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先週のアドテクシーン:JAA、「デジタル広告の課題に対するアドバタイザー宣言」を発表

日本国内、アドテクシーン画像



広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

【トップニュース】

JAA、「デジタル広告の課題に対するアドバタイザー宣言」を発表

日本アドバタイザーズ協会(JAA) ロゴ

日本アドバタイザーズ協会(JAA)は、「デジタル広告の課題に対するアドバタイザー宣言」を発表した。

JAAは、会員社のメンバーで構成するデジタルメディア委員会(2016年11月設立)を中心に、デジタル環境下における広告活動の適正化と広告取引の透明化を目指し、活動を進めてきた。
生活者のよりよいデジタル体験と、健全な業界発展への一助となることを目指し、今回掲げた原則は以下の8つ。

1.

アドフラウドへの断固たる対応

2.

厳格なブランドセーフティの担保

3.

高いビューアビリティの確保

4.

第三者によるメディアの検証と測定の推奨

5.

サプライチェーンの透明化

6.

ウォールドガーデンへの対応

7.

データの透明性の向上

8.

ユーザーエクスペリエンスの向上

それぞれの原則について、パートナーと、広告主のそれぞれに求める取り組みや姿勢をとりまとめている。

【アンケートご協力お願い】

Digital Infact ロゴ
ExchangeWire JAPAN を運営するデジタルインファクトでは、広告業界の皆様を対象にした各種アンケート調査を実施しております。

大手広告プラットフォームに関するアンケート調査

★アンケートの詳細とご回答は、こちらから

本アンケートは、広告プラットフォームに関する計20項目についての評価や自由なご意見をお聞きしております。是非皆さまのお声をお聞かせください。

■調査対象となる方:インターネット広告ビジネスに関わっており、広告主、広告会社(代理店・メディアレップ・トレーディングデスク)・アドテクベンダー・媒体社に所属されている方。

■最後まで回答いただき、ご連絡先を記入いただいた方には、Amazonギフトコード500円分をお送りさせていただきます。なお、ご回答が一定の数に達した段階で、受付を締め切らせていただきます。あらかじめご了承ください。

【新サービス・新機能】

トランスコスモス、AI で"将来のLTVを予測して新規顧客獲得を効率化するサービス「KAGARI」を自社開発・提供開始

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トランスコスモスは、 広告主企業が保有する顧客の購買データをもとに統計予測モデルをAI を用いて算出し、 そこから顧客の"将来のLTV"を予測、 生涯価値や貢献度の高い優良顧客をリスト化/分析して広告配信を行う、 デジタル広告における新規顧客獲得に特化したサービス「KAGARI(カガリ)」を自社開発・提供開始した。

KAGARI を活用し、 継続的な価値を見極め"将来のLTV"に焦点を当てたデジタル広告運用を行うことで、 お客様企業のマーケティング戦略に応じた新規優良顧客の獲得を効率的にサポートする。

トライコーン、データマーケティング支援サービス「DEVELTA(ディベルタ)」の提供を開始

トライコーン ロゴ

セプテーニHの連結子会社で、ASP / SaaS形式の CRM ツールでマーケティングを支援するトライコーンは、企業のデータを活用したマーケティング支援サービス「DEVELTA(ディベルタ)」の提供を開始した。

企業が自社で保持する様々なデータをトライコーンのCDPに格納するだけで、各種データを集約し、紐づけからあらかじめ準備された標準ダッシュボードによる可視化を行う。 これにより、企業は「DEVELTA」で可視化した情報を分析することで、自社データを活用したより最適なマーケティングの意思決定を行うことができる。

ヤフー、広告・サービスをリニューアルし、2020年度に「Yahoo!広告」に名称変更

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ヤフーは、「Yahoo!プレミアム広告」および「Yahoo!プロモーション広告(スポンサードサーチ、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)」の名称を、2020年度にかけて「Yahoo!広告」へ順次変更し、広告・サービスをリニューアルする。

リニューアルの第一弾として、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク」を継承する「Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)」を、統合されたプラットフォームで広告主の課題や目的に応じた柔軟な広告出稿の実現を目的に、一部の広告主を対象に提供開始する。全ての広告主への提供は、2020年度内を予定。一方「Yahoo!プレミアム広告」は、「Yahoo!広告 ディスプレイ広告(予約型)」へ2020年度にリニューアルの予定。
画像)「Yahoo!広告」

出典:同社プレスリリース

ソネット・メディア・トレーディング、タイアッププランニングサービス「SPAN」と メディア支援プラットフォーム「Ballooon」の連携を開始

SPAN ロゴ

SMNの子会社、ソネット・メディア・トレーディングは、タイアッププランニングサービス「SPAN」(スパン)と、メディア支援プラットフォーム「Ballooon」(バルーン)との連携を開始した。

「SPAN」は、ユーザー分析に基づき、タイアップを実施するメディア及び、コンテンツのプランニングを行い、潜在顧客の誘導を、企業(広告主)に対し支援するもの。企業のサイトにアクセスしているユーザーを分析し、そのユーザーの興味関心に基づき、「Ballooon」参加メディアから相性の良いユーザーを保有するメディアのマッチングをおこなう。今回の連携開始により、企業のタイアップ広告に対する総合的な支援が可能になる。
「SPAN」(スパン)と「Ballooon」(バルーン)との連携

出典:同社プレスリリース

ネットドア、鏡の中に埋め込むデジタルサイネージの提供を開始

ネットドア ロゴ

デジタルサイネージのシステム構築・販売などを手掛けるネットドアは、鏡に埋め込むタイプのデジタルサイネージ「MirrorSignミラーサイン」の提供を開始した。
AndroidOS、Bluetoothを搭載している。用途としては、理容院、美容院、商業施設、公共の場所などでの化粧室の鏡、洋服店などでの姿見に設置し、広告やコンテンツ等の配信を想定している。
画像)図説:MirrorSignミラーサイン 設置イメージ

出典:同社プレスリリース

【サービス連携・業務提携】

Amobee、LiveRamp社とのパートナーシップによりターゲティング広告と効果測定を強化

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Amobeeは、LiveRampとのパートナーシップ拡大を発表した。

LiveRampのIdentityLink™による確かなデータでのターゲティングとプライバシーを尊重したAmobeeの広告ソリューションがさらに強化される。
LiveRampのアイデンティティ・グラフは、マーケターが匿名IDでありながらも確かな属性情報に基づいた広告在庫を購入することができ、クロススクリーンでのターゲティングを通して統合マーケティングを実現できる。

unerryとimpactTV、「来棚効果がみえる販促広告:タナクル」の提供を開始

unerry ロゴ

unerryとデジタルサイネージを中心とした店頭販促トータルソリューションの提供を行なっているimpactTVは、棚前サイネージをIoT化することで実現する共同サービス開発・提供に関する業務提携を行なった。また、第一弾商品として、「来棚効果がみえる販促広告:タナクル」の提供を開始した。

タナクルは、unerryが持つ約5000万人のリアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank」とimpactTVが提供するサイネージに付帯するビーコンが連携することで、来店可能性が高い顧客にFacebookやInstagram等で広告を表示し、そのうち何人が棚前まで足を運んだのか効果が見える販促広告。
画像)図説:「タナクル」の仕組み

出典:同社プレスリリース

【資本提携・買収】

バリューコマース、B-SLASHを子会社化

バリューコマース ロゴ

バリューコマースは、ヤフーの連結子会社コマース21の新設分割会社B-SLASHの全株式を取得し、同社を子会社化することを決議した。

コマース21は、会社分割により、アプリマーケット事業をB-SLASHへ引き継ぐこととなる。また、バリューコマースはこのB-SLASHを子会社化で、新たにYahoo!ショッピングのストア向けアプリマーケット事業に参入する。これによりYahoo!ショッピングのストア向け商材の開発・販売がバリューコマースへ集約される。

トランスコスモス、インフルエンサーマーケティング会社を完全子会社化

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トランスコスモスは、SNSとインフルエンサーを活用したコミュニケーションデザインで企業のプロモーション戦略を支援する、インタレストデザインの全株式を取得し、2019年11月29日付けで完全子会社化した。
また、インタレストデザイン代表取締役CEOの冨樫忠幸氏と取締役COOの三ツ本 譲氏をトランスコスモス執行役員として選任した。

トランスコスモスが提供するDECサービス(デジタルマーケティング・EC・コンタクトセンター)事業において、さらなる普及が見込まれるSNS/インフルエンサーマーケティングサービスを軸としたコミュニケーション設計支援サービスの拡大により、顧客企業のセールス&マーケティング領域や、カスタマーケアなどを支援するサービスの強化を図る。

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長  

慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。

国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。

2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。