ユーザー体験を妨げないプッシュ型リワード広告「プッシュリワード」が作る、オファーウォール市場の未来-ADWAYS DEEE×アルファポリス対談 [インタビュー]
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on 2025年4月25日 in![ユーザー体験を妨げないプッシュ型リワード広告「プッシュリワード」が作る、オファーウォール市場の未来-ADWAYS DEEE×アルファポリス対談 [インタビュー]](https://cdn.exchangewire.com/wp-content/uploads/2025/04/image3-1-525x350.jpg)
コロナ禍を経て急成長した昨今のデジタルマーケティング市場において、広告収益の向上と安定化は、多くのメディアにとって重要な課題だ。しかし、従来のオファーウォールだけでは、ユーザー獲得や利用率維持などが課題に挙げられ、収益の伸び悩みを感じている企業も少なくない。こうした課題に対し、どのような打ち手が考えられるのか。今回は、ユーザー体験を妨げないプッシュ型リワード広告「プッシュリワード」を導入し、さらなる活用を模索する「アルファポリス」と、リワード広告配信プラットフォームのAppDriverを提供するADWAYS DEEEの対談をお届けする。
(Sponsored by ADWAYS DEEE)
電子書籍アプリ事業者が抱えるオファーウォールの課題
―自己紹介をお願いします。
印南貴也氏:アルファポリスの Web 企画開発部部長を務めております、印南です。弊社が運用しているすべてのWebサイトやアプリの、企画・開発・運用・保守を統括しています。ユーザーの皆様に、より快適に、より楽しくコンテンツをお楽しみいただけるよう、日々サービスの向上に努めています。
河合麻佑氏:同じくアルファポリスの河合です。普段はWebディレクターとして弊社アプリやサイトのサービス企画、改修案件のディレクションを担当しています。またリワード広告周りの窓口担当も務めております。
谷野圭氏:「アルファポリス」の担当を2022年から務めており、書籍のリワード広告事業に携わって5年ほどになります。現在は、ユーザー体験を妨げないプッシュ型リワード広告「プッシュリワード」のセールスチームのリーダーを務めております。
安保友香梨氏:同じくAppDriverにて、主にプロダクトの運用業務を行っております。昨年から谷野と共に「アルファポリス」の担当を務めております。
―アルファポリスがオファーウォールを導入したきっかけを教えて下さい。
印南貴也氏:「アルファポリス」は、小説や漫画の投稿プラットフォームを運営しており、無料または有料で楽しめるコンテンツを提供しています。しかし、課金ユーザーの割合は限定的なため、収益化の面で課題を抱えていました。
そこで、課金まではしないが有料コンテンツを楽しみたいユーザー向けに、新たなマネタイズ手段として、動画広告やオファーウォールなどのリワード広告を導入しました。広告視聴や特定のアクションを通じてポイントを獲得し、有料コンテンツを利用できる仕組みを取り入れることで、収益の向上を図ったんです。
谷野圭氏:「アルファポリス」のような無料で楽しめるコンテンツが豊富なプラットフォームには、課金にハードルを感じるユーザーが一定数いるのは確かですよね。そうしたユーザーに対して、オファーウォールは課金以外の選択肢を提供できる手段の一つだと思います。
ただ、オファーウォール自体がユーザーにそもそも認知されていなかったり、アクセスしにくかったりすることで、導入前の想定よりも利用率が低くなってしまうケースもあります。「アルファポリス」も、そのような課題を常々感じていたと聞いています。
印南貴也氏:はい。実際にオファーウォールを導入して数年経つものの、想定よりも利用率が低く、利益への貢献度も限定的でした。
全体ユーザーのうちオファーウォールを活用しているのは1%未満にとどまり、訪問自体も10〜20%程度。売り上げ全体に対する影響力を高めるためには、オファーウォール自体の構造を見直し、より多くのユーザーに使ってもらう仕組みが必要だと考えていたんです。
谷野圭氏:実は私たちも、ユーザーが自然な流れでリワード広告を認知し、積極的に利用したくなる仕組みをつくることが事業者として何よりも重要だと考えていました。
特に、「アルファポリス」のように多様なユーザー層を抱えるサービスでは、一律の手法ではなく、ユーザーの利用動向に応じた柔軟なリワード広告の設計が求められると思います。
河合麻佑氏:オファーウォールの利用率が伸び悩むもう一つの理由として、ユーザーの中にはオファーウォールに対してあまり良い印象を持っていない層が、一定数いることも影響すると考えています。
安保友香梨氏:たしかに、そうですよね。私自身、昨年まで学生だったのですが、漫画アプリを使っている際に目に飛び込んでくるオファーウォールには、普段から「怪しい」印象を抱いてしまっていました。セキュリティやプライバシーへの意識が高まる中で、「個人情報を抜かれるのでは?」「本当にポイントがもらえるのか?」といった不安を抱くユーザーも少なくないと思います。
ただ、だからこそ、そうした課題や使いにくさを解消することが、リワード広告の利用促進につながるとも考えています。私たちもユーザーの意見を汲み取りながら、より安心して利用できるリワード広告の形を模索し、少しずつ課題解決に向き合っていきたいですね。
谷野圭氏:そうですね。なお、売り上げの観点で見ると、オファーウォールを最も積極的に活用しているのは、いわゆる「ガチ勢」と呼ばれる、1人で多数の案件のポイントを獲得する方々です。一方で、ユーザー層の多くを占めているのは、オファーウォールやリワード広告に馴染みのない「ライトユーザー層」です。
ひいては、オファーウォール内の施策は、売り上げを重視するあまり「ガチ勢」向けの施策に偏りがちになりますが、実はオファーウォール本来の価値を高めるには、ライトユーザーにも抵抗感なく利用してもらえる仕組みを整えることが不可欠です。そのバランスをどう取るかは、どの事業者も苦労している点だと思いますね。
ユーザー体験を妨げない新たなアプローチ「プッシュリワード」の導入
谷野圭氏:ライトユーザーに対し、オファーウォールへの抵抗感や認知度の低さを払拭するには、とにかくユーザーに「一度使っていただくこと」が重要だと考えています。例えば、課金ユーザーも最初の一歩を踏み出せば、その後のハードルが一気に下がるのと同じで、オファーウォールも最初の成功体験を持ってもらうことがカギになると思うんです。
河合麻佑氏:たしかに、オファーウォールは存在に気づいてもらうこと自体が難しく、利用までのハードルも何重にもありますよね。
谷野圭氏:はい。こうした課題を踏まえて、昨年秋、ユーザー体験を妨げることなく、自然な形で広告を届ける「プッシュリワード」を開発し、新たな広告体験の提供を目指していきました。
開発当初は、掲載メディアの方々に興味を持っていただけるか少し不安でしたが、単に広告を表示させ続けるのではなく、適切なターゲティングを行い、ユーザーごとに最適な案件を提示するこの仕組みが、リワード広告市場を大きく変えていけると確信しました。
構想からリリースまで1年以上かかりましたが、今ではADWAYS DEEEだからこそ実現できた価値あるソリューションだと考えています。
印南貴也氏:実は、ADWAYS DEEEさんからは、これまでもさまざまな広告施策を提案いただいてきたのですが、正直なところ「うーん、これはうちのメディアに合わないな…」と感じるものも多かったんです(笑)。
しかし、プッシュリワードに関しては「これは新しい」と素直に思いました。「このタイミングでポイントが欲しくなるよね」といった、ユーザーの行動をしっかり考えて開発されたプロダクトだと感じましたね。
河合麻佑氏:はい。また、従来のオファーウォールでは、広告案件の選び方がわかりにくいという指摘も社内から出ていました。加えて、ユーザーがオファーウォールの画面まで遷移しないと案件詳細がわからないため、そこにたどり着くモチベーションをどう作るかも課題だったんです。
しかし、プッシュリワードを活用すれば「次の話を読みたいからポイントが欲しい」といったユーザーに対し、最適なタイミングで広告を提示し、利用率を高めることができますよね。私もいち読者として、この仕組みであればオファーウォールを使ってみたいと思えるようになりました。
印南貴也氏:とはいえ最初は、開発リソースの優先順位を考えると、導入を見送るべきか迷った部分もあったんです。
しかし、「他社がやっていないなら、うちがやろう!」という逆転のマインドで導入することを決めました。結果的に、オファーウォールに対するプッシュリワードの売り上げは40%ほどアップし、まだまだ最適化の余地はあるものの、意図通りに機能している実感があります。
谷野圭氏:導入いただき、ありがとうございました。そして結果につなげることもできて、少し安心しました。今後は、さらなるポテンシャルを引き出し、より多くのユーザーに価値を届ける方法を一緒に模索していきたいですね。
ユーザー体験を守り、価値ある広告を届けるために
谷野圭氏:ユーザーから、広告に関する問い合わせが寄せられることはありますか?
河合麻佑氏:はい、例えば「広告の×ボタンが押しにくい」「見たくない内容の広告が表示される」といった、配信手法の改善を求める声は一定数いただいています。いくつかの広告代理店と取引を行っているので、どうしても一部に適さない広告が含まれることがあるんです。NGカテゴリの設定を行い、不適切な広告が流れないよう管理は行っていますが、それでも完全には防げないのが現状です。
印南貴也氏:私たちは企業として利益を生み出す必要があり、広告収益はその一つです。しかし、だからといって、むやみに広告を増やせばいいとは決して思っていません。ユーザー体験を阻害せず、スムーズにサービスを楽しんでもらえることが最優先だと考えています。
谷野圭氏:まさにおっしゃる通りだと思います。私たちも、ユーザーにとって価値ある広告体験を提供したい、その一心で動き続けていますので。
例えば、AppDriverでは動画リワード広告を提供していますが、グループ会社のUNICORNと連携を行い、30秒以内の動画広告は「ブランド広告主が提供する広告」配信に限定しています。誰もが知っているクリーンなブランドの広告配信を行うことで、ユーザーにとってストレスの少ない広告体験を実現できているのではないかと感じています。
安保友香梨氏:考えてみると、広告を自ら視聴したり、探しに行ったりする体験は、リワード広告以外でほとんど存在しないですよね。だからこそ、私たち事業者は価値ある広告体験にしていかなければなりませんし、広告とユーザーを結びつける仕組みを、より進化させていく必要があると考えています。
谷野圭氏:現在、プッシュリワードに加えて、新たな機能の開発・運用も進めています。たとえば、同一サービスの継続利用を促進する「デイリーミッション」や、不要なインプレッションを削減する「インサイト・フリークエンシー機能」も提供しています。
そして先日、新たなターゲティング機能「インサイトターゲティング」をリリースしました。こちらは、ユーザーの属性、興味、行動データを分析し、サービスとの親和性が高いユーザーを精密にターゲティングする機能です。アンケート作成・調査・広告配信まで一括で実施し、広告効果を改善することが可能です。
印南貴也氏:今の広告業界の流れを考えると、なかなか挑戦的な取り組みですよね。最近はターゲティング広告が敬遠され、広告単価も下がってきていますが、逆にそこにチャンスが生まれるのかもしれません。そもそも、リワード広告市場でターゲティング配信を活用するのは、あまり例がないように感じます。
谷野圭氏:おっしゃるとおりです。利用意向を調査し、コンスタントに質の良いターゲティングができるようになれば、ユーザーに対してもより価値のある広告が届けられるようになるのではないか。「インサイトターゲティング」は、そうしたユーザーへの想いから生まれた機能なんです。
なお、これは個人的な考えですが、「個人を特定されない一部の条件であれば、データを提供してもいい」と考えている人は少なくないのではないかと思っています。
もし本当にそうであれば、許可を得たユーザーには適切な広告を届け、その分の対価としてリワードを提供する。そんな新しい配信の仕組みが生まれても良いですよね。最適な人に適切な広告を届けるシステムを構築し、広告全体の在り方をより良いものに変えていく。ADWAYS DEEEでは、これからもそうした未来を作っていきたいと考えています。
印南貴也氏:それは楽しみですね。ADWAYS DEEEさんが目指している、新しい広告モデルが実現すれば、リワード広告の可能性もさらに広がっていくと思います。私たちもいちメディアとして、これからの展開をとても楽しみにしています。
一同:本日は、ありがとうございました。
<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社ADWAYS DEEE(https://adways-deee.net/)
AppDriverお問い合わせ先 https://appdriver.jp/public/inquiry
株式会社アルファポリス(https://www.alphapolis.co.jp/company/)
アルファポリスお問い合わせ先 https://www.alphapolis.co.jp/inquiry
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