先週のアドテクシーン(海外編):MediaMathが組織強化を実施、Opera Mediaworks、モバイルネイティブ広告のエクスチェンジ事業を開始
(ライター:岡 徳之)
広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きた海外トピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。日本国内のアドテクニュースは、先週のアドテクシーン(国内編)をご覧いただきたい。
SocialClicksがリブランディング、プログラマティック分野を強化
Facebook広告のパートナー企業で、プログラマティックモバイル広告を提供するSocialClicksが、リブランディングを目的に社名を「AreaOne」に変更した。また、プログラマティックモバイルのトッププレイヤーであるNexageやSmaatoともパートナーシップを組むことで、同分野にさらに注力していく。AreaOneは、「A1 platform」を通じて、ブランドやアプリ開発者、モバイルコマース事業などのユーザー獲得やライフタイムROIの向上に貢献していくという。
MediaMathがマーケティング部門のリーダーに元Oracleのベテラン社員を採用
DSP事業者のMediaMathが、元オラクルのSaas部門で10年以上の実績のあるRichard Beattie氏をマーケティング部門のリーダーとして新たに迎え入れた。Beattie氏はまた、オラクルが買収したソーシャルプラットフォームを提供する「Vitrue」の元バイスプレジデントでもあった。スタートアップと成熟企業、双方でビジネスを拡大させた実績を持つ。これによりMediaMathは、EMEA地域での展開を強化する狙いである。
Opera Mediaworks、モバイルネイティブ広告のエクスチェンジ事業を開始
Opera Mediaworksが、自社のエクスチェンジにネイティブ広告の取り扱いを追加した。2014年にリリースされ、ディスプレイとビデオを扱って来たプログラマティックプラットフォーム「Opera Mediaworks Ad Exchange (OMAX)」に、さらにネイティブ広告が追加された。すでに広告主企業、媒体社から多くの引き合いがあると述べられている。
MediaMathがアジア太平洋の地域担当マネジングディレクターを任命
DSP事業者のMediaMathが、MediaComの元幹部であるRahul Vasudev氏をアジア太平洋地域担当のマネジングディレクターを新たに迎え入れる。Vasudev氏は、MediaComでアジア太平洋地域のデジタル事業の責任者を務めた人物。同地域のプログラマティック市場は急速に伸びており、今後、ますます注力していくことが予測される。
AdslotがPubMaticと戦略的提携を発表
オーストラリアのメルボルンに拠点を置き、プログラマティックダイレクト分野に強みを持つAdslotは、SSP大手のPubMaticとグローバルでの戦略的提携を発表した。PubMaticの抱えるプレミアムな媒体のAdslotを利用する、GroupMを始めとする強力バイヤーを結びつけることを目的としている。
(編集:三橋 ゆか里)
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。