先週のアドテクシーン:PubMatic 社とソネット・メディア・ネットワークスが業務提携、Criteoがモバイルアプリ内パフォーマンスディスプレイ広告
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on 2014年1月27日 in(ライター:岡 徳之)
広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。
KPIソリューションズ、東大等とRTBの共同研究開発を開始
広告プラットフォーム「ADmeme」を提供するKPIソリューションズは、自社の配信ロジック強化のため、東大の研究室等と共同で人工知能技術を活用した RTB広告取引プラットフォームの研究開発を開始した。RTBプラットフォームがコモディティー化している中、配信ロジックの高精度化は同社が生き残る上でも重要な戦略ではないだろうか。
AdingoのSSP「Fluct」、米Turnと提携
adingoは、SSP「Fluct」におけるRTBを活用した広告配信を拡大するため、DSP「Campaign Suite」を提供するTurn社と提携した。Fluctと提携するメディアは、より最適化された広告配信が可能となる。国内SSPと海外DSP接続のニュース。昨年、日本オフィスを開設したTurnの積極的な日本市場での拡大が注目される。
ミクシィマーケティング、DSP「Vantage」をアイスタイルに譲渡
ミクシィのデータを利用したDSP「Vantage」が、アイスタイルへの事業譲渡される。今後は、@cosmeのデータベースと連携しオーディエンスデータを充実させるという。サイバーウィングの解散やBrandscreen本社の業務停止など、日本に関わるプレイヤーの再編が目立つようになってきた。2014年は、新たなプレイヤーの登場と共に勢力図が変わっていくだろう。
PubMaticとソネット・メディア・ネットワークスが業務提携
ソネット・メディア・ネットワークスは、PubMatic社が運営するSSP「PubMatic」の日本国内での独占提供に関して基本合意に至ったと発表した。これまでの大手メディアレップとパートナーシップを組んできた海外SSPの日本市場参入の仕方と少々異なるイメージだが、ついに海外の大型SSPのPubMaticが国内に進出する。
「AudienceOne」と「i-Effect」がLPO機能でも連携を開始
DMP「AudienceOne」とDACが提供する次世代型広告配信プラットフォーム「i-Effect」が、新たにLPO(ランディングページ最適化)機能でも連携を開始した。これにより、特定ターゲット層に掲出する広告クリエイティブ、サイト内コンテンツをAudienceOneの有するデモグラフィックデータ・サイコグラフィックデータや3rdPartyDataを用いてi-Effectで制御することが可能になる。流入からコンバージョンに至るサイト内外の訴求内容を一元管理することができる。
アップベイダー、スマホアプリ向け動画アドネットワークを開始
アップベイダーは、ビデオ広告による認知特化型スマートフォンアプリ向けアドネットワーク「AppVador」のサービス提供を開始した。モバイル向けの動画広告やリッチ広告は米国ではすでに熱が高まっており、今後国内でもこのような新しいプレイヤーの参戦が期待される。
DSP「Bypass」、アドネットワーク「i-mobile」と接続
ユナイテッドが提供するDSP「Bypass」は、アイモバイルのアドネットワーク「i-mobile」との接続を完了した。Bypassとしてはこれで8社目との連携となる。今年も昨年に引き続き注目が集まるモバイル分野のRTBにおいて、どれだけ広く大きな在庫にリーチできるかがDSPにとって重要性を増すだろう。
DAC、アドイノベーションと資本業務提携
デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムは、スマートフォンアプリに特化したプロモーション支援サービスを展開するアドイノベーションとの間で資本業務提携契約を締結した。DACはグループに、プラットフォームワンやユナイテッドなどのDSP事業を持っているため、DSP経由のアプリやスマホトラッキングの実現を目指すことになるかもしれない。
Criteo、モバイルアプリ内パフォーマンスディスプレイ広告を発表
Criteoは、モバイルアプリケーション内パフォーマンスディスプレイ広告ソリューションのベータ版をリリースした。今回発表したソリューションは、広告主のアプリ内でのユーザの商品閲覧行動に基づいて、その商品データを広告クリエイティブコンテンツに反映し、別のアプリを閲覧している際に広告バナーとして表示するもの。Criteo独自の予測・レコメンデーションエンジンを用いて、高くパーソナライズされた広告バナーをモバイルでも実現する。
(編集:三橋 ゆか里)
ABOUT 大山 忍
ExchangeWire Japan 編集長
米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。
2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。