企業はソーシャルメディアをどう使い分けている?【動向調査の回答も募集中!】
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on 2022年9月16日 inMarkeZineの調査プロジェクト「MarkeZine Reserach(マーケジン リサーチ)」の一環として、マーケティングに関するアンケート調査を開始しました。読者の皆さんからお声を募るとともに、本稿では過去の調査結果の一部を共有します。
マーケティング最新動向調査を開始!
MarkeZineでは、デジタルインファクトと共同で2019年より毎年、マーケティングの最新動向を探るためのアンケート調査を実施しています。
日本のマーケティングの最前線に立つMarkeZine読者の皆さまのお声を調査・分析し、その結果をwebや定期誌の記事、より詳細な調査資料でご共有していきたいと思います。ぜひ、アンケート調査にご協力いただけますと幸いです。
『マーケティングの課題とデジタル活用に関するアンケート調査』
・実施期間:2022年8月22日~9月30日
・回答者特典
希望者全員:調査資料刊行前に調査サマリー(PDF版)をご提供
抽選で20名様:Amazonギフト券5,000円分をプレゼント
※1.本調査は【株式会社翔泳社】による提供です。本調査についてのお問い合わせはAmazonではお受けしておりません。support@markezine.jpまでお願いいたします。
※2. AmazonはAmazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
ソーシャルメディア別、使用目的とは?
ここからは2021年の調査結果(『マーケティング最新動向調査 2022』に収録)から、ソーシャルメディアの使われ方を考えたいと思います。あなたの勤務先では、各メディアをどのように使い分けていますか?
活用のメインは「購入前」
MarkeZineではFacebook、Instagram、LINE、TikTok、Twitter、YouTubeがそれぞれ、どのような目的で使われているか、次の項目における利用状況をたずね、結果をレーダーチャート化しました。
潜在顧客に対する製品・サービスの認知拡大、理解、関心、購買意欲の促進
顧客とのOne to Oneコミュニケーションの促進
新規リードの獲得
製品・サービスの販売促進
既存顧客のリテンション・継続利用の促進
既存顧客へのアップセル・クロスセルの提案
既存顧客へのアフターサポート
コミュニティ育成(エンゲージメント促進)
まず上記の各項目について、「いずれのメディアも活用していない」という回答に着目すると、ソーシャルメディアの全体的な活用傾向が見えてきました。数値が大きいほど、その項目を目的としたソーシャルメディアの活用がなされていないことを示します。
「既存顧客へのアフターサポート」(72.9%)や、「既存顧客へのアップセル・クロスセルの提案」(69.1%)、「顧客とのOne to Oneコミュニケーションの促進」(60.3%)については、ソーシャルメディアを利用せず、「潜在顧客に対する製品・サービスの認知拡大、理解、関心、購買意欲の促進」(38.0%)、「製品・サービスの販売促進」(41.9%)、「新規リードの獲得」(46.4%)ではソーシャルメディアが利用されえている傾向がわかります。ソーシャルメディアは購入前の生活者に向けたアプローチに利用される傾向があると言い換えられるでしょう。また、「ソーシャルリスニング」(44.5%)も利用目的の大部分を占めています。
メディア別に見る、使われ方の特徴
続いてメディア別の特徴を見ていきたいと思います。下の図が、各メディアのレーダーチャートです。利用率がメディアによって異なることから、それぞれの尺度が共通のものと、尺度をメディアの利用率に合わせて最適なサイズに調整したものを用意しました。
先述の通り、そもその利用目的の多くが「潜在顧客に対する製品・サービスの認知拡大、理解、関心、購買意欲の促進」「製品・サービスの販売促進」「新規リードの獲得」「ソーシャルリスニング」にあるため、ほとんどのメディアにおいても、これらの項目が目立つ結果となりました。
その中で、Facebook、Instagramは「潜在顧客に対する製品・サービスの認知拡大、理解、関心、購買意欲の促進」や「新規リードの獲得」の利用が相対的に多く、広告媒体としての利用が多いことが裏付けられると言えるでしょう。Twitter、YouTubeについても利用傾向はFacebook、Instagramから大きな乖離は見られませんでしたが、Twitterについては、「ソーシャルリスニング」の利用率が36.0%と他のメディアに比べて高く、生活者の声をチェックしやすいメディアだと捉えられていることがわかります。
一方、LINEは先に上げたメディアと比較すると全体的に利用率が低いものの、「既存顧客のリテンション・継続利用の促進」(19.5%)や、「顧客とのOne to Oneコミュニケーションの促進」(17.8%)を目的とした利用が相対的に高く、円形のチャートになっていることがわかります。CRMに強いと言われているLINEならではの特徴が反映される結果となりました。
なお、TikTokについては、他メディアに比べると後発のため、調査を実施した時点(2021年時8月~9月)での利用率は他と比べると限定的ですが、チャートの形状はやはりFacebookやInstagramと類似していることがわかります。
売上規模別に見る利用メディアの違い
売上規模によって、利用するメディアは異なるのでしょうか? クロス分析の結果から、特徴的なものをご紹介したいと思います。
「ソーシャルリスニング」については先述の通り、「Twtter」次いで「Faccebook」の利用が上位を占める結果でした。一方、「1億円未満」では「LINE」の利用割合が23.3%と高く、これは「1,000億円以上」に次ぐ高さとなりました。
また、「顧客とのOne to Oneコミュニケーションの促進」について、「活用していない」が全体で60.3%の中で、「1億円未満」の企業は49.1%と、唯一、約半数がソーシャルメディアを活用したOne to Oneコミュニケーションを実施していることがわかりました。特にその中でも27.7%が「LINE」を活用しており、LINEの利用に積極的な姿勢がうかがえます。
「潜在顧客に対する製品・サービスの認知拡大、理解、関心、購買意欲の促進」目的に利用するソーシャルメディアを全体で見ると「Facebook」(39.0%)、「Twitter」(33.6%)が上位に来ますが、「1,000億円以上」の企業では「YouTube」の利用が41.9%と、とりわけ目立つ結果となりました。これは同規模における「Faebook」利用(42.8%)に次ぐ高さです。
みなさんは2022年、ソーシャルメディアをどのように活用していますか?アンケートの回答フォームより教えていただけましたら幸いです。
本アンケートの結果も皆さまにご共有できればと思いますが、アンケートにご協力いただいた方には、いち早く調査結果のサマリー(PDF)をお届けします!(お届けは12月を予定しております)
本記事でご紹介した調査結果やグラフ画像を収録した資料集『マーケティング最新動向調査 2022』も好評発売中!アンケート調査の結果に加え、広告市場や消費者、主要プラットフォーマーといったマーケティングを取り巻く動向をまとめた全4章。御社の施策立案や次期計画のご参考に、社内教育にお役立ていただけましたら幸いです。
ABOUT 渡辺 龍
ExchangeWireJAPAN 編集担当
立教大学社会学部現代文化学科卒業。大学卒業後は物流企業にて海外拠点と連携し、顧客の輸出入サポート業務全般に従事。
その後、2021年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。デジタル広告市場調査などを担当している。