AppLift、シンガポールのモバイルDSP「Bidstalk」を買収
ドイツベルリンに本社を置くモバイルアプリ広告プラットフォームをグローバルで展開するAppLiftは29日、シンガポールに本社を置くモバイルDSP Bidstalkの買収を発表した。
Bidstalkは、セルフサービス型のモバイルDSPをホワイトラベルで提供している。今回の買収を通じて、AppLiftはアプリマーケティングにおけるプログラマティック機能を強化することとなる。
なお、買収額は非公開とされている。
今回の買収により、Bidstalkの技術インフラが、AppLiftが提供するDataLiftに統合される。
DataLiftは、AppLiftが今年1月にリリースした、ゲーム、旅行、ライフスタイルなど全体のアプリ領域を対象に、LTVの最大化を目指す成果重視型アプリマーケティングプラットフォーム。
Bidstalkのプログラマティック広告技術が、DataLiftが管理するデータや最適化アルゴリズムと結び付き、広告主に対してより多様なサービスを提供できるようになる。
広告主は今後AppLiftの広告プラットフォームから、50以上のSSP、エクスチェンジ、その他サプライサイドの事業者と連携し、モバイルディスプレイ、ビデオ、ネイティブ広告などの広告在庫をRTBで買い付けることが可能になる。
また、AppLiftは今後グローバルキャンペーンを展開する広告主に大規模なユーザの確保及びリターゲティングのキャンペーン支援も行なっていく。
BidstalkはAirpush社の元CTO Vaibhav Gupta(CEO)とGoogleのディスプレイネットワークチームで勤務していたGuna Kakulapati(CTO)が2014年に設立した。
今回の買収により、Bidstalkに所属する40人のRTBエンジニア及びデータサイエンティストはAppLiftに加わる。これによりAppLiftは計200人余りの規模となる。
なお、Bidstalkがこれまで広告主や広告代理店向けに提供してきたホワイトラベルDSPは、引き続きBidstalkブランドで引き続き提供を継続する予定。
AppLiftは、7月2日開催のExchangeWire.jp Programmatic Sessionで登壇を予定している。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。