先週のアドテクシーン:キングソフトが日本市場でモバイル広告事業へ本格参入、Vizury Japanが新規顧客獲得を支援する「Vizury Reach」を提供開始
(ライター:岡 徳之)
広告テクノロジー業界を定点観測するExchangeWire編集部が、過去一週間に起きたトピックの中から特に注目すべきものをピックアップしてお届けする。
ブレイク・フィールド、米DSPのThe Trade Desk社と戦略的業務提携
インターネット広告代理店のブレイク・フィールドは、米DSP事業社のThe Trade Deskと提携を行った。同DSPの国内展開を行い、運用パートナーとしての認知の拡大も目指す。
AppNexus、ラテンアメリカ地域への拡大に向けて「RealMedia Latin America」を買収
AppNexusは、ラテンアメリカ地域におけるさらなる拡大を急ぐべく、同地域での企業買収を発表した。(英語) 買収をした「RealMedia Latin America」は、サンパウロに拠点を起き、ブラジル、メキシコ、チリ、アルゼンチンなど、ラテンアメリカ地域に幅広く展開をする大手アドテク企業である。
インタースペース、インドネシア唯一のネイティブ広告プラットフォームと提携を発表
インタースペースのインドネシア子会社PT. INTERSPACE INDONESIAが、インドネシアで唯一のネイティブ広告プラットフォーム「Karamel In-image」を運営するKaramedia Lintas Nusantaraと提携をした。インタースペースが提供するアフィリエイトサービス「ACCESSTRADE」と、Karamedia を組み合わせたネイティブ広告プラットフォーム「AD SHOT」を7月より提供する。
Vizury Japan、新規顧客獲得を支援する日本市場向けの新サービス「Vizury Reach」を提供開始
インドのリターゲターであるVizuryが、新たな広告メニューの提供を開始する。新メニューの「Vizury Reach」は、新規顧客獲得を目的に独自のアルゴリズムで分析をしたオーディエンスにリーチする商品となる。主にスマホでの展開を想定しており、アプリやEコマースサイトなどで効果が期待される。
キングソフト、日本市場でモバイル広告事業へ本格参入
中国発でセキュリティソフトやビジネス関連ソフト・アプリを提供するキングソフトが、モバイル広告事業に参入する。急成長する同市場に、資本関係があるCheetah Mobileと共に提携し参入することで拡大を急ぐ。
サイバーエージェント、「CA DataFeed Manager」に EC 企業向け「画像解析機能」を追加
サイバーエージェントのアドテクスタジオは、データフィードマネジメントサービス「CA DataFeed Manager」に、Eコマース企業向けの新機能「画像解析機能」を追加した。Eコマースサイトは広告配信先によって掲載基準が異なるため、広告入稿時に商品画像の目視確認を行う必要があり、大きな業務工数がかかっていた。それを自動解析に置き換えることで工数の削減を実現させる。
「FreakOut」、AOLプラットフォームズ・ジャパンのSSP「MARKETPLACE」とRTB接続を開始
フリークアウトのDSP「FreakOut」が、AOLが提供するSSP「MARKETPLACE」と接続を行った。国内大手同士であったが、このタイミングでの接続となる。
アドウェイズ、NAVERのモバイル事業に特化した子会社キャンプモバイルと戦略的パートナーシップを提携
アドウェイズが、韓国の検索大手 NAVERのモバイル事業に特化した子会社 CAMP MOBILE Corporation(キャンプモバイル)と、同社のアジア進出のサポートおよび広告事業に関して、戦略的パートナーシップを提携した。キャンプモバイルは、全世界で2,000万ダウンロードを突破したLINE公式着せ替えアプリ「LINE DECO」や、4,000万ダウンロードを突破したグループコミュニケーションアプリ「BAND」の開発・運営を行うなど、グローバルにモバイル事業を展開している。
ソネット・メディア・ネットワークスがゼータ・ブリッジと共同でテレビCMリアルタイム連動型広告配信を展開
ソネット・メディア・ネットワークス(SMN)はゼータ・ブリッジとの間で、放映中のテレビCMのメタデータと連動するRTB広告配信の共同事業を行うことで合意した。SMNが提供するDSP「Logicad」と、ゼータ・ブリッジのリアルタイムCM自動認識システムとを連携させることにより、これを実現する。
InMobiが、CyberZ 「F.O.X」、アドウェイズ「PartyTrack」との連携を強化
スマートフォンアドネットワークを展開するInMobiは、同社が提供する「Mobile Tracking and Attribution Partner Program」に国内事業者ツールとしては初めて、CyberZとアドウェイズのアプリ計測ツールを認定した。これにより CyberZ とアドウェイズは、InMobiのネットワークを通して配信される広告のアトリビューション分析や、ユーザーLTVを基にした広告配信の最適化、リターゲティング、ネガティブターゲティングなど、InMobiが提供する主要なターゲティングオプションを利用することが可能となる。
ABOUT 野下 智之
ExchangeWire Japan 編集長
慶応義塾大学経済学部卒。
外資系消費財メーカーを経て、2006年に調査・コンサルティング会社シード・プランニングに入社。
国内外のインターネット広告業界をはじめとするデジタル領域の市場・サービスの調査研究を担当し、関連する調査レポートを多数企画・発刊。
2016年4月にデジタル領域を対象とする市場・サービス評価をおこなう調査会社 株式会社デジタルインファクトを設立。
2021年1月に、行政DXをテーマにしたWeb情報媒体「デジタル行政」の立ち上げをリード。