メディアバイヤーの63%が動画広告出稿増も、プログラマティックは普及途上-PubMatic調査-
SSPグローバル大手のPubMaticは、動画広告を出稿するメディアバイヤー(広告主・広告会社)100名を対象にした意識調査をデジタルインファクトと共同で実施、その結果を公表した。
メディアバイヤー全体の63%が2018年に動画広告予算を増加
動画広告を出稿するメディアバイヤー(広告主・広告会社)に2018年度の動画広告予算について2017年度との比較を聞いたところ、全体の63%が2018年度の動画広告予算を増やすと回答した。
オンライン広告予算全体における動画広告予算の割合については「20%以上」との回答が30%にのぼった。
全体の40%はプログラマティックで動画広告をバイイング
また、全体の40%は、動画広告の予算にプログラマティック広告を含むと答えた。そのうち、プログラマティック広告予算の割合を動画広告予算全体の10%未満とするメディアバイヤーが45%、20%以上とするメディアバイヤーが30%であった。
出典:PubMatic
動画広告のバイイング先は、グローバルプラットフォームに集中
メディアバイヤーの60%以上が、YouTube、Twitter、Facebookに動画広告を掲載しており、グローバルのプラットフォームが動画広告市場を独占していることが明らかになった。
動画広告の透明性に関する意識は、広告主と広告代理店の間で相違
出典:PubMatic
動画広告の透明性に関する意識は、広告主と広告代理店の間で相違があり、「請求額に関する透明性」については、代理店の69.5%が「満足している」「やや満足している」と答えたのに対して、 広告主の51.2%が「満足していない」「あまり満足していない」と答えた。
PMP経由での動画広告買い付け経験があるのは、広告主全体の12.2%、広告代理店の25.4%
PMP経由での動画広告の買い付け経験があるのは、広告主の12.2%、広告代理店の25.4%となった。買付をしたことがない理由としては、広告主の47.8%、広告代理店の37%が「PMPのメリットを認識していない」ことを挙げた。
これらの結果を踏まえて、PubMaticは、動画広告におけるプログラマティック広告の浸透率は日本では発展途上にあり、引き続き啓蒙が必要な状況としている。また、広告の透明性に引き続き注目し、信頼できるパートナーを選択することが重要であるとしている。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。