なんですけど、そういうところにこだわってプロダクトを作りたい人に来て頂きたいなと思います。 —最後に、今後のキャリアビジョンを教えてください 東原氏:事業を作る人材になりたいという思いでサイバーエージェントに入社し、アドテクを選びました。まずはアドテクで事業を作れる人材になり、その後も新しい事業を生み出していきたいです。どんな業界であっても、ものづくりをし続けるキャリアを歩みたいと思っています。 青木氏:東原さんとほぼ同じなのですが、補足するとすれば競争力の高い事業を作りたいです。商品そのものの価値がビジネスの核だと思うので、商品力の高いものを提供することが目標です。また、人の気持ちを考えたりとかすることも好きで興味があるので、人材育成のようなことにもすごくやりがいを感じると思いますね。事業を作ることと人材育成でそれぞれの軸で何かできたらいいかなと思っています。 千手氏:技術的な面では、アドテクのように一般的かつ抽象的な課題に対してアプローチできるきっかけがあったのは非常に良い経験だったかなとは思っています。 もしアドテクを離れるという選択肢を取る場合、多様な経験を積むという観点で、全く別の技術を必要とするサービスに携わりたいと考えています。 アドテクでこのままキャリアを築いていくとなったら、きちんと市場にプロダクトの名を残すぐらいのものを作らなきゃいけないなっていう感覚はあります。 ビジネス職の2人と同じですが、ものづくりを続けていきたいです。 中村氏:ビジネスサイドと共に大きな戦略を考えられるマネージャーになりたいです。組織作りにもチャレンジし、事業にも貢献できるような存在を目指しています。 サイバーエージェントAI事業本部の「アドテクディビジョン」では、若手社員が存分に力を発揮し挑戦できる環境を整えています。また、最近では広告主様やメディアパートナー様からの直接的なご要望を通じて、国内事業者ならではの柔軟なサービス展開も積極的に進めています。ご興味ある企業様とともに、アドテクの未来を一緒に切り拓いていく仲間をお待ちしています。 <関連リンク> ▼AI事業本部紹介 https://cyberagent.ai/careers/ ▼全社新卒採用(ビジネス職) https://www.cyberagent.co.jp/careers/students/biz/ ▼全社新卒採用(エンジニア職) https://www.cyberagent.co.jp/careers/students/tech/ ▼中途採用 https://hrmos.co/pages/cyberagent-group/jobs?category=1789123080632266752 ▼オウンドメディア記事 ハイブリッドクラウドを駆使したコスト最適化:SREと連携したDynalystの移設
天野耕太氏がBrowsiアジア地域統括マネージャーに就任! 〜これが天野流、アドテクキャリアの紡ぎ方と組み立て方〜
かばんには 高い意識と 美学詰め O.I.C.L.A※、・・・そしてB。 数々の錚々たる外資系企業を渡り歩き、その後Appleに参画。それゆえしばらくメディアから遠ざかっていた天野耕太氏が、久しぶりにオープンインターネット業界に戻ってきた。この度Browsi 日本法人のアジア地域統括マネージャーに就任した天野耕太氏に、公私にわたる今後の展望を中心に、お話を伺った。 ※O.I.C.L.A:天野氏がこれまで渡り歩いた外資系企業(Overture、InMobi、Criteo、Liftoff、Apple)の頭文字。 −今回Browsi日本法人である「Browsi Mobile」のアジア地域統括マネジャーに就任されたということですが、これまでの経歴を教えください 20年ほど一貫してデジタルマーケティングやいわゆるアドテクの領域で仕事をしていますが、直近はAppleのApple Search Adsで代理店部門のリード、その前はLiftoffというアメリカのモバイルアプリDSPで日本と韓国の立ち上げからカントリーマネージャー、さらに以前はCriteoで営業の統括やパブリッシャー側の統括、Yahoo! JAPAN/Overtureでパブリッシャー開拓などを経験しました。 普段使いのお店は、都会にありながらもどこか出身地の懐かしさにも包み込まれる空気ただよう目黒の「CASUAL BAR Don't Cry」をチョイス。座る位置は、いつも右から3席目というのも、天野流 −どちらかと言うとアプリ広告に強みを持つ経歴のように思えますが、Web広告をメインにしているBrowsiを次のチャレンジに選んだ理由を教えてください 確かに直近のAppleやLiftoffではモバイルアプリのマーケターや関わる代理店の方々と仕事をさせて頂いていましたがCriteo以前はほぼWeb広告に従事していましたし、同時にDemand/Buy(広告主)側の仕事もSupply/Sell(パブリッシャー)側の仕事の両方を経験してきましたが、多少のエコシステムやプレーヤーの違いはあれど領域の違いはあまり気にしていません。 広い意味では価値のあるコンテンツを発信する企業が広告で収益化するという事、そこに集まるユーザーに向けてマーケティングをしたい企業がいるという事、そしてそれらをデジタルやテクノロジーで結びつけるという広い意味では仕事は変わらないと思っています。 Browsiについてはまだグローバルでもスタートアップと呼べるステージにいる事や今後の展開に興味を持ったのが選んだ理由ですが、直近でアプリの仕事をしていても個人的にWeb関連やパブリッシャー関連のイベントに頻繁に参加させて頂いたりしていたので、自分自身の範疇外だったりブランクがあるとは考えていません。同時にこれからWeb広告に関する仕事がメインとなっても、個人的に関わっているアプリ関連のイベントへの参加などを通じて自分の興味のアンテナは維持したいと思っています。 −あらためて、Browsiとはどのようなソリューションなのでしょうか?また、どのような事業を今後日本を含めたアジアで展開していくのでしょうか? 簡単に言うとパブリッシャーに提供するソリューションを通じて通常相反するUXの維持と広告収益の増加を両立するための支援をしている企業です。パブリッシャーは収益を維持または向上するためにページにおける広告枠を増やしたり、限られたコンテンツを複数ページに分割して遷移させたりと様々な試行錯誤を行いますが、場合によってはユーザー体験を損なう事で離脱を招き、最悪なケースではさらに広告主からも倦厭されてしまう事態を招きます。 Browsiは、パブリッシャーが収益を維持しつつもUXを改善するという難しいバランスを我々のソリューションを通じて簡単に行える事を目指していて、日本でも複数の協力パートナー企業のご協力もあって既に170以上の大手Webサイトで活用して頂いています。スタートアップ企業にも関わらず日本のプレゼンスが高いという事が私が参画を決めた理由の1つですが、今後は日本からアジア全域への展開を模索していきます。 パブリッシャーの課題はマーケットによって異なるため今年は各国のニーズを探りながら具体的なプランを作っていく予定ですが、具体的には例えば韓国での展開を協力してくれるパートナー探しなどから始めたいですね。 また並行してグローバルでデータ関連の新規事業に注力することを打ち出しているので、日本やアジアでの展開を考えています。 −Browsiで注力していきたいこと、熱い想いがあれば語ってください。 直近のAppleを除いてキャリアの殆どをいわゆるオープンインターネット(オープンWeb)、つまりコンテンツを発信する企業がユーザーを集めることで成立する広告事業に携わって来ていますが、そのオープンインターネットは去年1年の間にもその課題について色々な場で語られてきました。今年もまた変化が生まれるだろう課題についてここで細かく語る事は出来ませんが、その一部に先ほど触れた通りユーザー・広告主・パブリッシャー(メディア)のニーズのバランスの中で悪いスパイラルに陥ってしまっているような点も見受けられます。 例えば私自身、ファッションやスポーツなど興味がある分野については好きなメディアが多いのですが、自分が興味を持つコンテンツがあると知っているWebサイトへのアクセスを、広告やUXを理由に諦めてしまう事があります。コンテンツのファンであってもPVや広告収益に貢献出来ていない訳です。 Browsiは現時点でのメインのソリューションとして、パブリッシャー(メディア)の収益性を保ちながら広告によるUXを改善するツールを提供しています。領域のほんの一部を担うサービスの立場ではありますが、業界全体の大きな課題について色々な方と意見を交わしながら取り組んで行きたいと思っています。 ワインはグラスの半分まで飲んでから、はじめてテーブルに置く。これも天野流 −Browsiではどのようなチームを作っていきたいですか?また、組織づくりにおいて大事にしていることを教えて下さい。 自分自身はどんな組織においてもフラットなチームを作って少人数の周囲の仲間と一緒に試行錯誤をしていくプロセスが好きなのですが、Browsiはグローバルでもそれほど大きくない組織のスタートアップ企業です。以前同じく日本支社を立ち上げた時と同様にグローバルのメンバーとも隔たりなく各メンバーが関わる必要があると思っています。創業者も日本が大好きで何度も来日しているので、フラットな組織の中でグローバルの色々なメンバーと一緒に働くことを楽しみにしています。日本でお付き合いするパブリッシャーやパートナー企業をサポートしたりニーズを反映するために、コンパクトでスピーディーなチームを作っていきたいです。 組織論を語るのは恥ずかしいのですが、いわゆるヒエラルキー型の組織よりホラクラシー型の組織が好きで、個々がそれぞれの領域で自主的に進めながらそれぞれが有機的に関わっていく...という状況を常に模索しています。10年以上前に周囲に良く話していたのは映画「オーシャンズ11(シリーズ)」の例で、専門性を持った個々が集まるとチームとしてさらに大きな仕事が出来るものの、リーダーであるダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)が発案者でありリーダーであるものの必ずしもヒエラルキーがある訳でなく、フラットなチームの中でリーダーという1つの役割を演じる状況。勝手な解釈ですが若い頃からずっとあの雰囲気が理想ですね。Browsiの日本チームではこれから新しいメンバーを募集していくので、そういうチームの一員になってくれる人を探すのが楽しみです。 −仕事をするうえで、大切にされているモットーを教えて下さい。 とにかく相手の状況や本質的なニーズを先に学ぶ事ですかね。当たり前ですが、どんなビジネスでどうやって収益を上げていかなきゃいけない状況なのかを先に知る。パブリッシャーであれば広告収益の前にユーザーにコンテンツを発信する部分だったり、広告主であればどんな商品をどんな消費者にどんな販路で届けたいのかを、自分や自社が何を提供できるかの前に知る必要がある。 同じくチームを作ったりメンバーを預かる際にも、その人がどんな人でどうなりたいか、どんなモチベーションがあってどんな経験を積みたいと思っているかを、何をやって欲しい・どうなって欲しいより先に考えたいですね。時間がかかってもそういうアプローチを個人的に大切にしています。足元で言えば自分は個人的に紙媒体も含めてメディアが好きですが、まずは今まで以上に各メディアについて改めて勉強させて貰いたいと思っています。 −様々な外資系企業の要職を歴任されていますが、今後のキャリアプランについてはどのようにお考えでしょうか? 良く聞かれますが、実はあまり考えないようにしています。若い頃はある程度「こうなりたい」という事を常に意識して必要な知識をつけたり経験を積む努力をしましたが、最近はプレッシャーとなる目標を作って自分で作った枠にはまらないようにしています。今はBrowsiという新しい組織に参画したタイミングなのでその先を考えていませんが、今回転職する際にも外資ではなく日本企業へのお誘い、大きな会社、スタートアップなど色々なポジションについてお話しさせて頂く機会を貰ってそれぞれとても魅力でした。最終的にはどこかで好きなスポーツや地方創生というテーマで何か貢献をしたいという思いはあります。 −勤務地が変わることで、夜の遊び場も変わりますか? え?大丈夫ですか?質問あってます...?お酒を飲む場所は相手に合わせているので、どこにでも駆けつけます!今日はよく来る目黒のバーを撮影に使わせて貰っていて仕事の仲間や業界の人とは渋谷や恵比寿、六本木などこっちのエリアが多いものの、その他の友人とは新橋、銀座、上野あたりを中心に色々とエリアを開拓しています。最近は昭和から続くような趣のある大衆酒場が好きで、東京の東側の下町エリアのほか、出身地・横浜の野毛も好きですね。 直近で行ってみて良かったのは昭和30年代から続く茅場町の「ニューカヤバ」や、押上の「かどや」、あとは静岡で大正時代から続く「大村バー」...ってこれなんのインタビューでしたっけ? −お洒落なバーから大衆酒場まで、ギャップが素敵ですね。ところで、「カンマネなら、このアイテムはカバンに入れとくべき」というものがあれば、教えてください。 え?バッグの中身ですか?そういうメディアでしたっけ?自分は前職だからというのに関係なくApple製品が大好きなのでこの通り色々入っていますが....。仕事で使うMacの他にiPadでは年間100本以上見る映画や韓国ドラマ、サッカーの試合を観たり、あとは雑誌を色々読んだりします。カンマネなら...というのは難しい質問ですが、キャラ立ちしないと埋もれてしまうので仕事以外に自分らしさを保つものは持っとくべきかなと。 自分の場合は親しい人はみんな知っていますが、ライフワークはJリーグクラブの清水エスパルスの応援で毎週全国に応援に行ったり個人的にスポンサーをやってたりするので、急にモードを切り替えられるようにバッグにも何かしら入っています。規定の営業トークするだけの人よりキャラが立ってる人の方がいいかな?とか勝手に思っています。 カバンの中を覗くときのまなざしも、さりげなくて温かく。これも天野流。 黒セーターからの白シャツを少しのぞかせて、育ちの良さをさりげなく演出。カバンは、使い込むほど味わい深くなるアイテムにこだわる。マフラーは、熱愛するサッカーチームのチームカラーをチョイス。カジュアルな白いロゴが、全体のトラッド感を少し和らげる。セーター(UNITED TOKYO)、シャツ(EDIFICE)、パンツ(ADAM ET ROPE')、黒のカバン(Saint Laurent シティ/バックパック)、マフラー(LOEWE)、全てスタイリスト私物。 開くかばん 意識の先に 道続く 歴々たる外資系企業を渡り歩き、そして今度はアジアを統括するカンマネという立場にありながら、決して気取らなぬ今後のキャリアプラン。それが天野流。キャリアプランだけでなく、プライベートでアルコールを注ぐ場の選び方にも見られる天野流。そんな天野氏の魅力にますます惹きつけられる、インタビューであった。
FLUXが解説―ウェブメディア運営社必見・SEOから広告最適化まで、成果を最大化するための包括的診断サービスとは―
「日本経済に流れを」をミッションに掲げ、テクノロジーと専門人材の力で様々な領域のオペレーション効率を高めるサービスを提供している株式会社FLUX。パブリッシャー向け事業において、ヘッダービディング・広告表示最適化・ブランドセーフティ・IDマネージャーなど、パブリッシャーが抱える様々な課題を解決するソリューションを展開している。 今回、ウェブメディア運営におけるSEOと広告運用の課題にフォーカスし、その重要性とFLUXが提供するサービスについて町田 康氏にお話を伺った。 (Sponsored by FLUX) 町田 康 アグリコネクトにて、メディア事業部マネージャーとしてコンテンツ制作/SEO施策/広告運用/純広告販売を統括。立ち上げから3年で業界No.1の700万PVまで規模を拡大。 FLUXではメディアマネタイズ支援を中心としながら、SEOサポートも行う。 まず、町田さんから見て感じるウェブメディア運営社が直面する課題を教えてください 町田:ウェブメディア運営社が抱える課題は多岐に渡りますが、大きく分けて3つの主要な問題が挙げられるのではないでしょうか。 1つ目はSEOの複雑さです。Googleのアルゴリズムは常に進化しており、特にE-E-A-T(Experience, Expertise, Authoritativeness, Trustworthiness)を強化するには専門的な知識が必要です。しかし、E-E-A-Tを強化するためにはGoogleコアアップデートの最新情報の収集や専門知識が必要で、自己流で対策するのはハードルが高いとされています。 また2点目はGoogle Discoverへの流入を意識した戦略面でしょうか。Discoverは検索に頼らない新しい流入経路として注目されています。モバイル端末からのトラフィックの拡大に伴い、Discoverに記事が表示されることがウェブサイトの成長に直結する重要な要素となってきていますが、Discover向けにコンテンツを最適化している運営社は少なく、結果として大きなトラフィックを逃している可能性があります。 そして3点目は、やはり広告収益の低迷ではないでしょうか。先に述べたSEOやトラフィック対策に加え、近年CPM単価の低下が顕著な中で「ページビューは増えているのに収益が上がらない」と悩むウェブメディアも少なくありません。 その中でも特に、E-E-A-TとDiscoverの重要性が増していると聞きますが、詳しく教えていただけますか? 町田:まずE-E-A-Tについてですが、これはGoogleがコンテンツの質を評価するための指標です。Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の略で、Googleがコンテンツの質を評価するための基準の一つとなっています。 この評価が低いと、特に医療や金融などのYMYL(Your Money or Your Life)分野では検索順位が上がりにくくなります。E-E-A-Tを強化するには、専門家の監修や信頼性の高い情報源の引用などが必要ですが、多くの運営社がこの評価基準を理解しきれておらず、SEO対策が不十分な状態であることが多いです。 また、昨今生成AIを利用したコンテンツ制作も注目されていますが、”検索結果のランキング操作”を主な目的として生成AIが利用されたコンテンツは、スパムに関するGoogleのポリシーに違反するとされています。 AI生成含む自動化を利用したコンテンツ全てがスパムと認識されるわけではないですが、SEOで成果を上げるには、書き手の経験や実体験の反映、その分野への専門性を意識する必要があります。 また、コンテンツに記載するだけでなく、経験や専門性のある書き手であることをGoogleに分かりやすく示すための手法が重要になってきています。 次に、Google Discoverですが、Google検索を介さずにユーザーにコンテンツを届ける方法として注目されています。Discoverに掲載されると、検索に依存しないトラフィックが得られるため、サイト成長の大きなチャンスとなります。ただし、Discover向けのSEO戦略をしっかり行っている運営社はまだ少ないですね。 広告収益の最大化についても悩みを抱えるウェブメディアが多いよともお話されていましたね。具体的にはどのような課題がありますか? 町田:市況など要因は様々ではありますが、広告収益が伸び悩む理由の一つとして、広告配置やGoogle Ad Managerの設定が適切でない場合が多いです。 例えば、広告がユーザーの行動に即した場所に配置されていないと、クリック率が低くなり結果的に収益も下がります。また、Google Ad Managerを正しく設定しないと、広告表示に制約がかかることや、収益が最大化されないことが生じます。 さらには、広告の競争力を高めるために、広告フォーマットの多様化や、ユーザーにとって負担の少ない配置が求められるのでその対応も必要になってきます。 これまでお話いただいた課題に対して、FLUXから提供するサービスはありますか? 町田:はい、私たちはこれらの課題を解決するための包括的診断サービスを提供しているのでぜひ紹介させてください。このサービスではSEOと広告収益の課題を統合的に診断し、最適化することを目指しています。 E-E-A-Tの評価やDiscover流入を見据えたSEO対策から、Google Ad Managerの設定や広告配置の見直しまで、サイト全体の成果を最大化するための包括的なサポートを提供しています。 FLUXの診断サービスは一般的な診断ツールとは異なり、個々のサイトの特性やニーズに応じた「カスタマイズ診断」を提供するのが特徴です。課題に対する具体的かつ的確な解決策を提示するのも大きなポイントですね。 実際の事例を教えていただけますか? 町田:はい。例えばあるニュースポータルサイトでは、包括的診断の結果、クローラビリティの課題が発見され、サイトマップやインデックスの見直しを実施しました。その結果、オーガニックのトラフィックが2.6倍、Google Discoverのトラフィックが6.6倍に増加しました。また、会員ユーザーには広告を減らし、外部からの新規ユーザーには広告を増やす、といった流入元別の広告レイアウトを実施した結果、全体のRPM(1000ページビューあたりの広告収益)は29%向上しました。 さらに、あるライフスタイルメディアでは、Googleのクローラの巡回を阻害していたrobot.txtの見直しや、テーマ選定のディレクションにより、Discoverの流入が増加しました。Androidの流入比率が増加したことにより、広告単価が改善し、RPMが20%増加しました。 最後に、サービスを検討している方にメッセージをお願いします。 町田:私たちの包括診断サービスは、SEOと広告収益の両面で課題を解決し、ウェブメディア運営社の負担を軽減します。3段階のプランを用意しており、予算や期間等のご相談も可能です。興味のある方はぜひお気軽にご相談ください。
AIエージェントによる最高の接客体験で"おもてなし"に革命を―「ZEALS AI SUMMIT」イベントレポート
チャットコマース事業を展開するZEALSは11月27日、都内にて、ZEALS AI SUMMIT 2024を開催した。 (Sponsored by ZEALS) 人工知能の「第三の波」はAIエージェント 「AI Agentが導くおもてなしの未来」と題した基調講演を行った代表取締役CEOの清水正大氏は、まずZEALSの社史を紹介した。同氏が大学在学中に創業後、ジャフコやZホールディングス傘下のZベンチャーキャピタル及びセールスフォースといった企業から資金調達を得ながら事業を拡大し、現在は300名を超える社員を抱える規模にまで成長。2022年より米国法人を設立し、着実に顧客を増やしていると報告した。 清水氏は、世界のAI分野の急速な進化に触れながら、近年著しい発展を遂げている人工知能の分野にはAIエージェントという「第3の波」が到来していると説明。自律的に行動し、複数のステップを踏んで目標を達成することが特徴の一つであるAIエージェントが今後の新たな潮流となっていくとの見通しを伝えた。 AIエージェントには「特定のスペシャリストの仕事内容をAgent化」「企業のアンバサダーとして顧客対応をAgent化」「個人の日々をサポートするアシスタント対応をAgent化」といった3つのタイプが存在していると述べた。その中でも日本における「企業のアンバサダーとして顧客対応をAgent化」については、37万を超える企業や店舗が活用しているLINE上での活用が広がると主張した。ZEALSでは、安全な形でゼロパーティーデータを取得及び活用し、顧客体験の最適化やマーケティングの高度化を実現できる環境を整備しつつあると訴求し、清水氏は同社技術を駆使することで、深刻な人手不足に陥っている接客サービス業界を支援し、日本が誇るおもてなし文化を世界中に届けていきたいとの展望を述べた。 単なるFAQで終わらない「攻めのAI接客」 同氏はまた、日本でAIエージェントを導入する際には、多様なテクノロジーを活用し、あらゆるデータを統合する必要があると指摘した。しかし、日本市場ではそのような大規模な取り組みには時間がかかるため、より現実的な解決策として、スモールスタートでスピーディーに対応できる、日本の市場やビジネス慣習に適したAIエージェントが重要であると述べた。この課題解決を目的として開発された新サービス「ZEALS AI Agent STARTER PACKAGE」を発表した。 このサービスでは、基本的なAI接客機能を企業が保有するLINE公式アカウントに搭載が可能である。単なるFAQの置き換えにとどまらず、この接客AIエージェントは企業の売上に貢献する「攻めのAIエージェント」だ。 さらに、AI接客機能に必要なナレッジベースの構築や、集客導線の確保などもサービスに含まれているという。利用料金は成果報酬型で、AIエージェントによって何らかのビジネス成果が上がった時にのみ課金がされるという自信ぶりだ。清水氏は、この枠組みを通じて導入企業の負担を軽減し、日本国内の企業におけるAIエージェントの導入促進と、接客サービスの強化および効率化を支援していきたいとの考えを述べた。 本イベントでは、その他実際にAIエージェントビジネスを推進している企業の実例や、各種プラットフォーマーのパネルディスカッションを通して、AIエージェント時代の幕開けを予感させるコンテンツがその後も展開された。 「ZEALS AI Agent STARTER PACKAGE」のその後 イベントから約一ヶ月が経過し、発表した「ZEALS AI Agent STARTER PACKAGE」のその後について状況を聞いた。 ZEALS AI SUMMITでの発表以降、多数の問い合わせが入っており、リリースから1ヶ月で二桁を超える受注申し込みが入っていて、すでに7社ほど(1月25日現在)が世の中にローンチされているという。すでに運用されている同社の接客AIエージェントによる総接客数は数千を超えており、実際にAIエージェントによる接客から資料請求コンバージョンなどのマーケティング成果も上がっている。中には同社ソリューションから生まれるコンバージョンの10%以上がAI接客によってもたらされているということだ。 同社は引き続き様々な業界・業種に本プロダクトの導入を進めていき、日本におけるAIエージェントの普及の一翼を担っていく考えだ。 商品ページ:https://zeals.ai/jp/ai-agent/
TeadsのグローバルCMOが説く今年注目すべきアドテクのトレンド[インタビュー]
世界30カ国に拠点を構える広告プラットフォームであるTeadsが、世界的なアドテク動向をまとめた報告書を発表した。日本の市場関係者は、同報告書をいかに読み解くべきなのか。同社のグローバルCMOに話を聞いた。 独自の調査結果を発表 ―自己紹介をお願いします。 Teadsで最高マーケティング責任者(CMO)を務めるナタリー・バスティアンです。広報とマーケティング、リード獲得、イベント運営、ブランディングなどに関わる業務を統括しています。直近では、当社のオムニチャネル戦略においてとりわけ重要な位置を占めるコネクテッドテレビに対する取り組みについての周知活動を強化している最中です。 ―貴社が年明けに発表したTech Themes 2025の概要についてお聞かせください。 Tech Themes 2025は「オムニチャネル」「プライバシー」「プレミアムな広告在庫」「モーメント」「卓越したクリエイティブ」といった、2025年の広告及びマーケティング業界において注目すべき重要な要素を解説した報告書です。 北米、欧州、南米、アジア太平洋を始めとする33カ国を網羅したグローバル最新動向を反映すべく、当社独自のアンケート調査やコンテンツ消費傾向の解析ツールであるTeads Media Barometerまたは調査会社を始めとする第三者機関が提供する業界データに基づきながら、ロレアル、トヨタ自動車、ヒルトンといった大手広告主、広告代理店、メディア関係者の見解を踏まえて作成しました。 日本市場特有の傾向とは ―グローバル動向と日本市場の間には若干の乖離があるのではないでしょうか。 もちろん国によって異なる傾向が見られる場合はあるものの、共通項も多くあります。例えば、地上波テレビの役割が比較的大きいとされている日本市場においても、スマートフォンの爆発的普及とコネクテッドテレビの利用拡大を受けて、他国と同じく動画広告におけるオムニチャネル戦略がより重視されるようになってきています。 出典:Teads Tech Themes 2025 より具体的には、コネクテッドテレビならではの「リラックスして視聴する瞬間」とスマートフォン特有の「積極的に操作する瞬間」の両方で視聴者を引き付け、関連性を高め、記憶に残る体験を提供するような動画広告キャンペーンの実現が求められているのです。 ―その他に日本市場特有の注目すべき動向はありますか。 日本のユーザーはプライバシーを尊重するプレミアムな広告配信環境と、ブランドセーフティが担保された上でさらに日々の生活に密着したコンテンツを求めています。つまり、プレミアムな広告在庫と独自のコンテキストターゲティング技術を有する当社にとっては大きな可能性を持つ市場であると言えます。 ―Tech Themes 2025のデータ参照元の一つとなっている「Teads Media Barometer」についてお聞かせください。 ユーザーのプライバシーを保護しながらコンテキストターゲティングを効果的に行う上で有用となる情報を提供するツールです。コンテキストターゲティング広告の最新動向を紹介すると同時に、どのような文脈においてどのような広告を表示すればユーザーのエンゲージメントやブランド想起または購入意向を高めることができるかについての分析を提供します。 本ツールを通じて、Cookieに依拠せず、プライバシーを保護しながら、日本の消費者の需要や好みに応じた広告を関連性の高い配信面へと配信するために有用な情報を得ることができるはずです。また日本の消費者に特徴的なオンライン行動や文脈をリアルタイムで把握することで、広告効果を最大限に高めることができます。 2025年における「オムニチャネル」の意味合い ―Tech Themes 2025が取り上げた「オムニチャネル」「プライバシー」「プレミアムな広告在庫」「モーメント」「卓越したクリエイティブ」といった要素は、オンライン広告市場においては長年にわたり重視されてきた要素なのではないでしょうか。 仰る通り、これらの要素はずっと注目され続けてきました。しかしながら、例えばアテンション計測を始めとする新たな技術が実現した2025年という特有の時代環境においてはそれらの要素はこれまでとは異なる意味合いを持ち得ます。 「オムニチャネル」について言えば、AI活用を通じてコネクテッドテレビ広告在庫とモバイル広告在庫を統合する上での課題は最近になって顕在化されてきました。また「プライバシー」も広告配信に携わる上で遵守すべき基本的な概念ではあるものの、Cookieレスなターゲティング手法が本格的に検討されるようになったのはごく最近のことです。 「プレミアムな広告在庫」については、ブランドセーフティが担保され、かつコンテキストターゲティング技術を通じてユーザーと関連性のある状況を構築することが求められています。また「モーメント」に関して、当社は様々な文脈やイベントに応じてリアルタイムで柔軟に最適化を図ることで最大の広告効果を発揮する広告プラットフォームを構築してきました。そして「卓越したクリエイティブ」については、パーソナライズされたAIボイスオーバーによる多言語・多コンテキスト対応広告や、Alexaを活用した音声対応型インタラクションが可能なActionable CTVなどの仕組みをご用意しています。 ―2025年全体を通してその他に今後どのようなトレンドが見られると思いますか。 テクノロジー動向、消費者意識、プライバシー関連規制の進展などを鑑みると、今後はAIを活用したパーソナライゼーション、アテンション指標、ファーストパーティデータへの注目が一層高まるでしょう。AIを活用することでプライバシーを保護しながらパーソナライズされたユーザー体験の実現を求める声が高まっています。またCookieレス環境下でも広告の費用対効果を最大限にすることを目的としたファーストパーティデータやアテンション指標の活用も進んでいくはずです。
アドテクの新時代を切り拓く サイバーエージェントのZ世代リーダーたちの挑戦~若手社員たちが語る、成長と挑戦、そして未来へのビジョンとは~
2010年代から急成長を遂げた日本のアドテク市場。ベテランたちが豊富な経験と知識を武器とする中、新たな風を吹き込む若手社員の活躍が顕著な企業がある。 今回は、サイバーエージェントAI事業本部の「アドテクディビジョン」で活躍する若手責任者たちにインタビューを実施。彼らがなぜアドテク業界を選択し、どのようにして成果を上げているのか、そしてこの業界や自身の未来をどのように考えているかについて、熱い思いを伺った。 (Sponsored by CyberAgent) 東原佳子 サイバーエージェント AI事業本部 アドテクディビジョン 「Dynalyst」・「GAIN Ads」事業責任者 2022年新卒入社。1年目に新規ユーザー獲得向けDSP「GAIN Ads」の立ち上げプロジェクトに参画、3年目の夏からはスマートフォン向けパフォーマンス広告配信プラットフォーム「Dynalyst」と「GAIN Ads」それぞれの事業責任者として活躍中。 千手耀平 サイバーエージェント AI事業本部 アドテクディビジョン 「Dynalyst」「GAIN Ads」 開発責任者 2021年新卒入社。2年目にテックリードに就任し、「GAIN Ads」の立ち上げに従事。3年目から「Dynalyst」「GAIN Ads」開発責任者として組織を牽引。 青木みのり サイバーエージェント AI事業本部 アドテクディビジョン 「AMoAd 」マネージャー 2023年4月新卒入社。国内最大規模のスマホアドネットワーク「AMoAd」にて大手広告主向けの運用を担当。2年目で全社表彰にてベストプレーヤー賞にノミネートされ、現在は「AMoAd」全体のマネジメントに従事。 中村正義 サイバーエージェント AI事業本部 アドテクディビジョン 「AMoAd」 開発責任者 2022年5月中途入社。サイバーエージェント主催のバックエンドエンジニア育成特別プログラム「Go Academy」への参加を経て、入社後から「AMoAd」にて広告配信サーバーやSDKの開発に携わり、2024年7月から開発責任者として組織を率いる。 —アドテク業界を志望した理由を教えてください。 東原氏:一番の理由は、多角的な視点で事業を見られ、一番成長できると感じたからです。アドテクはBtoBのサービスですが、広告を見るのはユーザーなので、顧客目線だけでなくユーザー視点も考える必要があります。また、ものづくりの観点でエンジニアと関わりながらシステムがどう作られているかを学べる点も魅力でした。 青木氏:私がアドテク業界を選んだ理由は3つあります。まず、市場変化が激しいので「変化対応力」が鍛えられること。次に、サイバーエージェントの中核事業である広告事業で先輩方から勝ち方を学べること。最後に、営業や開発など事業家としての経験を積めることで、ビジネスの世界で成長できると感じたからです。 千手氏:学生時代はマッチングアプリやECの開発など主にBtoCの事業に関わっていましたが、大企業でしか得られない開発経験を積みたいと思い、アドテクを志望しました。内定者バイトで高トラフィックの広告システムに触れ、1秒間に40万リクエストが来る世界に魅了されました。自分のした仕様の変更が大きな効率化につながるなど、直接ビジネスに影響する実感が得られるのも大きな魅力です。 中村氏:僕はサイバーエージェントが提供するバックエンドエンジニアを育成するための特別プログラムGo Academyへの参加がきっかけです。面談してくれたエンジニアの方々がそれぞれ事業に熱くコミットしている姿勢に感銘を受けました。そのなかでもアドテクを選んだのは、3rd Party Cookieの廃止やATT問題など、業界変化を乗り越えてきた強い組織で、自分も新しい引き出しを開けられると感じたためです。 ビジネス・エンジニアそれぞれの立場からみた、プロダクトづくりの魅力はなんですか? 青木氏:プロダクトづくりの一番の魅力は、自分たちの手で作り上げたものがビジネスに直接影響を与えるという点です。例えば、先ほど千手さんの話にもあったように、自身が関わった機能がリリースされることで売上が上がったり、クライアントの方からのフィードバックを反映して機能が改善されたりすることを実感できると、大きな達成感を感じます。大学時代のインターンシップでは、BtoCのプロジェクトに関わることが多かったのですが、アドテクのBtoBのプロダクトでは、ビジネスモデル全体を支える技術に携わることができるので、そこに大きなロマンを感じています。 中村氏:さまざまな専門性を持つメンバーとの協働にあります。エンジニア、データサイエンティスト、営業、クリエイターといったいろんな違った能力を持つ人々が集まって、共通のゴールに向かってプロダクトを作り上げていく過程は非常に面白いなと思っています。 アドテク業界ならではのやりがいや面白さを教えて下さい。 東原氏:アドテク=成熟期かというとそうではなくて、もっとダイナミックに変化していくべき市場なのではないかなと思います。その変革を担うというのは、まさに私たちの役目ではないかなと。 確かに経験や知識では先行する方々に及ばない部分もありますが、新しい視点や発想を持ち込めるのは私たちの強みです。また、この業界はしっかりと声を上げれば確実に変化を起こせる可能性があると捉えています。そういった次世代への変革というのをモチベーションにしていますね。 千手氏:アドテクの面白さは「未知」の領域に挑戦するところにあると思います。広告がどのようにユーザーに届き、どのような影響を与えるかは、常に変動する要素です。そのため、過去のデータやトレンドに基づいて仮説を立て、それを検証していくプロセスには、常に新しい発見があります。特に、仮説が当たって広告効果が劇的に向上したときの達成感は他に代えがたいですね。 —若手でも活躍するために、必要な資質は何だと考えていますか? 中村氏:若手としてのフレッシュな視点を持ち、人を巻き込む力が非常に重要だと考えています。特に、年次が上の方が多いアドテク業界では、新しい風を吹かせるための推進力が求められます。若手ならではのエネルギーと情熱を周囲に伝えて、チーム全体を巻き込むことができる力ってすごいいいですよね。青木さんをイメージしてしゃべっているんですけど(笑) 青木氏:ありがとうございます(笑)意識できていたかは分からないけど、振り返ってみると若手であることを活かして積極的に学びに行く姿勢は大事だったのかなと思います。アドテク業界は変化が激しいので、新しい知識をどんどん吸収していく必要があります。若手でいられる時間は有限なので、今自分が事業に対してのインパクトを出すために必要な時間だと思って、わからないことは素直に質問したり、力を貸してもらっていました。周囲の先輩がそれを受け止めてくれる器の広い方たちであったということもあって、全力で教えてもらっていましたね。 東原氏:スピード感を持って行動することが大事だと考えています。直接関係していないような物事でも、どこかのタイミングで繋がることがあると信じているタイプなので、自分から動くことで運も引き寄せられると思っています。そこは自分の中の軸としても意識はしていますね。 千手氏:周囲からの信頼を得ることが最優先だと感じます。特に若手のうちは、最初から知識や経験が豊富であることは少ないので、先輩に質問しながら関係性を築くことが重要かなと思いました。積極的なコミュニケーションを意識したことで信頼関係をしっかりと築くことができ、結果として大きなタスクも任されることにつながりました。 —成果を出すために普段から心がけていることはありますか? 中村氏:エンジニアの域を超えることですね。エンジニアだから、開発だけが仕事と決めつけないようにしたいと思っていて。 例えばビジネスメンバーがやるのが当たり前になってる業務とか、やろうとして諦めてしまったことに対して、技術的なアプローチでなにかできないのかな?っていうところは日頃考えています。開発者として、ただコードを書くことに捉われるのではなく、ビジネスの課題を技術で解決する視点を持つことで、価値ある成果を生み出せると思っています。 千手氏:事業的なインパクトもありつつ、技術的に面白いっていうタスクを、できるだけメンバーに渡したいなっていうふうに意識しています。開発責任者になってからは、メンバーの成果もメンバーにこう渡したタスクがうまくいったら、それも自分の成果の一部と捉えているので。メンバーの成果を最大化するかっていうところに一番気をつけている中で、メンバーの得意不得意だったり、事業インパクトの大きさをなんとなく数値化して考えるようにはしていますね。 青木氏:チーム全体がWin-Winになる関係を築くことを意識しています。個人の成果だけでなく、チーム全体が成功することを目指し、メンバーと協力し合うことが重要です。プロジェクトを進める上で、必ずやり遂げるという強い意志を持ち、プロジェクトの先を見据えて動くよう心がけています。次のステップを常に考え、計画的に進めることで、プロジェクトの成功率を高めることができます。 東原氏:常にポジティブでいること。悩んでいる時間はもったいないので、次にどうすべきかを前向きに考えるよう心がけています。また、事業責任者としてチーム全体が前を向いて進める環境を作ることも私の役目だと思っています。メンバーがネガティブな感情になっているときには、前を向けるようにサポートして、全員が同じ目標に向かって駆け抜けることができるような状態にしておきたい。 —組織を一緒に作っていく仲間として求める人物像を教えてください 東原氏:とにかく自分を成長させたい人。自分を変えたいとかでもいいし、そういう人と一緒に働きたいですね。まさに自分も同じ思いで、その欲求をまさに叶えられる組織だと思います。 青木氏:学生の方も中途採用の方も、アドテクは比較的なじみの薄い業界かと思います。BtoB事業という特性上、日常生活での実体験に基づく親近感は持ちにくいかもしれません。だからこそ自己成長や自己実現への強い意欲がある方に適した領域だと私は捉えています。 千手氏:アドテク業界については、入社時点でほとんどの方が詳しいわけではありません。ただ、業務上必要な知識量は決して少なくありません。専門用語も多く、広告の配信の仕組みやコスト構造など、理解すべき要素が多岐にわたります。正直技術力の高さ云々とかっていうよりは、自分の中で仮説を持って調べるとか、そういう調べるのが上手な人が来てくれると嬉しいです。まとめると自走力みたいな感じなのかな。 中村氏:僕もそうだと思います。あえて違う言い方をするなら、自分の成果物に対して強いこだわりを持てる方かな。単に指示された通りに作業をこなすのではなく、明確な目的意識と根拠を持って取り組める方、つまり「自走できる人」なんですけど、そういうところにこだわってプロダクトを作りたい人に来て頂きたいなと思います。 —最後に、今後のキャリアビジョンを教えてください 東原氏:事業を作る人材になりたいという思いでサイバーエージェントに入社し、アドテクを選びました。まずはアドテクで事業を作れる人材になり、その後も新しい事業を生み出していきたいです。どんな業界であっても、ものづくりをし続けるキャリアを歩みたいと思っています。 青木氏:東原さんとほぼ同じなのですが、補足するとすれば競争力の高い事業を作りたいです。商品そのものの価値がビジネスの核だと思うので、商品力の高いものを提供することが目標です。また、人の気持ちを考えたりとかすることも好きで興味があるので、人材育成のようなことにもすごくやりがいを感じると思いますね。事業を作ることと人材育成でそれぞれの軸で何かできたらいいかなと思っています。 千手氏:技術的な面では、アドテクのように一般的かつ抽象的な課題に対してアプローチできるきっかけがあったのは非常に良い経験だったかなとは思っています。 もしアドテクを離れるという選択肢を取る場合、多様な経験を積むという観点で、全く別の技術を必要とするサービスに携わりたいと考えています。 アドテクでこのままキャリアを築いていくとなったら、きちんと市場にプロダクトの名を残すぐらいのものを作らなきゃいけないなっていう感覚はあります。 ビジネス職の2人と同じですが、ものづくりを続けていきたいです。 中村氏:ビジネスサイドと共に大きな戦略を考えられるマネージャーになりたいです。組織作りにもチャレンジし、事業にも貢献できるような存在を目指しています。 サイバーエージェントAI事業本部の「アドテクディビジョン」では、若手社員が存分に力を発揮し挑戦できる環境を整えています。また、最近では広告主様やメディアパートナー様からの直接的なご要望を通じて、国内事業者ならではの柔軟なサービス展開も積極的に進めています。ご興味ある企業様とともに、アドテクの未来を一緒に切り拓いていく仲間をお待ちしています。 <関連リンク> ▼AI事業本部紹介 https://cyberagent.ai/careers/ ▼全社新卒採用(ビジネス職) https://www.cyberagent.co.jp/careers/students/biz/ ▼全社新卒採用(エンジニア職) https://www.cyberagent.co.jp/careers/students/tech/ ▼中途採用 https://hrmos.co/pages/cyberagent-group/jobs?category=1789123080632266752 ▼オウンドメディア記事 ハイブリッドクラウドを駆使したコスト最適化:SREと連携したDynalystの移設
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