電通グループ、「2024 メディアトレンド調査」を発表[ニュース]
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on 2023年10月19日 in電通グループは、「2024メディアトレンド調査 ~The Pace of Progress(進歩のスピード)~」を発表した。
本調査はメディア業界における「生成AI技術の活用」「その収益化の普及」および「広告におけるインテグリティによるブランド価値向上への貢献」について明らかにしていくもの。調査レポートでは、これら3つの主なトレンドだけでなく、ブランド及び企業が短期的・長期的にこれらのトレンドを活用する方法についても提言をしている。
本調査の2024年以降のメディア業界の方向性に関する主な予測は以下の通り。
1.生成AI技術が主役に
生成AI技術は、過去10年間で最も革新的な進歩である。現役マーティング担当者の63%が、「自社ですでに生成AI技術を活用し始めている」と回答しており、今後数年以内にこの技術はメディア業界の仕事で中心的な役割を占めることが予想されている。
同技術は、検索をはじめ、クリエイティブ、メディアプランニングや制作など、多岐にわたるメディア業務の効率化を新たな次元へと引き上げることを期待されている。
・トレンド1:生成検索(ジェネレーティブサーチ)の台頭
生成AI技術は、検索エンジンからEコマース・プラットフォームまで、生活者が情報にアクセスする方法を変革する。
・トレンド2:クリエイティビティの再構築
コンテンツや映像制作、コピーライティング等を通じて、生成AI技術が人間の創造性を強化する。
・トレンド3:生成の最適化
生成AI技術を活用することによって、広告制作、ターゲティング、効果測定の最適化を実現し、大規模かつ迅速に行うことを可能にする。
2.収益化に向けた競争の激化
2024年には、プラットフォーマー間の競争が激化し、各プラットフォーマーは、より高い収益を得るために、データ保護の徹底、ユーザーの理解、広告提供の強化に一層リソースを投下すると予想されている。
・トレンド4:類似アプリの乱立
各SNS・アプリの機能やデザイン等が類似してくることで、更なる差別化により、生活者の関心をいかに引き付けるかが、ブランドにとって重要になっていく。
・トレンド5:データ保護の更なる強化(クローズドプラットフォームからクローズドパイプラインへ)
プラットフォームがデータ保護をより強化することで、データ保護と利活用におけるバランスが大きな課題となっていく。
・トレンド6:アイデンティティへの再注目
サードパーティCookie使用の非推奨化が進む中、メディアプラットフォームによるユーザーデータの収集・分析(ピープルインテリジェンス)が倍増していく。
・トレンド7:より多くの広告とより多くのリターン
多くのプラットフォームにおいて、新たな領域に広告を拡大し、その結果、新たなフォーマット、配信機会、そしてリスクも生まれていく。
3.インテグリティ・エコノミクスがブランドにとって不可欠に
2024年の成長は、収益性だけでなく、ブランドの社会に対するサステナブルな貢献についても注目されている。社会と政治の分極化が進み、気候変動が深刻化する中、生活者とブランドにとって、より炭素効率が高く、多様で安全なオンライン空間を構築することが成功のカギとなっていくとされる。
・トレンド8:成長への新たな局面へ
メディア消費の多様化とパーソナル化が進む中、ブランドは生き残るために生活者のニーズとアイデンティティを反映し、適応していく必要がある。
・トレンド9:より安全に、より良く、より速く、より強く
急速に変化するデジタル環境における、ブランドアシュアランス(ブランド保護)の新たな展開は、生活者とブランドの双方にとってより安全な環境の構築に貢献していく。
・トレンド10:注目度を高め、排出量を削減
ブランドがカーボンメディアの効率化戦略を実施する際、注目度を高めるための最適化が広告効果を通じて脱炭素化につながることが想定される。
本調査の詳細レポート(英語のみ)を無償で提供しており、ダウンロードが可能となっている(URL)。
ABOUT 柏 海
ExchangeWireJAPAN 編集担当
日本大学芸術学部文芸学科卒業。
在学中からジャーナリズムを学び、大学卒業後は新聞社、法律・情報セキュリティ関係の出版社を経験し、2018年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。デジタル広告調査などを担当する。