株式会社電通は、新聞折込チラシとデジタル広告のマーケティング効果を最大化する新ソリューション「チラSeeCycle（チラシーサイクル）」の提供を開始した。

新聞折込チラシは、来店促進を目的として現在も多くの企業で活用されているが、効果を検証するソリューションが確立されていないことが課題の一つであった。また近年はスマートフォン上のデジタル広告や、店頭サイネージをはじめとしたリテールメディアなど、来店促進施策の選択肢も増え続けている。

広告予算全体の配分を検討する上では、これらデジタル広告と折込チラシの効果をできるだけ同じ指標で比較する必要があるが、その実現は難しく、折込チラシはデジタル広告と切り分けて評価せざるを得ず、マーケティング全体の中での最適化が進んでいない領域であった。

このたび電通が開発した新ソリューション「チラSeeCycle」では、大規模な位置情報データと統計的な処理を用いて、折込チラシへの接触確率を算出し、その確率と人の群単位のさまざまなデータを統合することで、来店効果を計測していく（特許登録済み）。また、データクリーンルームを用いることで、「折込チラシの接触判定パネル」と「デジタル広告接触データ」を人の群単位で統合し、折込チラシとデジタル広告それぞれへの、生活者の接触有無を推計することも可能となっている。

本ソリューションにより「CPA（顧客1人増やすのにかかる費用）」という同じ指標で。新聞折込チラシとデジタル広告の来店効果を評価することができ、折込チラシとデジタル広告のメディア横断での予算配分の最適化や、投下すべきエリアの最適化を図ることができる。

現在、本ソリューションは大手小売クライアントでの導入が決定しており、電通では今後も実店舗を持つさまざまな企業での導入を支援していく予定をしている。

ABOUT 柏 海

ExchangeWireJAPAN 編集担当

日本大学芸術学部文芸学科卒業。
在学中からジャーナリズムを学び、大学卒業後は新聞社、法律・情報セキュリティ関係の出版社を経験し、2018年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。デジタル広告調査などを担当する。