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セプテーニが考えるTikTokの可能性

昨今のデジタル広告業界の一つの大きなトレンドとして、TikTok、YouTube Shorts、LINE  VOOM、Instagram Reelsなど縦型フォーマットによるショート動画サービスの拡大が挙げられるでしょう。

本稿では、セプテーニが考える縦型ショート動画の代表格である TikTokの可能性と、セプテーニにおける横断プロジェクト「TikTok LAB」の設立背景や活動内容について述べていきます。

(Sponsored by Septeni Japan)

 

セプテーニが考えるTikTokの可能性

動画広告の市場規模は、2022年時点では前年比115.4%の5,920億円となり、今後も高い成長率で拡大することが予測されており、(※1)インターネット広告市場全体においても、非常に重要な領域であることは間違いありません。

 

市場成長を牽引する動画領域ですが、若年層を中心に動画コンテンツの消費のされ方が変化しているトレンドを受け、当社では特にショート動画に注目しております。

 

多くのメディアやプラットフォームの台頭により、我々の身の回りは大量の情報であふれています。大量のコンテンツであふれる現代においては、インターネットでの検索により情報を簡単に引き出すこともできますが、検索の前にTikTokから短時間で視聴できる「スナッカブルコンテンツ」で情報を取得している若年層ユーザーが一定数存在しています。(※2)

このように、徐々にユーザーの情報の接触態度にも変化が表れています。

 

またTikTokにおいては、2017年のサービス開始以降、約4年間でGlobal MAUが10億人を突破し(※3)、2022 年第 1 四半期のグローバルにおけるアプリのダウンロード数も1位を記録しています。(※4)グローバルにおける月間アクティブユーザーの平均月間消費時間に着目してみると、2021年12月に、TikTokが23.24時間とYouTubeの23.07時間を抜きました。(※5)また、ユーザー層に関しても、3人に1人が25〜44歳で、25〜44歳女性ユーザーの4人に1人が主婦ユーザーと、若者のアプリというイメージからM1、F1層を中心としたユーザーの獲得に成功しています。(※6)

 

一方で、TikTokユーザーの49.2%が1分以上の動画の視聴はストレスだと感じています。(※7)TikTokでのコンテンツの長さがユーザーのニーズに合っていることに加え、縦型で上下にスクロールできる手軽さや、優れたレコメンドシステムによりユーザーの趣味嗜好にあったコンテンツを見ることができるのがTikTokの良さであり、ユーザーの利用時間を増加させているのだと考えています。

 

そうしたユーザーの動向やTikTokの盛り上がりを受け、各プラットフォーマーが縦型ショート動画の領域に力を入れています。例えば、Metaは2020年8月にInstagram Reelsを、Googleは2020年9月にYouTube Shortsと立て続けにリリースしました。そして、国内大手のLINEも2021年11月に、LINE VOOMをリリースしました。縦型ショート動画は、国内外の大手プラットフォーマーが2020年以降の3年間で非常に力を入れている領域で、現在もアップデートが行われています。

 

セプテーニでは、こうしたショート動画の台頭、そしてTikTokの成長性の高さから、2018年にローンチされた広告配信サービス「TikTok for Business」に当初より注力しており、「TikTok for Business Japan Agency Awards」では、最高位である「Platinum Partner」を2019年、2021年、2023年と3度受賞しております。(※2023年は電通グループとして受賞しています。)

 

プラチナムを維持できている理由の1つに、セプテーニの専門組織「TikTok LAB」の活動があります。TikTok LABは、組織を横断して専門的にTikTokに取り組んでいる横断プロジェクトです。TikTokを通じたコミュニケーション設計、運用・クリエイティブナレッジの蓄積、 TikTok特化型MCN(※8)とのクリエイティブ独自スキーム構築、ブランドコンテンツの提供など、メディアポテンシャルを最大限引き出し、マーケティングの機会創出に務めています。

ここから、社内横断プロジェクト「TikTok LAB」の活動を紹介いたします。

 

TikTok LABの設立背景

セプテーニでは、TikTok for Bussinessの正式リリース前からテスト配信を実施しており、BuzzVideoでの運用経験から、TikTok for Businessにおいてもクリエイティブが最も大きな運用変数であることを初期から予測していました。

 

また、TikTok for Businessを活用してマーケティング活動を成功させるためには、縦型動画という新たな広告フォーマットに挑戦し、クリエイティブのナレッジを溜めていく必要があると考えました。

 

そこで、テストアカウントを通じて得たクリエイティブの知見を蓄積し活用、そして広告効果の最大化を図っていくことを目的として、横断プロジェクトチーム「TikTok LAB」を設立しました。

 

設立当時はクリエイティブに関連する活動がメインでしたが、4年が経過した現在は、これに加えてTikTokユーザーの実態を理解し、クリエイティブや広告運用の最適解を見つけるための研究も行っています。

 

  • 媒体研究
    • メディア横断調査:Septeni Insight Lab. と連携したTikTok及びTikTokユーザーの特性分析
    • ナレッジのセントラル管理:運用やクリエイティブにおけるナレッジの蓄積と提供
  • クリエイティブ研究
    • クリエイティブパッケージの提供:MCNとの連携によるクリエイターを活用した動画の企画と納品
    • コンテンツの提供:ブランドコンテンツの企画・制作

 

媒体研究の取り組み

Septeni Insight Lab.と連携したTikTokユーザーの特性分析
TikTokのユーザー特性を正しく理解し、メディアプランニング、及びコミュニケーション設計に落とし込むことは、マーケティング施策にとって非常に重要です。そこで、セプテーニ内の組織「Septeni Insight Lab.」(※9)と連携し、メディア横断調査を行っています。

 

この調査を通じて得たTikTokにおけるユーザーの傾向を細かく分析することによって、より効果的なTikTok活用方法をご提案しています。

 

例えば、下記のようなTikTokのユーザー特性のリサーチ結果を独自に取得し、マーケティングに活用しています。

  • TikTokは特定のアカウントをフォローせず使っている人が30%存在する。フォローしているアカウントは芸能人が34%で最も多い。
  • TikTokの広告コンテンツは36%が「無意識に見てしまう」。
  • 動画を見る基準として、BGMや出演者や物珍しさが重視される傾向がある。

 

運用・クリエイティブのナレッジをセントラルで管理

広告パフォーマンスを最大限発揮するために、TikTokのユーザー傾向のユニーク性を正しく理解し、プランニングやコミュニケーション設計に落とし込むだけでなく、最適なクリエイティブを採用しなければなりません。

 

TikTok for Businessでは、新規プロダクトのリリースや既存プロダクトのアップデートが頻繁にあるため、実施施策の優先順位付けが難しいという課題がありました。

 

媒体の開発スピードの速さやプロダクトの複雑性を加味すると、より戦略的に・より組織的に動く必要があり、運用におけるナレッジをセントラルで管理して、導入(広告主様へ提供)していくことが必須だと考えています。そこで、注力施策の選定、得られた運用施策の蓄積と各案件への導入促進を運用チームにて行い、運用施策の創出・トラッキング・浸透までを一貫して担っています。

 

例えば、AEO配信(※10)の実施やインタラクティブアドオン(※11)の導入、そして推奨クリエイティブフォーマットの選定と網羅も重要施策の1つです。

 

アカウントの推奨構造、導入必須プロダクトをセントラルでまとめることにより、当社では運用者全員がどの施策を導入していけばいいかを把握することができています。

 

言うまでもなく、クリエイティブも広告効果最大化にあたり非常に重要な要素であり、TikTok LABでも細かくクリエイティブ分析を行っています。例えば、TikTokの掲載面は、オーガニック投稿を含めて縦型動画が多いのが特徴です。そのため、UIに合わせた広告クリエイティブの作成が重要です。広告クリエイティブの秒数や保証領域の考慮がクリエイティブのCTVR、つまりアドスコアに重要な要素と考えています。

 

 

クリエイティブ研究

MCNとの連携によるクリエイターパッケージのご提供
多くの広告主様と向き合う中で、クリエイターを活用した動画の配信をしたいというご要望をよくいただきます。我々もオーガニック動画との親和性や効率観点から、TikTok for Businessにおいてはクリエイターを活用したクリエイティブが非常に重要であると考えています。

 

しかし、通常であれば、クリエイターをアサインし、撮影から納品までで100万円単位のご予算が動くため、運用型広告では制作費用の回収がしにくい、もしくは、制作に時間を要するため、クリエイティブのPDCAをスピーディに回せないという課題がありました。

 

そこで、これらの課題を解決すべく、MCNと協業して、UGC型クリエイティブに対応するクリエイティブパッケージを提供しています。1社のみならず、複数のMCNとクリエイティブパッケージを作成しているので、多くの課題や要望に対応し、運用型広告用にクリエイティブ制作・納品できる体制を整えています。

 

本パッケージでは、下記のような要望にも全て対応可能です。

  • 価格
    • 最初のチャレンジなので、まずは費用を安価に抑えたい
    • Spark Ads(※12)配信の費用込みにしたい
  • 利用条件
    • 白完素材を手配し、動画の素材を自由に編集できるようにしたい
    • 数ヶ月単位でPDCAを回しながらバルクで発注したい

 

クリエイティブパッケージの例として、株式会社Leading Communicationと連携したセプテーニ専売パッケージをご用意しています。クリエイティブ費用を安価に抑えられることはもちろん、クリエイターの投稿費用も含まれているので、Spark Adsでも利用しやすいパッケージとなっています。

《セプテーニ専売パッケージの特徴》

  • 特別なクリエイティブ単価
  • クリエイターによる投稿費用無償
  • クリエイター選定・二次利用・修正可能

 

ごっこ倶楽部との協業によるブランドコンテンツのご提供

ユーザーとのコミュニケーションの手法は多様化しており、TikTok for Businessの広告のみがTikTokユーザーへのアプローチ手法とは限りません。ユーザーも広告が掲載されないオーガニックアカウント内に滞在するケースもあります。

また、TikTokで見ることのできる動画尺が、2021年12月に5分へ、2022年3月に10分まで引き伸ばされました。今や年代問わず幅広い視聴者がいるTikTokにおいて、1話が1〜2分のショートドラマの動画も盛り上がりを見せています。

そこでセプテーニでは、既存の広告ではない別の有効アプローチとして、ブランドコンテンツも提供しております。

例えば、2021年5月に結成した縦型ショートドラマを作るクリエイター集団「ごっこ倶楽部」との連携もその一つです。

全投稿の51%が再生回数100万回を越えているごっこ倶楽部の動画制作の知見を生かして、広告主様の目的にあったショートドラマのコンテンツを制作し、TikTokにおける縦型ドラマをコンテンツマーケティング施策として活用しています。具体的には、作品の企画とプロデュースやレポーティングをセプテーニが行い、脚本、キャスト、撮影、編集をごっこ倶楽部が行うパッケージをご提供しております。ご要望に応じて、アスキングでの事前事後の比較調査も可能です。

 

これまでの実績では、広告コンテンツとしてのショートドラマでも十分拡散することが確認できており、特に若年層に対し非常に高いリーチ効率と広告認知効率を獲得することができています。TikTokのレコメンドシステムを独自に研究していることによって、ユーザーのおすすめフィードへの表示が加速する、いわゆるバズる状態を狙って作ることができているからです。

また、ストーリー性のあるドラマコンテンツであることから、続きが見たいというユーザー心理が働き、ドラマを掲載した企業様のオーガニックアカウントのフォロワー数が大きく増加するという事例も見られました。

 

 

今後のTikTok|セプテーニについて

モバイル向けムービープラットフォーム「TikTok」は日々アップデートを繰り返し、急成長しています。代理店側が打てる施策においても様々なバリエーションが出てきています。広告プラットフォームとして最大限活用するために、セプテーニでは、今回ご紹介した手法以外にも、広告主に合わせたサービスやソリューションを用意しています。

ご検討なさる際は、ぜひセプテーニへご相談ください。

 

・セプテーニへのお問い合わせはこちら

https://ln.septeni.jp/XenG7B5

・セプテーニメルマガ登録フォーム

https://bit.ly/3JC32I0

 

※1) 参照:CCI/ D2C/電通/電通デジタル/セプテーニ・ホールディングス「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2023/0314-010594.html

※2)参照:「TikTok for Business Z世代白書2023〜自由に自遊するZ世代〜」
https://tiktok-for-business.co.jp/download/genz_whitepaper_2023/

※3)参照:「Thanks a billion!」
https://newsroom.tiktok.com/en-us/1-billion-people-on-tiktok

 

※4)参照:「Global App Revenue Growth Was Flat in Q1 2022, While Usage Grew Nearly 5%」https://sensortower.com/blog/app-revenue-and-downloads-q1-2022

 

※5)引用元:
data ai Intelligence、Androidのみを対象とし、中国を除外した対応国の集計値

 

※6)参照:TikTok For Business、「主婦・ママ白書」を発表! 〜4人に1人が主婦ユーザー、急増する主婦・ママユーザーの実態〜
https://tiktok-for-business.co.jp/archives/8837/

 

※7)参照:TikTok for Business メディアインサイトレポート 2021.6 「フルアテンション視聴へようこそ!」
https://tiktok-for-business.co.jp/app/wp-content/uploads/2021/06/insight-report-202106.pdf

 

※8)MCN:マルチチャンネルネットワークで、複数のインフルエンサークリエイターと提携し、コンテンツ制作・配信・デジタル著作権管理・収益化・営業など総合的なサポートをする組織の総称。

※9)「Septeni Insight Lab.」とは:
広告主様のマーケティング課題を解決するため、2016年より設立していたリサーチ専門組織と、コミュニケーションプランニング専門組織を統合した組織。
目的に応じて課題のヒアリングから、リサーチの設問設計・結果の分析・考察、解決手段のご提案まで一気通貫で提供しています。 (調査費用は内容に応じてご相談となります。)

 

※10)AEO配信とは:
アプリイベント最適化配信(AEO:App Event Optimization)。アプリイベントを完了させる見込みの高い利用者向けに広告の最適化を行う配信手法。

※11)インタラクティブアドオンとは:広告にインタラクティブ要素を追加することで、ブランドエンゲージメントを高めること事が出来る配信方法。広告主のクリエイティブなアイデアの延長として機能し、より文脈に関連した情報やメッセージを配信する事が可能。

 

※12)Spark Adsとは:ブランドがオーガニックのTikTok投稿とその機能を広告で活用することができるネイティブ広告フォーマット。

 

 

コラム執筆者

 

仙波 学
Septeni Japan株式会社
マーケティング戦略本部 メディア戦略推進部
ディレクター

 

 

2017年にセプテーニに入社し、アプリ領域の広告運用コンサルタントとして従事。

2019年よりTwitterやTikTokなどのメディア担当として、媒体社やプラットフォーマーとの折衝ならびに媒体活用のための施策立案や実行に携わる。

現在は、運用知見とメディア情報、様々なソリューションへの理解を強みに、ソーシャルメディアを中心とした提案や施策推進など広告主様への営業支援を担う。

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