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韓国モバイル広告市場のカオスマップ ~KMobiscape~

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韓国のベンチャー企業でモバイルメディアレップのMobidaysが、韓国モバイル広告市場のカオスマップを作成し公表している。韓国では同社に限らず複数の企業がカオスマップを作成しているようだが、ベンチャー企業である同社からみたランドスケープとしてご紹介する。

 

 

 

 

以下は、Mobidays日本担当の厳(オム)氏による市場に関する解説である。

 

 

韓国のモバイル広告市場が一目でわかるKMobiscape

同社Facebookページにて公開
 

Korean-mobile-advertising

 

モビデイズから、韓国のモバイル広告市場が一目でわかるKMobiscapeをリリースしました。このランドスケープマップは、Buzzvill社が制作したBuzzscapeの内容をもとに、いくつかの事項を追加・修正し作成しました。韓国のモバイル広告市場に興味をお持ちの皆様に少しでもお役に立てば幸いです。

 
 

KMobiscape で注目すべき内容について

1) Display-O&O/Reserve

韓国のモバイルディスプレイ広告は、ポータル、メッセージサービスをベースに大規模なユーザーを確保しているNAVER、DAUM、KakaoトークなどのOwned&Operated予約型インベントリ(O&O/Reserve)が大きな市場を形成しています。

主にディスプレイ広告を取り扱う代理店を介して取引されており、RTB方式での購入は現状出来ません。(YouTubeは、一部のインベントリについてRTB方式で購入可能。)

 

2) Ad Network

Ad Networkは、Incentivized、Video、RTB-Enabledで構成されています。このうちIncentivizedは、広告を視聴したユーザーに報酬(ゲームアイテム、電子マネーなど)を提供するプレイヤーを、グループ化して図に表示しました。

 

Ad Network領域では、韓国系企業が勢いがあります。Ad Networkを提供する韓国企業は大きく三つに分けることが出来ます。第一に、ポータルサイトを運営するDaumカカオの「Ad@m」、NAVERの「NAVER ADPOST」があります。第二に、通信キャリア系のサービスである、SK Telecomの「T ad」、LG U+の「U+ad」、KTの「KT mhows」があります。第三にベンチャー企業であるイエローデジタルモバイルの「Cauly」、ShallWeAdの「ShallWeAd」などがあります。

 

また、Video Ad Networkは、少数のプレイヤーが参入しています。INCROSSの「Dawin」、Mezzo Mediaの「Ad play」がVideo Ad Networkサービスを提供しております。

 

3) Reward App

2012年に登場したReward Appが当時バナー広告と検索連動型広告のみであった韓国モバイル広告市場に変化をもたらしました。

App Discoの「ラテッスクリーン」、Buzzvilの「ハニースクリーン」、NBT Partnersの「キャッシュスライド」、ネクソンの「ネクソンプレイ」などは、スマートフォンのロック画面を利用して全面広告を露出し、ユーザーがクリックやアプリインストールなど特定の行動をすると、ユーザーに報酬を提供するメディアです。販売チャネルは、メディアが独自で広告を受注するケースや、Ad Network、SSPなどとの提携による広告配信などがあります。

 

4) DSP

韓国モバイル広告市場の拡大に合わせて、海外企業による韓国市場への参入が進んでいます。2014年8月にはマイクロアドが韓国支社を設立し、DSP「MicroAd BLADE」を発表しました。

 

5) DMP、Retargeting

韓国では、OnnuriDMCがモバイル広告プラットフォーム「Cross Target」をリリースしてDMP領域を構築しています。また同社は2014年5月にKT系列のメディアレップNasmediaとリターゲティングサービスである「H-target」をリリースしました。H-targetは、Nasmediaの「Admixier」と連動したサービスです。

 

KMobiscapeは、韓国のモバイル広告市場におけるスモールサービスやスタートアップの将来性のある会社やサービスも多くの皆様にご紹介したいという信念のもとで作成しました。

 

モビデイズでは、韓国のモバイル広告市場に存在するほぼ全てのプレイヤーを継続的に追加し、韓国モバイル広告市場のマップとして完成度を高めてまいります。

内容に関するご質問・ご相談については、弊社(yong@mobidays.com)までお気軽にお問い合わせください。

以上

 

 

 

 

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長  

慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。

国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。

2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。