先週のアドテクシーン:ソーシャルメディア各社、 「一般社団法人ソーシャルメディア利用環境整備機構」を設立
広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。
【トップニュース】
ソーシャルメディア各社、 「一般社団法人ソーシャルメディア利用環境整備機構」を設立
ByteDance、Facebook Japan、LINE、Twitter Japanを中心としたSNS等のコミュニケーションサービスやアプリなどを展開するネット事業者は、SNS等における児童被害をはじめとした様々なソーシャルメディア上の課題への対応を加速し、取り組みを強化するため、新たに「一般社団法人ソーシャルメディア利用環境整備機構」を設立した。
総務省及び警察庁をはじめとした関係省庁等と連携を図りながら、SNS等に起因する児童被害防止を強化していく。また、変化の速いソーシャルメディア環境において生じる様々な課題に対しても、政府や地方公共団体、教育機関等のステークホルダーからの意見を受けながら、解決に向けた安定的かつ継続的な取り組みを進めていく。
【新サービス・新機能】
マイクロアド、ビデオ・オン・デマンドに特化したマーケティングサービス『エンタメ From Home』の提供を開始
マイクロアドは、ビデオ・オン・デマンド(以下、VOD)をはじめとした、自宅で楽しめるエンタメコンテンツへの需要の高まりに合わせ、それらに特化したマーケティングサービスとして、「エンタメ From Home」の提供を開始した。
様々な広告訴求コンテンツに合わせたユーザーセグメントを設計し、的確な広告配信が可能となる。
Candee、D2C(Direct to Consumer)をワンストップで支援する「D2C With.」の提供を開始
ライブ配信や動画制作を中心にデジタルマーケティングを手がけるCandeeは、自社で運営するライブコマースサービス「Live Shop!」で培ったノウハウを活かし、インフルエンサーや個人のD2C(Direct to Consumer)ブランド立ち上げをワンストップで支援するサービス「D2C With.」の提供を開始した。
自身でD2Cブランドを立ち上げたい方の支援をパッケージ化し、商品企画からブランド運営までをスムーズに余分なコストをかけずに実施する。
京王電鉄、新宿駅最大級のデジタルサイネージを京王線新宿駅の改札内に設置
京王電鉄株と京王エージェンシーは、 京王線新宿駅の改札内上部に、 LED仕様のデジタルサイネージを設置し、 6月1日から広告放映を開始する。
京王線新宿駅の改札内上部の西口改札側に1面、百貨店口改札側に1面の合計2面に設置する。LEDビジョンは、横幅 約15m× 高さ約1.5mで新宿駅最大級の大きさであるほか、 高画質なメディア放映が可能な画素ピッチ4mmを採用している。
ヤフー、初めて検索広告に出稿する広告主を対象に、広告料金10,000円分を支援
ヤフーは、初めてYahoo!広告の「検索広告」に出稿する広告主を対象に広告料金10,000円分を支援するキャンペーンを、6月30日まで実施する。
新型コロナウイルス感染症拡大により、予定していたマーケティング施策ができなくなった広告主を支援する。
NewsTV、完全在宅でもビデオリリース制作・配信ができる「フルリモートビデオリリースプラン」提供開始
NewsTVは、 在宅勤務の環境でも動画の企画・撮影・広告配信ができる「フルリモートビデオリリースプラン」の提供を開始した。
ビデオリリースの企画・制作、 広告配信の全てをフルリモートで実施することが出来る。
AI Shift、有人チャットとチャットボットを 組み合わせた「オンラインチャット接客プラン」を提供
サイバーエージェントの連結子会社AI Shiftは、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言を受け、営業時間短縮や休業措置を行う店舗を保有する企業向けに「オンラインチャット接客プラン」の提供を開始した。
これまで店舗で対応していたユーザーからの相談を有人チャットで対応することにより、店舗ならではのきめ細やかな応対をオンライン上でも提供出来る。また、チャットボットと組み合わせることで、問い合わせの一次振り分けや夜間対応が可能となり、工数削減も図れる。
【資本提携・買収】
国内電通グループ、モンスター・ラボ社と資本業務提携
電通と電通デジタル、電通アイソバーの国内電通グループ3社は、あらゆる事業のデジタルトランスフォーメーションをサポートするため、デジタル領域のコンサルティングとプロダクト事業を展開する株式会社モンスター・ラボと、業務提携契約を締結した。
同時に、国内電通グループは、電通イノベーションパートナーズが運用する「電通デジタル投資事業有限責任組合」(電通デジタル・ファンド)を通じて、モンスター・ラボ社に出資を行った。
【調査】
PubMatic、パブマティック、新型コロナウイルスによる世界の広告支出の影響を更新
PubMaticは、3月より定期的に実施している、同社のプラットフォーム上のデータをもとにした、新型コロナウイルスによる世界のデジタル広告支出への影響を分析したトレンドに関するレポートを公表した。
全世界の広告支出は4月まで減少し続けた。その影響は広告主のカテゴリによって異なり、「旅行」、「スポーツ」、「ファミリー&育児」のカテゴリでは、広告費の大幅な減少が見られたが、「科学」、「ニュース」、「キャリア」では、明確な増加が見られた。
Adjust最新調査レポートを発表
Adjustは、最新レポート「App Trends 2020:アプリパフォーマンスのグローバルベンチマークレポート」を発表した。
ビジネス、フード&ドリンク、ゲームのアプリカテゴリーで2020年第一四半期のインストール数とセッション数の増加が顕著となった。また、2020年3月末のゲームアプリインストール数は前年同期比の132%増とのことだ。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。