今月の動画広告シーン:Pinterestが新しい動画広告の提供を開始、中国の1-3月期動画広告市場は前年比約5割増
広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、今月の動画広告関連トピックについて、注目すべきものをピックアップしてお届けする。
CMerTV、デジタルサイネージへの動画配信メニュー「Kampai TV」サービス開始
CMerTVがデジタルサイネージ向けの動画広告配信を開始した。今回のリリースは飲食店の卓上デジタルメニューに組み込まれたデジタルサイネージへの動画広告を配信する「Kampai TV(カンパイティービー)」。関東・近畿を中心に200以上の飲食店卓上デジタルメニューに対して、動画広告を配信する。
Glossom、スマホ動画広告配信プラットフォームAdColonyと、国内3社の広告効果測定ツールを連携
グリーの広告子会社Glossomが国内で提供するスマホ動画配信プラットフォームAdColonyと、国内3社の広告効果測定ツールとの連携開始を5月14日に公表した。今回連携を行ったのは、ディマージュシェアのAppTyzer、メタップスのMetaps Analytics、D2CのART。
Glossomによると、今回の提携により、国内外主要ツールとの連携を完了し、幅広い広告主の出稿に対応したとのこと。
クラウド動画制作「Viibar」がヤフーと業務資本提携
動画制作クラウド「Viibar」を手掛けるViibarが、ヤフー株と業務提携契約を締結、また、ヤフーおよび既存投資家2社(株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ、グリーベンチャーズ株式会社)の計3社に対し総額約7億円の第三者割当増資を実施した。提携によりヤフーとViibaは共同で広告主の動画を活用したマーケティングを支援していく。
Pinterestが新しい動画広告の提供を開始
Pinterestは、同社ブログサイト上で、アニメーション動画広告”Cinematic Pin”を公表した。(英語) この広告は、ユーザーがページスクロールをしていると、アニメーションが作動し、逆にスクロールを止めると、アニメーションの動きが止まるという、ユニークなもの。すでにロレアル、ネスレ、ユニリーバ、ギャップ他多くのブランド広告主がローンチパートナーとなっている。
VerizonがAOLを買収、モバイル広告プラットフォームビジネスに本格参入
米国大手通信キャリアのVerizon Communicationsは5月12日、広告プラットフォームビジネスを展開する米国AOLを買収することを公表した。
D2C・CCI、2014年スマートフォン広告市場、動画広告市場の推計結果を公表
電通系列のモバイル広告会社D2Cが、CCIと共同で実施した2014年のスマートフォン広告市場推計結果を公表した。
Googleが動画広告のViewabilityに関するレポート「5 Factors of Video Viewability」を公表
Googleは、DoubleClick、Google、YouTubeの広告プラットフォームの動画広告インプレッションのViewability調査を行った。(英語)その結果によると、YouTube以外の動画広告インプレッションのうち、Viewableであったものは、平均で54%にとどまり、YouTubeは、91%であったとのこと。
中国のオンライン動画市場、2015年1-3月期は68億1000万元、対前年比プラス74.4%増
中国調査会社iResearchによると、2015年1-3月期の中国のオンライン動画市場は68億1000万元、対前年比プラス74.4%増。ビジネスモデル別の内訳では、広告収入が全体の58.2%を占め、40億元で、対前年比プラス48.6%増となる見通し。
スキルアップ・ビデオテクノロジーズ アカマイとネットアライアンス・パートナーとして提携
スキルアップ・ビデオテクノロジーズは、アカマイ・テクノロジーズの「ネットアライアンス・パートナー制度(NAP)」に基づき、ネットアライアンス・パートナー契約を締結、業務提携を開始する。両社は相互協力体制のもと、企業のグローバルビジネス展開を支援するため、ウェブサイトやウェブコンテンツ・アプリケーションの高速化ソリューションを新たに提供していく。
ドイツの2015年インストリーム動画広告市場は3億ユーロ超、前年比プラス25-30%増の見通し
Digital TV Europeによると、ドイツの民放協会(VPRT)が、国内テレビ・インストリーム動画広告市場予測を公表した。(英語)テレビ広告・インストリーム動画広告を合わせた2015年の市場規模は、前年比プラス4%で47億ユーロになると予想。また、インストリーム動画広告市場は、前年比プラス25-30%で、3億ユーロを超える水準に達すると予測している。
メタップス、博報堂と業務提携し、テレビCMの効果を可視化した アプリ内データ解析ツールを開発
メタップスが博報堂と業務提携により、テレビCMの効果を可視化出来るアプリ開発者向けデータ解析ツールを共同開発した。テレビCMとアプリのダウンロードやアプリ内アクティビティの相関をタイムリーに追跡でき、ダウンロードの流入経路としてのテレビCMの効果測定、ネット集客、コンバージョンまでを統合的に管理・分析することが可能となる。
オプト、6月4日に大阪で動画広告セミナー開催
オプトが6月4日に、大阪で広告主を対象に動画広告セミナーを開催する。オプトのオンラインビデオ事業部門の責任者による日米のオンラインビデオの最新動向や最新の活用事例を紹介。インテージも登壇し、マス・デジタルの統合プロモーションに関する計測手法事例の紹介も行われる。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。