×

先週のアドテクシーン:Amazon Music、日本でもデジタル音声広告を開始

 

 

広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。

 

【トップニュース】

 

Amazon Music、日本でもデジタル音声広告を開始

Amazon Musicは広告付き無料ストリーミングサービスを開始した

プライム会員やAmazon Music Unlimitedに加入していないユーザーでも数百のステーションや注目のプレイリストが広告付きで楽しむことができる。再生可能なデバイスは、モバイル(iOS/Android)やAmazon Fire TVシリーズ、Amazon Fire タブレットシリーズ、Amazon Echoシリーズ、WEBブラウザ。クラウドベースの音声サービスAmazon Alexaを利用して、音声で楽曲の再生をすることができる。

【新サービス・新機能】

 

サイバーエージェント、AIを活用した広告クリエイティブ制作を広告効果報酬型で提供

サイバーエージェントは、AI事業本部において事前に広告配信効果を予測する「効果予測AI」を開発した

AIを活用した革新的な制作プロセスで広告クリエイティブを制作し、広告効果がでた時のみクリエイティブ制作費を成功報酬とする「極予測AI(キワミヨソクエーアイ)」の提供を開始する。

【サービス連携・業務提携】

 

TVer PMPが新たに在版民放5社が参画、TTDとも接続を開始

フリークアウトと在京民放5社が開発・運営する「TVerPMP」に、新たに在阪5社がメディアパートナーとして参画した

参画するのは、毎日放送、朝日放送テレビ、テレビ大阪、関西テレビ、読売テレビの動画配信サービスとなる。また、The Trade Deskとの接続も開始し、チャネル拡大を進めている。

 

LINEのTalk Head ViewとLINE広告、ニールセンデジタル広告視聴率の計測に対応

LINEは、同社が提供する動画広告「Talk Head View」および運用型広告「LINE広告」の「リーチ&フリークエンシー」と「ファーストビュー」において、ニールセン デジタルが提供するデジタル広告効果測定ソリューション「ニールセン デジタル広告視聴率(Nielsen Digital Ad Ratings)」に対応した

広告主はターゲットユーザーへのブランドメッセージのリーチ状況を可視化し、また他のデジタルメディアとのリーチ比較によって、より効率的な広告投資を行うことが可能になる。

 

Phybbit、アドフラウドの検知・エビデンス収集支援サービスをTMI P&Sと開始

Phybbitは、企業のデータ利活用におけるプライバシー保護とセキュリティに専門特化したコンサルティングファーム、TMIプライバシー&セキュリティコンサルティングとの協業を開始した

サービス名は、「アドフラウドの検知・エビデンス収集」。

アドフラウド悪質事業者による、サイトアクセス、挙動、その他を自動で分析、スコアリングをし、アドフラウドを検知のうえ、アドフラウド立証のためのエビデンス化を支援する。これにより、ユーザーはアドフラウドを素早く検知、証拠化、回収へのアクションに繋げることができる。

 

6/10には、「広告詐欺におけるリーガルリスクとは?」というタイトルでオンラインセミナーも開催する予定。お申込みはこちらから

【資本提携・買収】

 

AppLovin、Machine Zoneを買収

AppLovinは『ゲーム・オブ・ウォー』、『モバイルストライク』、『ファイナルファンタジーXV:新たなる王国』などのモバイルゲームを開発するMachine Zoneの買収を行うことを公表した

Machine Zoneは、無料で遊べる大規模多人数参加型オンラインゲーム(MMO)というジャンルをモバイルアプリにもたらした。世界で最も成功したモバイルゲームをいくつも輩出してきた実績を持つ。

新会社・新組織】

 

サイバーエージェント、新組織でマーケティングのDXを推進

サイバーエージェントはインターネット広告事業において、広告活動に限定しない、マーケティングのDXを推進する専門組織「DX Opportunity Center (ディーエックス・オポチュニティセンター) 」を設立した

サイバーエージェントの保有するAI技術やサービス・システム開発のナレッジを活かし、従来の広告活動に限定しない、マーケティングのデジタルトランスフォーメンション化の推進を支援する。

 

オプト、企業のDXを加速させるオプトデジタルを設立

オプトは、グループのデジタルシフト事業を拡大させていくため、4月に100%出資の完全子会社としてオプトデジタルを設立したことを公表した

オプトデジタルは今後、企業のDXサービス創出に不可欠なシステムを提供し、デジタルシフトの実現を開発面から支援していく。

既に金融機関におけるDX案件を受注しているほか、開発規模が億単位を超えるDXプロジェクトなど、複数の案件を進めているとのこと。

【決算】

 

SMN2019年度決算、アドテクは前年比12.9%増の二けた成長

SMNは、2019年度の決算を公表した

連結売上は116億700万円、うち主力のアドテクノロジー事業は70億1600万円で前年比12.9%増と、高い成長を遂げた。2020年度は、DOOH、Connected TV領域への展開や、アプリDSPの立ち上げを進める。

 

【その他】

 

CCI、IABの「マーケターのためのOTTストリーミングビデオプレイブック」日本語版を作成

サイバー・コミュニケーションズ(CCI)は米国IAB(Interactive Advertising Bureau)と連携し、同団体が2019年12月に発表した、マーケターのためのOTTストリーミングビデオプレイブック(原題: OTT Streaming Video Playbook for Advanced Marketers)を翻訳し、公開した

「OTT(Over the top)ストリーミングビデオ」市場には近年様々なプレイヤーが参入し、動画視聴者数も急速に拡大しており、メディア消費の中心になろうとしている。

本レポートでは、OTTストリーミングビデオの視聴者の特徴やマーケターがどのようにその視聴者にアプローチすべきか等、この新しいメディアの活用フレームワークを提供している。

 

ABOUT 野下 智之

野下 智之

ExchangeWire Japan 編集長  

慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。

国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。

2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。