米国のマーケッター約300名に聞いた、モバイル動画広告とネイティブ広告の効果と利用意向
少し前のことだが、米国Trusted Media Brandsが、米国のマーケッター(広告主、エージェンシーエグゼクティブ)283名に対するモバイル動画広告とネイティブ広告に関する利用動向と意識調査を実施、その結果を今年1月に公表した。
調査は2015年12月に実施されたものである。以下、調査結果を引用して紹介する。
―モバイルネイティブ広告フォーマット最大の利点は、「コンテンツとの親和性」
まず、モバイルネイティブ広告フォーマットの利点について。選択肢のうち最も回答率が高かったのが、「コンテンツとの親和性」(44%)、これに「ブランド認知の拡大」(32%)、「エンゲージメント/インタラクションを高める」(31%)が続いた。
<上記訳>
モバイルネイティブ広告フォーマットの利点
Q(質問項目).現状においてご活用の有無に関わらずお聞きします。モバイルネイティブ広告の利点として当てはまるものを、三つお選びください。
・コンテンツとの親和性(なじんでいる):44%
・ブランド認知の拡大:32%
・エンゲージメント/インタラクションの向上:31%
・ブランドメッセージの信頼性向上:28%
・ユーザー体験の向上:27%
・モバイル上での消費行動に適している:25%
・エンゲージメントやクリックスルーの品質向上:21%
・デスクトップPCよりも高いクリック率:19%
・リードジェネレーション:17%
・その他:7%
―モバイル動画広告フォーマット最大の利点は、「ブランド認知の拡大」
次に、モバイル動画広告の利点について。選択肢のうち最も回答率が高かったのが、「ブランド認知の拡大」(47%)で2位以下を大きく引き離した。
2位は「エンゲージメント/インタラクションの向上」(34%)、3位は「モバイル上での消費行動に適している」(31%)と続いた。
<上記訳>
モバイル動画広告フォーマットの利点
Q(質問項目).現状においてご活用の有無に関わらずお聞きします。モバイル動画広告の利点として当てはまるものを、三つお選びください。
・ブランド認知の拡大:47%
・エンゲージメント/インタラクションの向上:34%
・モバイル上での消費行動に適している:31%
・ユーザー体験の向上:29%
・ブランドメッセージの信頼性向上:23%
・エンゲージメントやクリックスルーの品質向上:21%
・リードジェネレーション:20%
・デスクトップPCよりも高いクリック率:20%
・コンテンツとの親和性(なじんでいる):15%
・その他:6%
―モバイル広告フォーマット、2016年の利用意向、メインはインストリーム(プリロール/ミッドロール)動画、ディスプレイバナー、ネイティブ
モバイル広告2015年の利用実績と、2016年の利用意向に関する質問に対する、広告フォーマットごとの回答率が以下である。
2015年の利用実績では、ディスプレイバナーが63%と圧倒的に高いが、2016年の利用意向においては、インストリーム(プリロール/ミッドロール)動画が46%と最も高く、ディスプレイバナー、ネイティブが45%とほぼ同水準で並んだ。
ディスプレイバナーの回答率低下は、昨今のモバイル広告フォーマットのトレンドを顕著に示している。
2016年の利用意向は、広告主に限ると、ネイティブが最も高く(42%)、一方でエージェンシーに限るとインストリーム(プリロール/ミッドロール)が52%と最も高かった。
2015年利用実績と2016年利用意向との差異については、最も回答率の増加が大きいのが、IAB Rising Stars(次世代フォーマット)で、16ポイント増(15%→31%)となった。
<上記訳>
モバイル広告フォーマット-現在の利用と今後の利用意向
Qモバイル広告に関して、現在(2015年12月時点)利用しているものと、来年(2016年)に利用する予定のものについて、あてはまるものをお選びください。
引用元のデータはこちらからご確認いただきたい。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。