広告主と業界で一致する見方、分かれる見方 ー大手広告プラットフォーム第四回調査ー
デジタルインファクトは、四半期に一度実施している大手広告プラットフォーム(Amazon、Facebook、Google、LINE、Twitter、Yahoo!JAPAN、楽天)の広告サービスに関するアンケート調査結果を公表した。
今回が4回目の実施となり、業界関係者(広告主、広告会社、アドテクベンダー、媒体社)計158名から回答を得た。
以下、調査結果となるが、特定の項目における特定の広告プラットフォームに対する評価が、業界全体の回答と広告主に限った回答とでは回答率の高さや順位が異なるケースがあるのが印象的である。
広告サービスの独自性
広告サービスの独自性については、回答者全体においてはGoogleと回答した割合が最も多く、これにFacebook(・Instagram)、Amazonが続いた。
一方で、広告主における回答では順位の入れ替わりがあり、Google、LINE、Facebookの順となった。
【広告サービスにおいて独自性がある(%)】
対広告主サポート
広告主に対するサポートが手厚い広告プラットフォームについて聞いたところ、回答者全体ではGoogleと回答した割合が最も多く、これにYahoo!JAPAN、Facebookが続いた。
広告主における回答では、Googleと回答した割合が、全体における回答割合を大きく上回った。
【対広告主サポートが手厚い(%)】
広告の配信先として信頼性の高さ
広告サービスにおいて広告の配信先としての信頼性の高さがある広告プラットフォームについて聞いたところ、回答者全体ではYahoo!JAPANと回答した割合が最も多く、これにFacebook、Googleが続いた。
一方で、広告主における回答では順位の入れ替わりがあり、Googleと回答した割合が最も多く、これにYahoo!JAPAN、Facebookが続いた。
【広告の配信先として信頼性が高い(%)】
総合上位3プラットフォームのスコア合計値推移(全14項目)
2018年10-12月期より継続して実施している14項目(※1)におけるスコア(※2)合計値推移は下記の通り。特に大きな変動はない。
【総合上位3プラットフォームのスコア推移(全14項目)】
※1:市場におけるリーダーシップ、将来成長性、テクノロジー、サービスの独自性、広告商品・フォーマットの魅力、リーチ力、信頼性、運用のしやすさ、汎用性(広告主の企業規模)、ブランド企業との親和性、事業パートナーとしての魅力度、対広告主サポート、対エージェンシーサポート、対媒体社サポートに関して、当てはまる広告プラットフォームを複数回答。
※2:スコアは、1位=7点、2位=6点・・・・7位=1点とし、14項目で得られたスコアの集計値を算出。(同率の場合には、1ポイント減点処理とする。例:2者が同一1位の場合には7ポイントではなく6ポイント加算。)
全20項目にわたる調査結果の詳細は、2019年9月25日発刊の「大手広告プラットフォーム ブランド評価レポート2019Q3」にてとりまとめて報告をしている。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。