アドフラウド対策に先手、The Trade Desk、White Opsと提携し入札前に不正インプレッションを除外
DSPグローバル大手のThe Trade Deskは、アドフラウド対策グローバル大手のWhite Opsと共同でアドフラウド対策を行っていくことを公表した。
White Opsは、悪意あるbotによるアドフラウドやアカウント乗っ取りの脅威など、不正なトラフィックを検知して保護するサービスである。ヒューマン・ベリフィケーション・テクノロジー(Human Verification Technology)により、botが実在人物のデバイスの不正利用や個人情報の不正アクセス、人の行動の模倣といった高度なテクノロジーを用いても、White Opsは悪意あるソフトウェアを除去し、不正なインプレッション購入から広告主と広告代理店をリアルタイムで保護することが可能になる
今回の取り組みの一環として、The Trade DeskとWhite Opsは北米、欧州およびアジアでサーバーとデータセンターを共同の場所に設置。入札可能な広告の全インプレッションをリアルタイムでスキャンする。「SIVT(悪意のある無効トラフィック)」と呼ばれるヒューマン・インプレッション以外のインプレッションをWhite Opsが検知すると、The Trade Deskはこのインプレッションを提供対象から除外するという仕組みを取る。
広告配信時のアドフラウド対策は、これまで一部のクライアントが、独自に3rdPartyのアドフラウド対策ツールを導入して行うことは出来たが、The Trade Deskは、White Opsを経由して入札されるグローバルレベルの全インプレッションに対してこのテクノロジーを適用することを目指していく。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。