東芝、グローバル展開に米国Sharethroughのネイティブアドを活用
東芝は5月8日、B2B領域でのブランディングを目的として、米国ネイティブ広告プラットフォームSharethroughが提供するインフィード型のネイティブアドの活用を開始することを公表した。
大手の広告主企業がこのような形で特定の広告ソリューションに関する取り扱い開始について公表することは珍しいが、同社はこれまでもLinkedIn(リンクトイン)の「SlideShareコンテンツ広告」の展開など、そのユニークな取り組みを公表している。
東芝は、これまでに作成・公開をしてきた、YouTube向けの動画やSlideShareで公開しているインフォグラフィックス、ブログなどを通じて公開している、「スマートコミュニティー」に関連したコンテンツを、Sharethroughを活用し、ネイティブアドとして配信していくとのことである。
具体的には、Sharetoroughの広告主側のプラットフォームであるSharethrough Ad Mangerを利用し、自社のコンテンツをネイティブアドに設定。AdManagerが、配信する広告枠とデバイスごとのインターフェースの体裁に合わせた広告クリエイティブを自動的に作成し、最適化を行う。また広告の買い付けは、Sharethrough Ad Exchangeを通じで、CPM、CPE(コストパーエンゲージメント)をベースに最適化しながらでRTB(リアルタイム入札)にて行なうとのことだ。
Sharethroughは、米国サンフランシスコ本拠地とする、ネイティブアドプラットフォームのリーディングカンパニーとして知られている。
米国のほかカナダ、英国にも拠点を持ち、欧米市場を中心に事業規模は急速に拡大、今年2月には年間のランレートが8000万ドルを超えたことについて公表している。
現在Forbes、Time、USA Today Sports, Warner Bros, Men's Healthなどをはじめ 250のメディアと提携しており、配信する広告に対して独自のスコアリング(Content Quality Score)を行い、その品質に応じて各広告主が配信する広告の入札条件に反映したり、広告主には配信するすべての広告表示(Impression)に対してViewabilityを保証していることも特徴。
同社CEOのDan Greenberg氏は、米国IABのネイティブアド委員会の共同代表を務めている。設立は2008年1月、現在社員数はグローバルで150名を上回る。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。