AppNexusがYieldexを1億ドルで買収。Supply Side機能を大幅強化
AppNexusが、メディア向けにプログラマティック取引支援ツールを提供するYieldexを買収したことを3月18日に公表した。
買収金額はおよそ1億ドルといわれている。
AppNexusと同じニューヨークを拠点とするYieldexの設立は2007年。主にパブリッシャの広告ビジネスを支援するインテリジェンスツールを提供している。
Yieldexが提供するツールには、パブリッシャの広告収益増につなげるための分析・予測ツールYieldex Analyticや、プログラマティックダイレクト取引(プレミアム広告在庫の広告主との直接取引)を管理することが出来るYieldexDirectなどがある。
Yieldex AnalyticsはこれまでにNewYork Times、Expedia、Pandora、CBS Interactive、Univision and Weather Channelなどをはじめ、計50以上のパブリッシャへの導入実績がある。YieldexDirectは、Hearst NewspapersやPGA TOUR Digitalなどを含む 20のパブリッシャに提供されている。
AppNexusは既にDSP、SSP双方のソリューションを提供しているが、今回の買収により、Supply Side向けソリューションとして、パブリッシャの広告ビジネスの予測・分析などのインテリジェンス機能やプログラマティックダイレクト機能を強化・実装することで、Supply Side向けソリューション領域で先行するPubMaticやRubicon、DoubleClickなどの追随に向け、大きな武器を手に入れた。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。