2017年のPMP取引市場は125億円、2021年には約3倍の387億円に-AJA調査-
サイバーエージェントグループのAJAは、デジタルインファクトと共同で国内プライベートマーケットプレイス(PMP)取引市場調査を実施、その結果を公表した。
2010年代以降普及が進んだRTBオープン・オークション取引において生じた様々な業界課題を背景に、予め売り手と買い手とが特定されているPMP広告取引への注目が集まっているとのこと。広告主側からは、アドフラウドや、ビューアビリティー、ブランドセーフティーなど、媒体社側からは、不特定多数の広告主から配信を受けることによる不適切、不快な広告クリエイティブの配信を受けることへの不安、そして適正評価のもとでの広告枠取引への需要が、それぞれ高まっていることなどを受けてPMP取引の市場が拡大しているとのこと。
調査結果によると、国内PMP取引市場規模は2017年には125億円、2021年には2017年の約3倍となる387億円に達し、RTB取引額の22%を占めると予測している。
また、フォーマット別ではこの市場でもやはり動画が今後の成長をけん引するとのことだ。 2017年のPMP取引市場の内訳は、動画が46億円、静止画が79億円と静止画が多いが、2021年には動画が全体の51%を占めると見通している。
少し古いデータではあるが、参考までに、2014年10月にeMarketerが公表した米国のPMP市場規模についても紹介しておく。米国では2014年時点で11億ドル(約1210億円)、米国では2016年に33億ドル(約3630億円)、RTB市場全体に占める割合は28%と予測されている。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。