CyberZが韓国と台湾に進出、加速するスマホ広告会社の海外展開
3月5日、スマートフォン広告代理店大手CyberZが、韓国と台湾に現地法人を設立することを公表した。
これで同社の海外拠点は、既に進出している米国に加え3か所となる。また、2014年12月には、台湾でリワード広告などを手掛ける広告会社Offerme2社との資本提携を公表している。
デジタル広告業界を見渡すと、CyberZ以外にもスマートフォンアプリのプロモーション支援に注力する広告代理店による積極的な海外展開が見られる。
早くから海外展開を進めてきたアドウェイズは、アジア全域を中心に既に10の国や地域に展開。セプテーニも米国、英国、シンガポール、韓国、ベトナムなどに拠点を既に持つ。またD2Cは、中国、台湾、タイ、シンガポール、インドネシア、インドなどに展開している。
サイバーエージェントも2014年10月にインターネット広告事業本部部内に海外事業部を設立、米国、欧州、韓国、中国などの広告主支援を行っている。
各社が海外展開を進める背景の一つに、スマートフォンゲーム市場の世界的な成長がある。
日本で成功を収めた国内大手ゲーム会社が台湾、中国、韓国への展開を進める一方で、欧米やアジアの大手ゲーム会社による日本市場への参入が続いている。これにより、インバウンドとアウトバウンド双方でのゲームアプリプロモーション支援への需要が急増しており、各社による海外展開が急がれている。
(編集:三橋 ゆか里)
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。