ヤプリがセルフサーブ型で中小企業支援と海外進出に着手[ニュース]
アプリ開発・運用・分析機能をノーコードで提供するプラットフォームを運営するヤプリは、5月12日、中小企業向けの新規サービスとなるYappli Liteの事業説明会を実施した。
代表取締役CEOの庵原保文氏は、同社プラットフォームを利用するアプリは700以上に達し、それらのアプリの累計ダウンロード数が1億を突破したと報告。プラットフォーム全体としては、「メルカリ」を始めとするメガアプリの世界累計ダウンロード数に匹敵する規模にまで事業が成長したと報告した。
またこれまでは大手企業が主な利用者層であったが、今後はさらなる事業拡大に向けて、中小企業向けのセルフサーブ型モデルとなる「Yappli Lite」をリリースしたと発表。今後は本格的な海外進出をも視野に入れており、世界各国に営業拠点を確保せずとも効率的にサービス展開を行えるという意味でもセルフサーブ型の利点を強調した。
Yappli Lite事業責任者の小野明彦氏は、ノーコードでアプリを開発・運用・分析できるYappliというプラットフォーム全体の特徴を説明。予め用意されたテンプレートに基づき、ドラッグ&ドロップで必要な機能を追加または既存の自社サイトの設計をそのままアプリに転用できるだけでなく、煩雑なアプリストアへの申請業務代行サービスまで請け負うことで、経営資源が限定的な中小企業が容易にかつ柔軟で迅速にアプリマーケティングを実施できる環境を用意していると述べた。
有名人がお勧めの製品を紹介する「キュレーションストア」アプリを運営する株式会社eight代表取締役社長の三浦有人氏は、実際にYappli Liteを活用した感想を報告。ユーザーのエンゲージメントを高めることを目的に導入し、自身が一人きりで開発・運用までを行うことができたと伝えた。
「Yappli」の簡易版となるYappli Liteは、前者の主な機能をクレジットカード決済を含むセルフサーブ型で利用できる。アプリマーケティングで積極的に用いられるプッシュ通知の配信先がアクティブユーザー1万人にまで限定されているため、ヤプリでは数店舗を運営する小規模チェーン店などを代表的な利用層として想定しているという。
ABOUT 長野 雅俊
ExchangeWireJAPAN 副編集長
ウェストミンスター大学大学院ジャーナリズム学科修士課程修了。 ロンドンを拠点とする在欧邦人向けメディアの編集長を経て、2016年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。 日本や東南アジアを中心としたデジタル広告市場の調査などを担当している。
