先週のアドテクシーン:フリークアウトの新役員に元ヤフーCTOが就任、マリンソフトウェアとBlueKaiが提携など
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on 2014年1月14日 in(ライター:岡 徳之)
広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。
デジタイズ、独自の広告管理プラットフォームを提供開始
2013年に設立された国内トレーディングデスクサービスのデジタイズは、自社独自の広告管理プラットフォーム「CYPHER ad platform」の提供を開始した。CYPHER ad platformはDSP、タグマネジメント、DMP機能、PC/スマートフォン広告における高度なRTB、広告効果自動最適化、各種ターゲティング、リターゲティング機能などを有し、月間600億インプレッションを超える在庫網を通じたメディアへの広告配信が可能。同社は今後、DSP、DMP、タグマネジメントを統合したこのプラットフォームを中心に、トレーディングデスクサービスを行っていくと考えられる。
フリークアウト、新役員に元ヤフーCTO明石信之氏
国内プラットフォーマーのフリークアウトは、新たに元ヤフーCTOの明石信之氏を役員に迎え入れた。明石氏は、2000年5月にヤフーに入社。その後、同社の最高技術責任者、シニアフェローなどを歴任した。テクノロジー分野に留まらず業界をリードしてきたヤフーの重役が加わることで、フリークアウト全体の成長に繋がるだろう。
DLPO、フリークアウト子会社のオーディエンスデータと提携
ランディングページのダイナミックな最適化を行う「DLPO」は、フリークアウト子会社であるIntimate Merger社の持つオーディエンスデータとの提携を開始した。Intimate Mergerが保持するセグメントデータを利用することで、さらに効率的なランディングページへの最適化が期待される。
マリンソフトウェアとBlueKaiが提携
SEMを強みとするマリンソフトウェアと、データサービスのBlueKaiがオーディエンスデータの連携を開始した。具体的には、マリンソフトウェアのサービス「Marin Audience Connect」にBlueKaiのデータがシームレスに連携され、従来よりも豊富なデータを元にオーディエンスプロファイルを作成できる。さまざまな顧客層へのターゲティングが実現する。この提携について、マリンソフトウェアCMOのMatt Ackley氏は、「キーワードを詳細なオーディエンスデータと組み合わせることで、マーケターは前例のない情報を入手でき、高い顧客生涯価値を有する顧客を特定しターゲットできるようになる」とコメントしている。
ソネット、「Xrost SSP」へRTB対応の広告配信を開始
ソネット・メディア・ネットワークスは、運営するDSP「Logicad」を通じて、Platform IDが運営するSSP「Xrost SSP」へRTBに接続対応した広告配信を開始した。Xrost SSPは、Platform ID が保有するオンラインとオフラインのデータを用いたターゲティング広告を中心に、ネットワーク内の広告枠へ高水準な最低入札価格を保ち配信を行うことにより、媒体社の収益最大化を支援するツール。今回の配信開始によって、広告出稿企業は、既にLogicadが接続している複数のSSPやアドエクスチェンジと合わせ、広範囲な広告枠に対してRTBによる最適な広告配信が可能になる。
「F.O.X」、スケールアウト社、スペイシーズ社DSPと連携
CyberZのスマホ広告最適化ツールの「F.O.X」は、スマートフォン広告向けソリューションツール「Force Operation X」において、スケールアウトとスペイシーズが提供するDSPとの連携を開始した。これにより、従来よりも精度の高い配信セグメント設定が可能になり、より高い広告効果を実現するという。モバイル分野においても、DSPから最適化ソリューションを利用した配信ということが当たり前になりつつある。
(編集:三橋 ゆか里)
ABOUT 大山 忍
ExchangeWire Japan 編集長
米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。
2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。