テレシー、2020年の運用型テレビCM市場は50億円、2025年には920億円規模に拡大と予測
CARTA HOLDINGSのグループ会社で、運用型テレビCMプラットフォーム「テレシー」を運営するテレシーは、国内の運用型テレビCMの市場調査結果を公表した。
2020年の国内運用型テレビCM市場は50億円、2025年には約18倍の920億円規模に拡大すると予測している。
テレシーは、運用型テレビCMを、「データ分析や発注においてオンラインダッシュボードを活用し、広告主やその委託を受けた広告会社が、製品・サービスの直接的な販売促進や顧客獲得などを主たる目的に、一定のKPIを参考とし、短期的に広告クリエイティブや出稿先の変更、調整を繰り返して、広告効果の最適化を図るテレビCMの出稿方法のこと」と定義。
2020年は、運用型テレビCMを提供するサービスが数多く立ち上がり、モバイルアプリやSaaS型サービスを提供するITベンチャー企業など、オンライン上で明確なビジネス目標を持つ広告主の需要を受け、市場の本格的な立ち上がりがみられた。
一部放送局もまた、テレビCMの販売方法において、番組単位で、オンラインでの販売を本格化するなど、既存の方法にとらわれない新しいテレビCMの取引形態を開始し、需要の底上げを進めるなど、テレビCMの売り手側と買い手側の双方において、取引のデジタル化に向けた機運が高まっている。
コネクテッドテレビが普及し、ユーザーにとりテレビ端末を通して視聴する動画コンテンツの提供チャネルである放送波とデジタルとの垣根がなくなりつつある。これにより、オンライン・オフラインを問わず、テレビ端末を通したユーザーとのコミュニケーションを、効率的かつ効果的に行うことに対する広告主のニーズは、より一層高まることが予想される。
テレシーは、広告業界がそのニーズにさらに寄り添って、広告主が求める広告フォーマットの開発とその販路の整備に取り組むことにより、より幅広い広告主層からの支持を受けることで、運用型テレビCM市場は、2025年には約18倍の920億円規模に拡大すると予測している。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。