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TikTokショートドラマで狙ってバズる!低コストで圧倒的リーチ獲得を実現する今大注目のコンテンツマーケティングとは?[インタビュー]

 

テレビCMや従来のデジタル広告でのリーチ施策に加え、昨今ではショートドラマを用いた消費者への訴求が盛り上がりの兆しを見せている。

 

そこにいち早く乗り出したのがセプテーニである。ショートドラマクリエイター集団「ごっこ倶楽部」とタッグを組み、広告主への新たな施策としてTikTokショートドラマを提供している。

 

「テレビCMの15分の1のコストで認知率獲得に繋がった」というTikTokショートドラマの強みについて、Septeni Japan株式会社 クリエイティブ本部 ブランドコンテンツ開発室 責任者 江村雄一氏、株式会社GOKKO 代表取締役 田中聡氏にお話を伺った。

 

(聞き手:ExchangeWireJAPAN 渡辺 龍)

(Sponsored by Septeni Japan)

 

 

広告主がショートドラマに取り組む意味とは

―自己紹介をお願いします

江村氏:Septeni Japan株式会社の江村です。クリエイティブ本部という部署で、クリエイティブ軸での新規サービスの開発に従事しています。動画周りのインフォマーシャルやマンガを使ったコミュニケーション、またAI×クリエイティブのサービスなどを手掛けていますが、その中でも今回の「ごっこ倶楽部」さんとのショートドラマの取り組みには特に注力しています。

 

田中氏:株式会社GOKKOの代表取締役の田中です。私たちは「ごっこ倶楽部」という名前で活動する、縦型のショートドラマを制作・配信しているクリエイターチームです。TikTokを中心に配信しており、基本的に脚本、監督、出演者、編集までほぼワンチームで取り組んでいます。そこが強みであり、他社と一番違う点でもあります。

 

―広告主向けにTikTokでのショートドラマを提供することになった背景をお教えください

江村氏:まず全体感として、若年層を中心としたいわゆるテレビ離れによって、テレビCMのみに頼ったリーチ手法に課題感を持つ企業が増えてきています。同時に、デジタルでのコンテンツ視聴が主流になったことで動画サイトのプレミアムサービスに入って広告を避ける人も少なくありません。

そういった中で、若年層の利用率が高いTikTokにて、ショートドラマという形をとることで、広告コンテンツをユーザーに楽しんでいただきながら届けられるのではないかと考えました。また、ショートドラマは短期でみればテレビCMやデジタル広告のリーチを補完する役割を担っていますが、もう少し長い目で見たときに、企業が自社のSNSアカウントを通じて長期的にユーザーと接点を作っていくうえで有効な一手となります。長いスパンで企業のマーケティングを支援していく私たちがTikTokを活用してショートドラマを提供している理由としては、そういった背景が含まれています。

 

田中氏:基本的にドラマは飛ばすと内容が分からなくなるのでスキップされにくいです。それこそ面白いコンテンツの1つとして視聴してもらえればしっかりとサービスが訴求され、認知も広がっていきます。そこが従来の広告と一番違う部分です。サービス内容や自分たちの強みを押しつけるだけの広告表現ではなく、広告自体をコンテンツと捉えた上で、まずはコンテンツに興味を持ってもらい、ブランドに親しみを覚え、企業を好きになってもらうという順番で進めていくことが重要だと思います。

 

 

TikTokは他のプラットフォームよりバズりやすい?

―SNSでのショートドラマの盛り上がりというのはどのようにして発生し、需要が伸びてきているのでしょうか?

田中氏: 元は中国発のSNSで爆発的にバズっていたというのは確かにありますが、現在では各国それぞれでショートドラマ文化が始まっているという状況だと思います。TikTokは元々15秒の尺だったものが30秒、60秒、3分、10分と徐々に長くなっています。動画の尺が長くなったことで、ショートドラマのようにストーリーがあるコンテンツが生まれ、それがユーザーの視聴スタイルとも合い、需要が高まっているという状況です。

 

―他のプラットフォームでもショート動画は盛り上がっていますが、TikTokには別の特徴があるのでしょうか

江村氏:TikTokはYouTubeともInstagramとも媒体アルゴリズムが大きく異なります。YouTubeでは、入念に準備したコンテンツを提供しても、そもそも自社のチャンネル登録者数が少ないと多くの人の目に触れません。Instagramも配信するアカウントのフォロワー数の大小に影響されやすいという側面があります。

一方TikTokでは仮に配信するアカウントのフォロワーが少なくても、コンテンツのクオリティ次第で幅広いユーザーにおすすめされます。登録者数にかかわらずバズりやすいという側面はTikTokの特徴の1つです。

 

 

 

―具体的にどのようにサービスを提供されているのでしょうか

江村氏:マーケティングの全体像を把握し、課題の整理をしていくことがまずはベースにあります。その中で、ドラマの役割をどう位置付け、それに沿って商品をどのような形でストーリーの中に登場させるのか、何を訴求するのか、何が伝わればいいのかをしっかり設計することが私たちの役割です。さらに長期的にドラマをどう使っていくのが良いかなどのご提案も行っています。

 

―その後の制作段階で、広く視聴者に伝わるものを作るには何が必要なのでしょうか

田中氏:まず縦型と横型のデバイスの違い、短尺と長尺の違い、レコメンドに載るか載らないかというアルゴリズムの違いという大きく3つの理解が必要です。その上で基本的にはマイナス点を取らないことです。例えば、YouTubeでテレビ用に制作したリッチなコンテンツを流しても、結果として大きな成功に繋がっている事例は多くありません。これはスキップや倍速視聴を前提とした作り方がされていなかったことが要因の一つと考えられます。

プラットフォームやユーザー特性を理解した上で、外してはいけないところを外さないという言い方が正しいですね。SNSでのショートドラマに必要な点として1つ分かりやすいのは、最初に事件を起こすということです。起承転結の「起」は基本的には状況説明なので、その部分を最初の10~ 15秒ぐらいで伝えるという、基本的な作り方を押さえる必要があります。

 

 

TVCMとの併用でリーチ最大化を追求!15分の1のコストで認知を獲得したコンテンツ施策とは

―TikTokショートドラマを使った具体的な事例をお教えください

江村氏:あるクライアント企業の施策でショートドラマを制作しました。2022年の12月にTikTokで公開したところ、投稿から2週間ほどで前後編(2本)合わせて750万回以上の視聴回数を叩き出しました。おそらくYouTubeの自社チャネルだけで同じことをやっても桁が2つは少なかったのではないでしょうか。また、本案件では、再生回数での成果だけでなく、広告認知に対するコスト面でも非常に大きな成果を上げました。

このクライアント企業は同時期にテレビCMとYouTube広告も公開していたので、この3つの施策を対象に、「ここ3ヶ月以内でこの企業のテレビCM、YouTube広告、TikTokドラマを見たことがありますか」という調査を行いました。その結果、単純な認知率自体はテレビCMが最も高かったのですが、認知率と配信コストから割り出した「認知率1%を獲得するためにかかったコスト」においては、TikTokの結果が群を抜いて低く、テレビCMのコストを「100」とした場合、TikTokでは「9」となりました。

 

―つまり10分の1以下のコストで広告認知に繋がっているということでしょうか

江村氏:おっしゃる通りです。それだけでなく、最もターゲットにしている「15歳から29歳の若年女性」に絞った結果では、テレビCMを「100」とした場合、TikTokは「6.6」となり、15分の1のコストに抑えることができました。

もちろん、認知の総ボリュームとしてはTVCMは圧倒的に大きいわけですが、TikTokドラマは配信費がかからず、特に若年層に対してリーチする効率の面で言うと非常に効率的であると言えます。
全体への認知はTVCM、さらに、特に若年層向けに向けたインクリメンタルリーチを獲得したい場合は両者を併用することで全体成果の最大化を図ることができると考えています。またドラマの場合、これは内容次第ですが、TVCMとは違った形でのメッセージの訴求やブランドの表現が可能である点も特徴があると思います。

 

 

 

 

―今回の取り組みで注力した点や工夫した点をお聞かせください

江村氏:認知拡大施策をされるクライアント企業は、CM制作等に慣れている場合が多いので、「もう少しストーリーをわかりやすくしたほうがいいのでは?」といった要望をいただいたりショートドラマの構成に不安を感じられたりするケースもありましたが、ショートドラマでは起承転結の形を崩していく必要があるという部分も含め、視聴者はこの映像でこんなふうに解釈するといった事例や、過去作品についたコメントの分析などを用いて懸念点をどのような形で解消するのかという説明を丁寧に行いながら提案していきましたね。

 

田中氏:制作側としては、商品やサービスが出てきたときに作品を阻害しない作りにするということが大きいです。商品説明をしてしまうと基本的にコンテンツとしての価値は下がるので、それをどう外すかが重要です。また、商品やサービスの利用シーンが自然と思い浮かぶのがドラマをやる一番の意義だと思います。視聴者に「こういうことができるんだ」というイメージが伝わる作りにすることは常に意識していました。

 

―どのような業種がショートドラマに向いているのでしょうか

田中氏:ドラマには様々なジャンルがありますが、大きなカテゴリーで言うと恋愛、ヒューマン、ハートフル、友情、青春といったものが大半を占めます。こういったジャンルに溶け込みやすいという視点で考えると飲料、食品、ファッション、車など、普段から自分の身の回りにあるものでしたら全て対象になります。商品をいきなり紹介されると違和感があり、まさに広告っぽく見えてしまいますが、例えば、家の中でゲームをしている子供のそばにピザとコーラが置いてある、といったシチュエーションをちょっとずつ植え込んでいく形で使っていただくのが良いのではないでしょうか。

 

―今後の展望をお聞かせください

江村氏:まずはスポットからでもお試しいただきたいです。事例の通り、若年層におけるリーチや認知の獲得効率は向上する可能性が非常に高いと思います。また、自社アカウントへの接点の1つという観点でも活用していただきたいです。ショートドラマの活用は、一時的にバズってリーチ数を伸ばして終わりというものではありません。例えば、1〜2ヶ月に一度ドラマコンテンツを投稿するなど自社アカウントで継続的に活用することで、自社のファンを増やすことに繋がっていくと思います。TikTokの自社アカウントに注力したい企業様にもぜひ試していただきたいと思います。

 

 

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ABOUT 渡辺 龍

渡辺 龍

ExchangeWireJAPAN 編集担当

立教大学社会学部現代文化学科卒業。大学卒業後は物流企業にて海外拠点と連携し、顧客の輸出入サポート業務全般に従事。
その後、2021年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。デジタル広告市場調査などを担当している。