ATS Singapore 2013レポート:ASEAN市場のモバイル成長へ期待
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on 2013年6月17日 in(ExchangeWire Japan編集長 大山忍)
ExchangeWireが主催する、「ATS (Ad Trading Summit) Singapore 2013」が6月12日にシンガポールのMホテルで開催された。シンガポールを中心に、オーストラリア、インド、ベトナム、マレーシア、香港、中国、日本とASEANでビジネスを展開する約400名のアドテク業界関係者が一同に集まった。
ATS Singaporeでは、「データドリブン(データに基づく)広告」「マルチデバイス」「データとテクノロジーの未来」の3テーマ毎に、基調講演、パネルディスカッション、6分間・6社によるケーススタディ『6of6』など、様々な視点でのASEAN市場におけるアドテク業界の”今“が議論された。
オープニングを飾ったのは、PwCのPartnerであるGreg Unsworth氏。同社が毎年発行している年次調査レポート『グローバル エンタテイメント&メディア アウトルック』のデータから、ASEAN市場についての概要を発表した。
まず、グローバル市場を2013年から2017年の成長率で4つにグループ分けされたグラフをみてみると、ASEAN諸国のうち、日本とシンガポールは『Mature(成熟市場)』、インドネシアが『Next Wave(次の成長市場)』、フィリピンやタイが『Up & Comers(有望市場)』として分類されている。
注目なのが、ASEANを含む『Next Wave(次の成長市場)』と『Up & Comers(有望市場)』における今後5年間のモバイルインターネットの契約数の伸びが高いということだ。
インターネットアクセスの急伸を受け、インドネシア・フィリピンなどASEAN全体のインターネット広告の高い成長が見込まれている。
グローバル市場とシンガポール市場の広告支出を比較すると、ビデオゲーム広告への支出の伸びがシンガポール市場を特徴づけているのがわかる。
※今後数回にわたり、ATS Singapore2013のイベントレポートを掲載していきます。
ABOUT 大山 忍
ExchangeWire Japan 編集長
米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併。
2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベスト プラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)に関する執筆・講演を行う。