Facebookが台北にオフィスを開設。対前年成長率172%のAPAC地域における展開を強化
Facebookが今年1月末、台北に拠点を開設したと現地メディアが報じた。
台湾ではFacebookが広く普及している。人口約2340万人におけるFacebookユーザーは1500万人、うち1200万人が毎日アクセスしている。
Facebookの台北オフィスには20名のスタッフが常駐し、現地企業のFacebookを活用したマーケティング支援を行うとのことだ。
年間市場規模140億台湾ドル(約520億円)といわれる台湾オンライン広告市場だが、グローバルプレイヤーとしては、Googleが2006年、LINEが2013年にオフィスを開設している。今回Facebookがこれに加わり、グローバル企業によるシェア争いが今後さらに加速することが予想される。
APAC本拠点をシンガポールに置くFacebookは、日本をはじめオーストラリア、インドネシア、マレーシア、香港、ニュージーランド、韓国、インドなどに拠点を置き、各地域内でビジネス展開を進めている。
年間売上124億6600万米ドル(約1兆4585億円)、対前年成長率158.4%と2014年を好調な成績で終えたFacebook。地域別売上成長率をみると、APACの対前年成長率は172.2%、北米158.7%、ヨーロッパ154.9%。APACの成長率は他地域と比べて伸びが頭一つ飛び出ている。そして全体に占めるその売上構成比は14.7%、前年の13.5%から1.2ポイント増えた。
地域別ユーザー数においては、2014年Q4時点の全世界のMAUは13億9300万人、うちAPACが4億4900万人に上る。APACの構成比は全体の32.2%で、前年から2.2ポイントアップしている。FacebookがAPACに注力しない理由は見当たらない。
(編集:三橋 ゆか里)
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。